ピリ旨な味わいって思い出すと、もう頭から離れませんよね。濃厚なスープにハマる人も多い担々麺も、そのひとつ。というわけで、いてもたってもいられず、神田小川町にオープンした「ごまだら」に伺いました! 湯島にある人気店「四川担担麺 阿吽」を創業した、水本丈博さんのプロデュースとのこと。店名の由来にもなっている「ごま」に対する強いこだわりも語っていただきました。
アットホームで可愛らしい店内にホッと一息♪
店内に入ると、代表的メニューの「ごまだら担々麺」と「ごまだら汁なし麺」を券売機で購入。奥に見える厨房には熱気が立ち込めており、早くも期待が高まります。テーブルにはラー油や山椒など、好みでかけられるものも勢揃い。…うう、早く食べたい。
「山椒」の刺激と「ラー油」の旨味がお出迎え!
いよいよ「ごまだら担々麺」の登場です。野菜がたっぷりトッピングされていて、色鮮やかで美しい! それでは、スープから…。おおっ、口に入れた瞬間に山椒の風味を感じると、やがてラー油の旨味と濃厚なごまの香りが訪れます。最後に辛味がやってきて、舌やのどを刺激する味わいです。うんうん、実に旨い! コシのある麺にもスープがよく絡み合い、どんどん食べ進めたくなりますよ。ラー油は辛味よりも、豊かな旨味が印象的です。
たっぷり野菜の食感との相性もバツグン♪
続いては「ごまだら汁なし麺」です! こちらもトッピングの野菜が色鮮やかで、まるでお花畑のように美しいですね。まず、全体をよ〜く混ぜてから、麺をすすります! …なるほど、フェットチーネのような太麺が、口の中に押し寄せると、幸せな旨味で満ち溢れます。担々麺よりも野菜を強く感じられるので、ヘルシーな食べ心地です。
好みで味に変化をつければ2度楽しめる!
テーブルの脇にある山椒やラー油、黒酢も試してみましょう。…おおっ、山椒の挽きたての香りが一瞬で口の中に広がり、舌もピリピリとしびれます! ラー油も旨味をじっくりと堪能できるので、しばし至福の味わいにうっとり…。さっぱりした黒酢もスープと実に合うので、多めにかけたくなりますよ。
おいしいスープを存分に味える、ごまご飯も試してみましょう…。さすが、ごまの風味が絶品! 主張しすぎない優しい味わいなので、担々麺のスープにひたしても繊細に絡み合い、麺とは違ったおいしさが楽しめます。
ごまとラー油に魅了された水本さんのこだわりが凄い!
担々麺のポテンシャルの凄さを実感したところで、「ごまだら」をプロデュースされた水本さんにお話を伺いましょう。まず、どうして担々麺にこだわるのでしょうか?
右が店長の朴 昌植さん、左がオーナーの李 文華さん
水本さん:「ものすごくおいしいラー油と出会ったことがきっかけでした。一般的にラー油って、卓上にあってチョコッとかける感じですよね。でも、中華街では手作りにこだわっているのです。「醤油」の「醤」は「ジャン」とも読むんですが、調味料という意味で、豆板醤なら豆を使ったタレ、甜麺醤なら甘いタレを意味します。同じようにラー油も大切にされていて、お店ごとにこだわりと微調整で仕上げられている味わいに感動したのです」
心を打たれたラー油は、辛くなかったのだそう。旨味が前面に主張する味わいは、まさに「ごまだら」に置いてある自家製ラー油と通じるものがあります。そして、ごまにもこだわりが。
水本さん:「ごまって、パンに塗るペーストや団子になったりと、さまざまに使えますよね。セサミンが入っているので抗酸化作用があり、ごま油を長期保存しても味が変わりません。家でもごまをフライパンで軽く炒ってから擂ると、すごく香りが際立つのでオススメですよ。そんな大好きなごまと、感動したラー油が主役の担々麺に、魅力を感じるようになりました」
食用の菊や水菜など、色鮮やかな野菜がたっぷり入っているのも印象的なのですが、水本さんの想いが込められていました。
水本さん:「ラーメンの見た目ってほとんど似ているので、パッと見で違いがわかりづらいんです。だから器にこだわる店も多いのですが、「ごまだら」では野菜をたっぷりトッピングしました。美しい色合いが特徴的ですし、サラダとしてもたっぷり楽しめます。しかも、担々麺のスープがごまドレッシングと似たような味わいなので、野菜にとても合うんです。ラーメンとサラダを別々に注文するよりもお得ですし、女性にも喜んでいただけたら嬉しいですね」
今夏には新メニューを考えているのだとか。実に斬新なメニューになりそう!
水本さん:「普段のメニューは赤い色の見た目なので、夏には黒ゴマを使って、混ぜると真っ黒になる冷やしラーメンを考えています。新しいデザートには、アイスにラー油をかけるメニューも登場予定です。意外にもこれがまたおいしいんです」
店のロゴに使われているデザインも、組子文様の「胡麻柄」。店名も“ごまだらけ”から「ごまだら」と命名されたのだそう。そんなこだわりぶりは、麺の茹で方にもありました。茹で上がったあと、いったん寝かせることで、スープと絡みやすくしているのです。
「ごまだら」は味はもちろんのこと、インテリアに至るまで、実に丁寧に仕上げられていました。温かみの溢れる店内で切り盛りされているのは、仲良しご夫婦の朴さんと李さんです。実直な手さばきの調理と、優しい笑顔の接客によって醸し出される「ごまだら」のおもてなしは、舌と心にまっすぐに届きます。常に新しい感動を味わえる名店が、神田小川町に誕生しました。
■ごまだら
【住所】東京都 千代田区 神田錦町 1-14-7 紅雪神田錦町ビル1F
【電話番号】03-5577-2837
【営業時間】11:00~15:00(ランチ営業)、18:00~22:00
【定休日】なし
- ごまだら
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東京都 千代田区 神田錦町
担々麺