芸能人が通い詰める「食彩酒房 まつもと」
沖縄といえば、〆にステーキを食べるなんて噂もありますが、県民が食べているのは実は豚肉が多いです。
沖縄の料理でも、ソーキ(スペアリブ)、ミミガー(豚の耳)、てびち(豚足)といろいろあるように、とにかく豚肉が好きなのであります。
では、沖縄で美味しい豚肉を食べたいと思ったら、どこに行ったらいいのか?
その答えのひとつが「食彩酒房 まつもと」さん。
こちらは沖縄の在来豚「あぐ~」のしゃぶしゃぶを専門で扱っているお店で、とにかくいろいろな有名人が来ているお店なんです。
しゃぶしゃぶはコースでの提供となっているため、基本的には予約してから行きましょう。基本のセットは一人前5,000円となっています。
さて、お店に入ると、カウンター数席とテーブル席ふたつがありますが、なによりも目立つのはお店のいたるところに飾られたサインの数々。
女子アナ、お笑い芸人、女優、俳優、ミュージシャン…
とにかくいろいろな方のサインがありました。個人的に気になったのはオードリーのおふたりのサイン、初めて見ました。
これは期待が高まります!
予約をしていったので、コースの始まりはスムーズです。
まずは生ビールをオーダーし、喉を潤したら、海ぶどうからスタートです。
プツッとはじける食感がたまりません。ビールが進みます。
コース以外のメニューも若干ありました。(その日の仕入れによって内容は変わります)
・島らっきょう(500円)
・やんばる若鳥手羽の串焼き 一皿4本(1,500円)
・県産山城牛サーロイン炙り焼き 150g(5,000円)
しゃぶしゃぶのボリュームがわからなかったので、人気だという島らっきょうを追加でいただくことにしました。
さて、この日はふたりで伺ったので、カウンターの席だったのですが、席ではお店の方がしゃぶしゃぶの鍋奉行をしてくれます。
スープには最初から大根だけ入っていますが「大根は最後に食べてくださいね」と念を押されつつ、野菜がどんどん鍋に入れられていきます。
ある程度野菜が入ったら、いよいよお肉の登場です!
こちらがあぐーのしゃぶしゃぶ肉です。
ピンクというか、白い印象です。
上に載っているのは島野菜の「はんだま」です。こちらも後ほどいただきます。
最初はお店の方がお肉もしゃぶしゃぶして、食べ頃のタイミングを教えてくれます。
お肉が食べられる状態になったら「まずは特製のタレで食べてみてください」とのことで、ワケギがたくさん入ったお店特製のタレでいただきました。
とても多くの脂身があるように見えますが、まるで脂っぽさはなく、旨みと甘みが口の中に広がります。
豚の脂の風味もありますが、甘さをより感じさせるためのタレが感動の手助けをしているようです。
旨い、甘い、旨い!
「次はシークワーサーこしょうでどうぞ」とのこと。
こちらは豚の旨みをしっかりと感じられます。
タレの甘さも美味しいのですが、シークワーサーこしょうの方が豚の美味しさをシンプルに楽しむことができて、食べやすいですね。
さらに「島らっきょうを包んで食べても美味しいですよ」とのこと。
島らっきょうを頼んでおいてよかったです!
沖縄の食材同士だからでしょうか、今までのどれよりもこれがしっくりきましたし、食べ飽きないであろう、食べ続けたい美味しさがありました。
お店の方のレクチャーはひとまずここまで。これからは自分たちのペースで食べていきます。野菜を食べつつ、お肉もしゃぶしゃぶ…
タレもいいですが、やはり島らっきょうと一緒にいただくのが美味しいですねぇ。
さて、お肉もほぼ無くなり、最後は大根をいただきます。
それにしても、こちらのしゃぶしゃぶはアクがほとんど出ないんです。アク取りもありませんし、野菜やお肉に豚の旨みが染みこむことはあっても、後半の野菜が脂っこいと感じることもありませんでした。
最初からずっと鍋の中で寝かされていた大根も、脂っこさは少しも感じず、むしろ煮込まれた味わいの深さに感動しました。
〆は優しい味わいの雑炊で
さて、器の大根に夢中になっているうちに、鍋には雑炊の準備が終わっていました。
豚肉からいい出汁が取れたであろうスープを使った雑炊はホッとするやさしい味わい。ため息のでる美味しさです。
お新香も一緒に出てきて、まさに〆といった佇まい。
「こちらをかけるととても辛くなります」と出された久米島の島唐辛子。
少し振りかけただけでかなり辛い。
単純に島唐辛子の一味なのですが、余計なものがなく辛さだけというのが気に入りました。
ちなみに、こちらの島唐辛子やお店特製のタレはお土産用に購入できますので、気に入った方はぜひお店の方に聞いてみてください。
雑炊はしっかりとスープまでいただく。まさにスープまで飲み干したくなる味でした。
沖縄には豚肉の料理が多く、あぐー豚を使ったお料理を出すお店も多いのですが、ここまで違いがハッキリとわかる美味しい豚肉はそうそうありません。
飾られているサインのいくつかに「次は大切な人と来ます」と書かれているのを見かけましたが、大切な人に伝えたくなるほど美味しいしゃぶしゃぶ、沖縄に来たらぜひ食べてほしい逸品です。
- 食彩酒房 まつもと
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沖縄県 那覇市 松山
しゃぶしゃぶ
ライター紹介
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タカバシ ショウヘイ
- 旅とお酒と美味しいものが好きなブロガー。旅、ガジェットのレビューがメインの「乾杯おじさん」や「生ビールブログ」、「沖縄ランチブログ」などグルメブログを運営している。2013年よりAll Aboutのビール専門ガイドを務める。