地元宮崎から日本全国で店舗を展開する居酒屋「塚田農場」。
自社養鶏場で育てる「みやざき地頭鳥(じとっこ)」をはじめ、宮崎県日南市のとれたての食材を直送しているため、宮崎の郷土料理を美味しくリーズナブルに食べられると、大人気なのは周知の通り。
また、ホスピタリティにあふれた接客も評判。他の居酒屋とは一線を画する、マニュアルに縛られない店員さんのサービスから塚田ファンになる人も多いようです。
そしてもうひとつ、塚田農場を語るうえで欠かせないのが「名刺」の存在。名刺には役職名が書いてあり、来店回数によってこの役職は昇進していきます。
はじめてもらう名刺の役職は「主任」。そして、2度目の来店をすると「課長」に昇進します。昇進していく度に特典があり、そして役職が上がるほど豪華になっていくのですが、実はこの役職には「社長」「会長」を超える最上級があります。
その役職は通称「秘密の役職」(その役職についた人にしか名前が明かされていないため)。最低でも50回以上はお店に通わないと昇進できないんだとか。
そんな秘密の役職に就いているほど塚田農場を愛してやまないのがこの3人。
写真の左から日向夏王子さん、めぐ太ぁさん、まぁ坊さん。めぐ太ぁさんとまぁ坊さんはご夫婦で、夫婦揃って秘密の役職に就いているという根っからの塚田農場好きです。そこで、塚田農場ファンを代表してこの3人に塚田農場の楽しみ方をたっぷりと語っていただきました。
秘密の役職の名刺を拝見!
――皆さん、今日はよろしくお願いします。いきなりなんですけど、なんで日向夏王子って名前なんですか?
日向夏王子:日向夏とは、宮崎原産の柑橘類で、塚田農場で僕がいつも日向夏サワーを頼んでいるので、店員さんがニックネームをプレゼントしてくれました(笑)。
――なるほど(笑)。皆さんは塚田農場の名刺の中でも最上級である「秘密の役職」の方々なんですよね? 名刺を見せていただいても良いですか?
まぁ坊:これです。
――おおお!
まぁ坊:ただ、半年塚田農場に行かないと剥奪されるんですよ(笑)。剥奪されたらゼロからのスタートです。
――ゼロからって結構キツイですね。
まぁ坊:塚田農場から別の塚田農場の店舗へハシゴ酒をすることもあるので、そうでもないですよ。ほかにも、色々な店舗の名刺があります。
日向夏王子:さすが。準備がいいなぁ。
――なんですかコレ!
まぁ坊:塚田農場以外にもエー・ピーカンパニーさん(塚田農場の運営会社)のお店の名刺を集めていているんです。四十八漁場とか、墨之栄とか。塚田農場もお店ごとに名刺をコレクションしています。
――半端ないですね…。
まぁ坊:海外の塚田農場の名刺もありますよ。これはシンガポール店の名刺です。
日向夏王子:これは凄い!
めぐ太ぁ:新婚旅行に行ったときに、わざわざシンガポールの塚田農場に行きたいがためにシンガポールを経由したんです。
――出会ってまだ5分も経ってないですけど、すでにどう突っ込んでいいのかわからないレベルで凄すぎます。
塚田農場にハマったきっかけは「リノベーション」
――みなさんが塚田農場に通うようになったきっかけを教えてください。
まぁ坊:料理がおいしいことはもちろんなんですが、やっぱり店員さんのおもてなしですかね。特に、最初に「リノベーション」を見たときは驚きました。
――リノベーション?
まぁ坊:塚田農場では、少しだけ残ってしまっている料理を「最後まで美味しく、残さず食べてほしい」という思いで再調理して提供してくれることがあります。
僕たち塚田ファンの間では、それを「リノベ」と呼んでいるんですが、店員さんによってリノベの仕方が全然違って楽しいんです。
めぐ太ぁ:私が今でも忘れられないリノベがあって、会社の人たちと錦糸町店に通っていたときに、会社名を言ってもないのにリノベされたご飯が私が務める会社のロゴの形をしていたこと!
「え、なんで知ってるの?」って会社の人たちとみんなで感動しちゃって。何度もお店に通っていたので、胸についてるバッジを見てくれたか、もしくは、以前に話をした流れで覚えててくれていたか。とにかく感動でしたね。
――お2人は何かありますか?
日向夏王子:リノベはけっこうありますよね。ちょっと食が進んでないねっていうときに、笑顔で「これを変身させましょうか?」って言ってくれて、いろいろ再調理してくれるんです。
めぐ太ぁ:「今、どんな感じですか? さっぱり系がいいですか?」とか好みを聞いてくれて、それに合わせてキッチンの方が作ってくれるんです。
(※注:料理のリノベーションは、店舗によって異なります)
秘密の役職に聞く「塚田農場のおすすめ料理」
——では、定番の質問ではありますが、塚田農場のおすすめメニューを教えてください。
めぐ太ぁ:私のおすすめは「じとっこたたきネギまみれ(日向夏ポン酢)」です。できれば別皿で柚子胡椒をもらってください。
日向夏王子:さすが(笑)。
――え、どういうことですか?
