恵比寿といえば、おしゃれでその時代の流行に合わせてどんどん新しい店ができる街。そんな恵比寿で30年近くもの間愛され続けるお店があります。そのお店とは「たこえびす」。長年に渡って愛され続ける理由を知りたくて、訪れてみました。
恵比寿駅東口からたこえびすへ
JR山手線、埼京線、湘南新宿ラインのJR恵比寿駅東口からスタートです。東口改札は3階に位置します。改札を出たらそのまままっすぐ進むと、左側にエスカレーターがあります。そのエスカレーターを降りて2階へ。
エスカレーターを下りたら、右に進むとタクシー乗り場のあるロータリーがあります。そのロータリーの横を道なりに進み、左の坂を下りましょう。
坂を下りきると、「恵比寿駅東口」の信号があります。その信号をみずほ銀行の方に渡ります。
みずほ銀行の先にある細い路地を左に入ります。
そのまま道なりに2分ほど進みましょう。
この通りは、バス通りから一本入ってとても静か。美味しい飲食店が数多く並ぶ通り。期待が高まります!
右側に黒板壁が印象的なお店を発見。ここが、目的地の「たこえびす」です。恵比寿駅東口からはおよそ5分で到着しました。
店内はテーブル20席、カウンター6席の計26席。各テーブル席には中央に大きな鉄板が。
お好み焼き屋さんのようなイメージです。
オーナーの馬場誠志郎さんです。たこえびすは、1989年にここにお店を開店して今年で28年。馬場さんは先代からお店を譲り受けた二代目。以前、馬場さんが働いていたお店のお客さんだった先代オーナーが、その接客態度に惚れ込み、自分のお店で働かないかとスカウト。その時、馬場さんは料理をほとんどしたことがない、全くの素人。そこから6年間先代の下で修行して、昨年たこえびすのオーナーになりました。
たこえびすには20年以上通い続けてくれている常連さんも多いのだそう。長く愛され続ける、たこえびすの自慢の料理をいくつかご紹介しましょう。
明太子が贅沢にたっぷり「豆腐ステーキ」はプチプチ弾ける!
水を切った絹豆腐を鉄板で両面こんがりと焼き、バターとレモンを混ぜた明太子ソースをたっぷりと。
バターと明太子と聞いて、濃厚なものを想像していましたが、レモンの酸味が爽やかで、さっぱり食べやすい!豆腐はふんわり食感で、明太子はプチプチ食感もきちんと感じられ、これはビールが進みそう!
たこえびす発祥の味「特製だし入りたこ焼き」はふわトロ〜
実は「たこえびす」は先代が銀座でたこ焼きの屋台を始めたところから始まっているのだそう。その後、恵比寿のこの場所に店を構え、たこ焼き以外のメニューが増えていったのだとか。
ですから「たこえびす」を語る上で、たこ焼きを食べないことには始まりません。
たこ焼きの鉄板に流された生地は、大和芋とだし汁がたっぷり入ったお店独自の配合。
そこに、たこ、長ねぎ、すじこんにゃく、紅生姜を入れます。
鮮やかな手さばきで、くるくるっとひっくり返され、まん丸のたこ焼きの完成です。
箸で持つのがやっとなくらい、柔らかい!熱々のうちにいただきます。
大和芋が多いので、ふわふわとろとろ!!!!
これは屋台だった頃、お客さんが持ち帰る頃にはたこ焼きが冷めてしまうため、冷めても美味しいたこ焼きの配合にしたのだそう。長ねぎのシャキシャキ感と、こんにゃくの食感もいい!
「そういえばお店に入って、こうやって焼きたてのたこ焼きを食べたの初めてかもしれません」と馬場さんに話すと、「関東ではこうやって店でたこ焼きを出してる所はなかなかないですよね。実は店でたこ焼きを出し始めたのは、たこえびすが東京で一番乗りだったんだそうですよ」と教えてくれました。
確かに、28年前といえば、まだ関東ではたこ焼きはそこまでメジャーな食べ物ではなかったかもしれません。たこえびすは東京で、たこ焼き屋の先駆けだったのですね。
リピート100%!?「イタギョーザ」は生ける伝説!
馬場さんによると、たこえびすのたこ焼きに並ぶもうひとつの名物と言ったら「イタギョーザ」だそう。イタギョーザ?どんな料理なのか、作ってもらいました。
餃子の皮で包むのではなく、春巻きの皮に餃子の具を挟んで、棒餃子のように切って油を敷いた鉄板の上に並べます。
高温で油たっぷりに焼かれ、目で見てもパリッパリなのが伝わってきます。
熱々のイタギョーザがテーブルの上の鉄板に運ばれてきました。
酢醤油をつけていただきます。外は想像以上にパリッパリ!餃子の皮よりも薄くて軽いので、いくらでも食べられそう。パクパクお供はビールにするかハイボールか悩ましい〜!テーブル席の天板の上に置かれているので、熱々を楽しめます!
