いつもの定食屋で見かける、いつものメニュー。その中には必ずと言っていいほど、アジフライ定食がありますよね。庶民的で懐かしい味わいは、今すぐに思い出せるほどの定番です。
しかし、今回訪れた「京ばし松輪」のアジフライ定食は、その概念を覆す一品だったのです!これまでに見たことのない、ふっくらとしたアジフライと、噛みしめるほどに滲み出てくる旨味には、誰しも感動を覚えるはず。
いったい、どのようにして調理されているのでしょうか。さっそくリポートをお届けしましょう!
今までに味わったことのないアジフライの完成度
大根おろしとワサビに、しょう油を二滴ほど垂らすのが、おいしい食べ方とのこと。では、試食してみましょう。
おおっ、ザクッとした衣に包まれている、フワッとした身が口の中でほどけていきます。脂がのっていて、適度な塩気もあるので、そのままでも旨いんです!大根おろしとワサビも合わせると、食欲がどんどん刺激されますが、ご飯などおかわり自由なのも嬉しいですね。
追加で注文できるゆずコショウも、ワサビを邪魔せずに、癖になりそうなアクセントに。
さまざまな味わいを演出しながら楽しめるアジフライは、初めて。従来の既成概念を打ち砕く、困惑するほどのおいしさです。銀座のド真ん中で、味も量も大満足なランチを楽しめました!
東京湾から直接仕入れる新鮮なアジ
昼頃に東京湾で獲れたアジが、夕方には運ばれてくるのだそうです。
「刺し身でも食べられる鮮度のアジを、生きているうちにさばきます。でも、すぐに調理せずに、一日寝かせたほうがおいしくなるんです」と、ご主人の田中平八郎さんが教えてくれました。
「塩を振っておくので、余分な水気が出て、全体が引き締まり、中央の身がふっくらとします」。と、松輪のアジフライのヒミツが、だんだん明かされていきます。
計算とこだわりに満ち溢れている
大根おろしとワサビをつける食べ方も、めずらしい。「やはり銀座という土地柄もあるので、大人が楽しめる味わいを追求しました。ソースではなくしょう油にし、大根おろしも合わせることで、おいしさだけでなく消化の助けにもなります」。
アジフライに添えられている骨せんべいの、お酒が欲しくなる香ばしさがたまりません。「アジをさばいた際に余った部分ですね。こちらのおかわりを頼むお客さんもいますよ」。
そもそも、どうしてアジフライ定食のみを提供しているのでしょうか?「誰もが知っているアジフライで、最高の味を提供する。そうすれば、おいしさの違いがわかりやすいので、当店のこだわりを知っていただけると考えました」。
実にさまざまな想いが、アジフライ定食に集結していたのです。
アジをさばく動きにも、つい見とれてしまいます。うろこをガリガリ取って、スーッと開き、取り除く。
「一連の動作で一匹をさばくとすれば、20秒で仕上がります」。包丁さばきだけでなく、体全体を使ったムダのない身のこなし方が、まるで武術の達人のように美しいんです。
新たなるアジフライの可能性
アジフライ以外にも、凛とした味わいのご飯や、煮汁の旨みが染み込んだ厚揚げなど、添えられている小鉢のクオリティも高い。
「正直、ランチで利益はありません。でも、本当のアジフライのおいしさを楽しんでもらいたいと思っています」という、こだわり抜かれたおいしさの数々。アジフライが醸し出す別次元の感動を、実際に味わってみませんか?
京ばし松輪
住所:東京都中央区京橋3-6-1 秋葉ビル B1F
TEL:03-5524-1280
営業時間:【月~土】ランチ 11:30〜なくなり次第終了
【平日】ディナー 17:00〜23:00(L.O30分前ドリンク)
【土】ディナー 17:00〜22:00(L.O30分前ドリンク)(L.O30分前ドリンク)(L.O30分前ドリンク)
定休日:日、祝祭日
- 京ばし松輪
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東京都 中央区 京橋
割烹・小料理屋