めぐ太ぁ:じとっこたたきネギまみれが大好きで、毎回必ずといっていいほど注文します。そのじとっこたたきと塚田農場の柚子胡椒の相性が抜群に良いんです。なので、柚子胡椒を別皿で注文します。よく通っている新宿東口だと、言わなくても最初から柚子胡椒を出してもらえるようになりました(笑)。
宮崎県が誇る魔法のスパイス「マキシマム」
――日向夏王子さんのおすすめメニューは?
日向夏王子:僕は「塚田流ミックス盛り」です。
日向夏王子:このミックス盛りは、じとっこのいろんな部位を一度に楽しるのでおすすめですよ。食べるときに僕なりの流儀があって、塚だま(農家から毎日直送される塚田農場オリジナルの卵)を割らずに残しておくんです。塚だまがなくてもけっこうおいしいので、普通に食べて最後に塚だまを割ってちょっとした味変を楽しむんです。
まぁ坊:あと、ミックス盛りを頼むときはニンニクやマキシマムをもらうのもいいですね。
――マキシマムとは一体…?
まぁ坊:はい、宮崎県にはマキシマムというスパイスが効いた調味料があって、これがめちゃくちゃおいしいんです。
めぐ太ぁ:これです。
めぐ太ぁ:スパイシーな香りがいろんな料理にとても合うんです。家でもマキシマムを使いたくていろんなところで探し求めました。
日向夏王子:今はネットでも買えるようになりました。
――まぁ坊さんのおすすめメニューは?
まぁ坊:王道だけど、やっぱりおれはチキン南蛮だな。
まぁ坊:ふっくらジューシーなチキンに自家製タルタルがたっぷりかかっていて、これを食べると「塚田に来た!」って感じがします。
日向夏王子:あと、塚田農場は期間限定の料理も要チェックですよ。今でいうと「地鶏のしょうが焼き」が最高にうまいです。
日向夏王子:生姜の香りと地鶏の脂と相性抜群です。飲みに来てるのに、ごはんが欲しくなります。
塚田農場でプロポーズ!?
――皆さんホームグラウンドの塚田農場はあるんですか?
めぐ太ぁ:私とまぁ坊のホームは新宿東口です。新宿は3店舗あるのですが、その中で一番ハマったのが東口です。
――何か理由があるんですか?
まぁ坊:店長のキャラクターと、個人的にお世話になったのと…。
――お世話になる?
まぁ坊:お世話になったというのは、めぐ太ぁの誕生日にプロポーズしようと決めていて。でもちょうどその日に、エー・ピーカンパニーさんが主催する秘密の役職の人だけが集まる「秘密の役職の会」もあって、日程が重なってしまったんですね。
プロポーズもしたいし、会にも行きたいしで悩んでいて店長にポロッと言ったんです。そうしたら、「秘密の役職の会でプロポーズしましょう!」と言ってくれて。店長が本社とか色んなところにかけあってくれて実現したんです。当日、サプライズでプロポーズをして、めでたくゴールインと。
――いろいろ凄いですね…。
めぐ太ぁ:そうなんです。しかも、そのときのムービーがエー・ピーカンパニーさんの社内研修で使われているみたいです…。
まぁ坊:なので、塚田農場に行くと必ず顔バレするんですよ(笑)
塚田農場は3種類ある!?
日向夏王子:塚田農場に宮崎、鹿児島、北海道の3業態あるって知っていますか?
――知らなかったです。
日向夏王子:塚田農場は宮崎、鹿児島、北海道の3業態があって、それぞれで使っている地鶏の種類が違うんです。宮崎は日南市の「みやざき地頭鶏」、鹿児島は霧島市の地鶏「黒さつま鶏」、北海道は新得町の「新得地鶏」をそれぞれ使っています。メニューが違うのはもちろんのこと、衣装も違ったりしていて見た目の変化も楽しいです。
日向夏王子:この3種類の業態はそれぞれ地鶏の味が全く違うので、宮崎・鹿児島・北海道の3業態でぜひハシゴをして欲しいですね。
――塚田農場3店舗をハシゴ…その発想はなかったです(笑)。ハシゴするならどこの地域がおすすめですか?
日向夏王子:渋谷、新宿、池袋あたりですね。3業態ともあるので。
まぁ坊:まずは易しいところで、渋谷ですかね。渋谷には、宮益坂店にれいなちゃんという女の子がいるんです。
めぐ太ぁ:看板娘のれいなちゃん。
まぁ坊:まずそこに行くのが良いと思います。塚田農場を知るためには、れいなちゃんは通らなきゃいけない道かなと。
――なるほど。お店のハシゴは渋谷からですね。最後にこれを読んでいる方に向けてひとことお願いします。
日向夏王子:塚田農場は知れば知るほど楽しめる場所です。みなさんにも通い詰めていただき、秘密の役職になっていただきたいですね。「秘密の役職の会」に入ると豪華な特典がいっぱいあります。特典の内容は秘密ですが…(笑)。
まぁ坊:こればかりは、塚田農場へ通って昇進していただかないと。
めぐ太ぁ:みなさん、秘密の役職になってぜひこの秘密を暴いてください!
ライター紹介
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砂流恵介
- 秋葉原でPCショップ販売員の経験を得て、日本エイサーへ入社。宣伝・広報を担当する。2013年12月退社。しばらく無職ののちにフリーのPRプランナー/ライターに。手段を選ばないゲリラ的なPRを得意とする。得意料理は天津飯とお好み焼き。