美味しいものの良さも少しずつわかるようになってきた。
会社や仲間内で食事をするときに「どこがいい?」と聞かれるような「わかっている人」になりたい。
とにかくもっとグルメを楽しみたいけれど、「自分はグルメだ」と胸を張れるほどはまだまだ自信がない。
そんなグルメ2年生に向けて、「まずはお気に入りのお店を見つけて、ちょっと頻繁に通ってほしい。
そしてお店の人と一体化して楽しんでほしい」と語るのは『東京最高のレストラン』編集長の大木淳夫さん。
グルメをもっと楽しむコツと、グルメの楽しさをもっと学べるお店を教えてもらいました。
TOP USER PRO紹介
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大木淳夫
- 「東京最高のレストラン」編集長を創刊より務める。他の編集作品「グルメ多動力」(堀江貴文)「東京とんかつ会議」(山本益博/マッキー牧元/河田剛)等。
グルメを楽しむ=お店の人との会話を楽しみながら食事ができること
「レストランとはシェフ、サーブする人、お客様というお店に関わる人たち全員で作り上げて行く、いわゆる舞台だと私は思っているんです」
レストランは舞台!
「そう。料理、人、空間すべてが揃ってハーモニーを生み出すことがレストランの醍醐味。
端的にいうと、美味しいよりも楽しいってことを大事にしたいんです」
なるほど。昨今は”美味しい”ばかりに注目が集まっている気がしますね。
「なので、グルメを楽しむというのはお店の人と一体化して楽しむこと、会話を楽しむことができるようになることだと思うんです。それができるようになると、レストランでの食事が本当にガラッと変わってきますよ」
でも、お店の人との会話って意外に難しいです。。。
「基本は人間対人間ということを認識するというのが大切なんだと思うんです。
お店に入ったら『こんばんは』、料理をサーブされたら『ありがとうございます』、お皿を下げられるときは『ごちそうさま』。意外に当たり前のことをお店でできていないことって多いんですよ。
またお店の人って、料理を気に入ってくれたのかどうか、思っている以上に気にしているものなんです。
だから、料理がサーブされたら会話に夢中になってないで口にする。美味しかったら、美味しかった、この味好きだったと伝える。そんなことでお店の人との会話って盛り上がって行きますよ」
なるほど。それなら、人見知りの方でも始められそうです。
「あとは、変に知ったかぶりしないことですね。素直に知らないことは知らないと言えば、いろんなことを教えてくれますよ」
大木さん厳選・美味しい上に楽しい! オススメの店3選
そこでグルメ初心者でも、お店の方との会話を楽しめるお店を大木さんに厳選してもらいました。
1.『アミニマ』
「外苑前にあるフレンチビストロです。
このお店、コースがないんですよ。ということは、お店の人と色々と相談しながらメニューを決めるというプロセスが必要になるんですね。
それが、本当に楽しいんです。
オーナーの鳥山由紀夫さんがサービスの達人なので、彼とどんな料理にするか、どんなワインがいいかというのを話してみてください。お店の人との会話がこんなに楽しいんだ! って必ず実感できると思いますよ。
そして、もう一つはトイレに秘密が。これもまた会話が広がるきっかけになります。
もちろん、味も文句なしです!」
- Aminima
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東京都 渋谷区 神宮前2
フランス料理
2.『falo(ファロ)』
「自由が丘の一軒家イタリアンレストラン『mondo(モンド)』のシェフとソムリエがオープンした大人のイタリアン居酒屋。
まさに、こんなお店があったらいいよねとみんなが描いているようなものが具現化されているといった感じです。
店の中央に炭火台、その炎を囲むように大きなカウンターがあるので、お店の人との距離が近く、まさに会話を楽しめる空間なんです。
遅くまでやっていることや、お箸で気兼ねなく食べられることも嬉しいですよね」
- falò ファロ
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東京都 渋谷区 代官山町
イタリア料理
3.『鮨 一條』
「とにかくお鮨って敷居が高いものですよね。
でも、このお店は肩に力を入れないで訪れられる鮨屋だと思います。
大将が気さくな方ので、今のオススメは? など聞いて会話をしてみるといいかもしれません。
とても丁寧な仕事をしていて、正直この値段でこのクオリティはすごすぎると感嘆しています」
- 鮨 一條
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東京都 中央区 東日本橋
寿司
新店開拓ばかりではなくて、お気に入り店に通い続けることも大切
「そして、ぜひお気に入りの店を見つけたら1-2ヶ月の間に三回以上の頻度で通い続けてみてください。
飲食店はそんな風に常連になると、裏メニューを教えてもらったりと、より楽しいことがいっぱいあります。そうするとますますそのお店が好きになるはずです。
そんな風にグルメの楽しさを追求していくと、時にはそのお店とお別れする時も来るかもしれません。
でも、それは自分が成長した証でもあります。
別れもあれば、また新たな出会いもあります。
そんな風にみなさんに、ちょっとずつグルメの楽しさを感じていってほしいですね」