このイタギョーザ、驚くことに一度食べた人は、必ずと言っていいほど次も注文するという伝説のメニュー。食べてみて納得、あと引く美味しさです。
大好評「厳選ジンギスカンの鉄板焼き」はハマる人続出!
テーブルの鉄板で焼き上げるジンギスカン。たっぷり野菜の上にラム肉がのせられています。
ジュウジュウといい音と湯気を立てて、ジンギスカンが完成しました。
焼いている時から思っていたのですが、ジンギスカン独特のあのにおいがしない。
その理由はオーストラリアから仔羊をチルドで運んでくるからだそう。冷凍してしまうと、どうしても解凍時に水分が出てしまい、それがにおいの原因になるのだそう。
噛み応えがしっかりあり、脂と赤身のバランスがよく、食べた感じは豚のような牛のような、中間といった感じ。玉ねぎ、りんごジュースの入った、甘みのあるお店オリジナルの醤油ベースのタレとラム肉の相性が良く、肉と野菜を大きな口で頬張ると、まさに至福。
たこえびすはサッポロビールのお膝元とあって、ビールは長年エビス。地域との繋がりも大事にしているのだそう。
また、馬場さんの出身が宮崎県とあって、宮崎産を中心に九州のいも焼酎も数多く取り揃えています。2時間の飲み放題付きのコースも3,800円から、リーズナブルに鉄板焼とお酒が楽しめます。喫煙も可能だそうなので、愛煙家のみなさんもぜひ!
みんなの口コミは?
板餃子はマスト。 私は特にシソがオススメ。 そして、今日のイチオシはサバの燻製。 なんだかんだ言っても結局、全部美味しいのです。
生ビール、お通しから最高! イタギョーザは、何枚もたべれそう♡♡♡ お好みも文句なし! 久しぶりにメニューをコンプリートしたくなった素敵なお店(*^^*) 何より!お店の方の対応がすごく心に染みました! 活魚、素材を活かされすぎて、食べてみらんとわからない、何もいえません♡
30年近くも愛され続けるたこえびすの魅力とは?
たこえびすは1989年に恵比寿のこの地で誕生して今年で28年。1989年当時といえば、時代はバブル。その後、景気が低迷して、恵比寿の街もどんどん移り変わりましたが、変わらずここに在り続けられる理由は「ここに来ればいつもの味と笑顔が待っていてくれる」そんなアットホームな温かさのように思いました。
今では東京には、そんなお店は数少ないのかもしれません。その居心地の良い場所作りの裏には細かい気遣いがありました。例えば、鉄板焼の匂いが服につくのを気にする人には消臭スプレーを用意。雨が降れば傘を渡す。お客さんの様子を見て「料理は口に合いますか?」「空調温度は大丈夫ですか?」などの声がけをしているそう。これは長年接客業をしていた馬場さんの経験から「来てよかった」「また来たい」と思ってもらえるために必要なことなのだとか。
最後に馬場さんは「たこえびすの伝統を守りつつも、生産者と消費者をつなぐ架け橋の役割をして、お客さんにはより安全で美味しいものを提供していきたい」と、新しい挑戦についても話してくれました。
変わらぬものを守りながら、より良いものは取り入れる、これから先のたこえびすに益々注目です!
尾花の取材後記
たこ焼きって、関東人の私にとってわざわざ食べに行く機会もないし、必要もない位置付けの食べ物でした。でもそれは、ここを訪れるまでの話。出来立てのたこ焼きを「はふはふ」言いながら食べる美味しさに目覚めました!
また「あの味」と「あの人」会いに行きたくなる、そんな魅力が28年続く店を作り出すように思います。
尾花の取材後記
たこ焼きって、関東人の私にとってわざわざ食べに行く機会もないし、必要もない位置付けの食べ物でした。でもそれは、ここを訪れるまでの話。出来立てのたこ焼きを「はふはふ」言いながら食べる美味しさに目覚めました!
またプライベートでも訪れたい、美味しくて温かいお店でした。
- たこえびす
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- 住 所
- 東京都渋谷区恵比寿1-22-10 1階
- 電 話
- 050-5304-2200
- 営業時間
- [月~金] ランチ:11:45〜14:00 LO13:30 ディナー:18:00〜23:00 LO22:00 [土・祝] ディナー:17:30〜22:00 LO21:00
- 定休日
- 日曜日
- たこえびす
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東京都 渋谷区 恵比寿
鉄板焼き