かつてないグルメ体験を体感できる、「One dish. One wine. One artist.(ひとつの料理、ひとつのワイン、ひとつの音楽)」をコンセプトにしたレストラン「OUT(アウト)」。
7月1日、渋谷にオープンして間もないこちらのお店が、さっそく話題を集めています。
そこで、自分の五感で料理、ワイン、音楽を味わうべく、お店を訪ねてみました。
大人と行きたい、センシュアルな空間
美しい曲線を描くU字型のカウンター席がメインの店内は、しっとりとした大人の空間。
夜が更けるにつれて、灯りを落としていくため、ピンク色の看板が映え、なんとも艶っぽく感じられます。
壁面に掲示されたレコードのジャケットがおしゃれ。「ひとつの音楽」をコンセプトにしたOUTでは、イギリスのロックバンド「レッド・ツェッペリン」の曲だけが流れます。リクエストもできますが、レッド・ツェッペリンの曲限定。
さて、席につく前に、入口の隅にある食券機で、チケットを購入します。
オーナー兼マネージングディレクターのセーラ・クレイゴさんが、日本のラーメン店からインスピレーションを受けて、考案したスタイルです。とびきりおしゃれな空間に食券機、なんて初めて。
最高の食材で作る、トリュフがたっぷり乗った贅沢パスタ
メニューは新鮮なトリュフが5gも使われる自家製フレッシュパスタ(150g)と赤ワイン(グラス1杯)のセット(4,000円)のほか、パスタ単品(2,900円)、赤ワイン(グラス1,300円、ボトル6,100円)、ハウスシャンパン(グラス1,400円、ボトル9,500円)、トリュフの追加(1,500円)、パスタの追加(600円)などがあります。
※価格はすべて税込
生パスタのため、注文してから5分ほどで、パスタとワインが提供されます。目の前でトリュフが削られるさまは圧巻。トリュフがはらりはらりと、パスタの上に艶かしく落下するなか、芳醇な香りが半径1メートルくらいの広範囲に、ふわりと広がるのにはうっとり。
トリュフがたっぷり乗った贅沢なパスタ、いただきます!
程よくもっちりしたパスタだけ食べても、びっくりするくらい美味しいのは、イタリア産のオーガニック⼩⻨粉に北海道産バター、オーストラリア産オリーブオイル、塩、パルメジャンチーズといった、極上の食材を使って、素材を活かしたシンプルな味付けを徹底しているからでしょう。
ここでしか味わえない、かろやかなナチュラルワインの魅力
赤ワインもとてもセンシュアルな味と香りです。
トリュフ特有の深みのある香りや味わいに合わせて選び抜かれた赤ワインは、「ビトウィーン ファイブ ベルズ2014」。オーストラリア・ビクトリア州の小さなワイナリーで製造され、添加物を一切使用していないナチュラルワインです。
日本限定にボトリングされたもので、OUTでしか味わえないこちらのワインは、赤なのに、思いがけない軽やかさを感じさせる、まろやかで心地よい飲みくちが魅力です。
トリュフたっぷりのパスタと共にいただくと、口の中に官能的な味わいが広がります……。
赤ワインは時期ごとにベストなトリュフと合わせて、銘柄が変更になるといいます。
たとえば、オーストラリア産の「テラプレタ トリュフ」が使われている現在(2017年7月5日時点)は、オーストラリア産の赤ワイン「ビトウィーン ファイブ ベルズ2014」を提供する、というように、そのときどきの最高の組み合わせで提供されます。
サービスを担当するセーラさん(写真左)とミキコさん(写真右)は、共にワインに通じた人物のため、OUTに来れば美味しいワイン、トリュフが乗ったパスタに最適なワインを堪能できること間違いなしといえるでしょう。
ワインのほか、シャンパンも用意されているOUT。
シャンパンも日本では珍しい銘柄で、家族経営の小さなワイナリーで製造された、デリケートながらバランスのとれた魅力的な味わいなのだとか。
赤ワインにせよシャンパンにせよ、「洗練されている」点がOUTの世界観とぴったり合わさります。
聴覚を心地よく刺激する音楽と、視覚と嗅覚、味覚をうっとりさせる料理とワイン……さらには、触覚を満足させる「ICHI(イチ)」の上質なカトラリーまで、すべてが品がありセクシー。
五感で食事を楽しむからこそ、記憶に残る至福のひととき。
あらゆる新体験を楽しめるOUTは、極上の経験に喜び、感動してくれそうな相手を連れて、何度でも立ち寄りたくなるお店でした。
- OUT
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東京都 渋谷区 渋谷
パスタ
ライター紹介
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池田園子
- フリーの編集者/記者。女性向けメディア「DRESS」編集長。著書に離婚経験後に上梓した『はたらく人の結婚しない生き方』など。プロレスが好きで「DRESSプロレス部」を作りました。