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玉ねぎ100キロから溢れる甘み!体に染みる新潟の新ソウルフード「とん汁ラーメン」に感動を隠せない

新潟に新たなラーメン勢力が登場!?

ラーメン通にとって、新潟と聞くと「5大ラーメン」を思い出します。

あっさり醤油ラーメン、生姜ラーメン、燕三条ラーメン、カレーラーメン、濃厚味噌ラーメンを指すのですが、近頃はこれに新たな勢力が加わり、6大ラーメンと言われつつあるのをご存知でしょうか? 

6つめのラーメンは何かというと、新潟県の南西部にある上越や妙高で食べられている「とん汁ラーメン」なのです!

募るとん汁愛

そもそもは、新潟にあるとん汁の専門店「たちばな」というお店を何かのきっかけで知りました。

玉ねぎとバラ肉、豆腐に味噌に塩という食材のみで作っているとん汁らしく、筆者がそれまで知っていた、人参やこんにゃくの入っているようなものではありません。

さらに、ほとんど水を使わず、大量の玉ねぎからでる水分で作るらしく、それが味の決め手になっていることを知り、俄然興味が湧いてきたのです。

実は筆者、この独特なとん汁の噂を聞いてすぐ、小さな鍋に入る限りの玉ねぎを放り込み、見よう見まねで作ったことも幾度か。一度も味わったことのない「たちばな」のとん汁を、こんな味か、こんな味かと夢見ながら自宅で食べていたのです。

そんな折、たちばなに「とん汁ラーメン」という人気メニューがあることを知りました。

「とん汁ラーメン・・・!?」

この存在を知ってからというもの、食べたくて食べたくて仕方のない状況に……。気がつけば、400CCのビッグスクーターに乗り、東京から関越道・上信越道を経由し、4時間半ほどかけて新潟のたちばなへと向かっていたのです。

夢にまで見た、とん汁ラーメンのおいしさやいかに?

まずはとん汁から

「わざわざ東京からお越しいただいたんですか。ありがとうございます!」

3代目店主予定の松澤崇さんから歓迎されました。今は2代目の店主で、血縁などではなく志のある方が2代目を継ぎ、松澤さんも同様に修行されているのだとか。

お店は、当初は普通の食堂だったそうです。営業しているうちにとん汁が主力メニューになり、とん汁専門店へ移行。

その当時、お店の常連さんから、

「とん汁に麺を入れて」

とお願いされたことをきっかけに「とん汁ラーメン」が誕生したそうです。

「なので、ぜひとん汁を召し上がってから、とん汁ラーメンを召し上がっていただきたいです!」(松澤さん)

……では、まずとん汁からいただきます!

とん汁は「ラーメンの丼か!」と突っ込みたくなるような大きな器に入って出てきます。ごれとご飯で定食にしたら他のおかずが無くても満腹間違いなし、というボリューム。

たっぷりの豚バラ肉と大きめに切られた豆腐が印象的。でも、レンゲを入れてすくってみると、中からは大量の玉ねぎが。

そしてこの汁を飲んでみると、玉ねぎの甘みがじわ~っと出てきます。玉ねぎはよく煮込まれていながらも歯ざわりが残っているという絶妙な熱の通し方です。

玉ねぎの甘みに加え、豚バラ肉の脂の甘み、そして味噌のコクとの相乗効果もあり、非常に優しいとん汁になっています。

聞けば毎日、100キログラムほどの玉ねぎを使って煮込み、玉ねぎの汁の甘みで味のベースを作っているのだそう。味噌・玉ねぎ・豆腐・豚バラ肉以外のダシが使われていないため、素材の味がしっかり伝わってくる味噌汁でした。

そして、お待ちかね!この味噌汁がベースとなった、とん汁ラーメンをいただきます!

寒い日の体に染みるとん汁ラーメン

このとん汁に豚・鶏などの出汁を加えたスープで食べるのがとん汁ラーメンです。長ネギも散らされてラーメンの風情が出ています。

とん汁よりも濃厚なスープで、中太のストレート麺との相性もバツグン。ラーメンなのに豆腐が入っているというのも特徴的です。

おそらく豚バラから出てくる脂はスープの温度低下の軽減に役立っているのでしょう。多少時間が経っても熱々のままスープを味わうことができました。

これは寒い日にこそ食べたいなあと強く思いました。

とん汁定食として、またラーメンの後に雑炊的に食べる「ご飯」がこれまたおいしいのです。

とん汁が出自ということもあり、他のラーメンに比べてスープの役割は大きいのでしょう。最後にご飯を入れて楽しむところまでがワンセットなのではないでしょうか?

一人前のとん汁と、とん汁ラーメンをいただいた後なのでご飯は少しだけにしましたが、これはコシヒカリよりも粒が甘く、香りの高い「いのちの壱」というお米だそうです。

お茶碗に鼻を近づけたところ、確かにご飯の甘い芳醇な香りがふわっと漂います。何気なく出てきたご飯に、いちいち感動。さすが、米どころ新潟です。

おいしさの秘密は玉ねぎの下ごしらえ

毎日100キロ準備する玉ねぎですが、数種類のものをブレンドして煮込むそうです。

玉ねぎを1品種に依存すると、その出来が悪かったときの味が著しく落ちるリスクがあるため、玉ねぎは数種類入れるのだとか。つまり、同じ味を保つための調整作業が毎日必要になるということです。

「皮を剥くスタッフは2名いますが、毎日の玉ねぎの品種の比率や煮込み方の調整は店主一人で行っています」(松澤さん)

ほかのラーメン店での取材で聞いた話ですが、10杯程度の麺を同じ味で作るのは、プロならそこまで難しくないそうです。しかし、毎日毎日大量の料理を同じ味で作るとなると話は別。

そのブレをできるだけ小さくすることは、それぞれのお店でのノウハウや細かな調整作業がとても重要になるそうです。

100キロの玉ねぎを使ってどうやって味の調整をしているのか。近所に住んでいたなら、通って味を確かめてみたい。そう思わせるほどのとん汁でした。

新潟第6のラーメン「とん汁ラーメン」に注目!

とん汁ラーメンは近辺の数店舗でも提供している店があるそうです。その中でも圧倒的な知名度をもつのがこちらのたちばなで、県外からでも上越・妙高方面を訪れたなら、ぜひ一度は立ち寄ってみたいところ。

駐車場も20台ほど停められるようになっており、車での立ち寄りも問題ありません。

新潟5大ラーメンと言われたころとは違い、とん汁ラーメンという「第6のラーメン」が登場してきているのが現代の新潟ラーメン事情です。

スキーの行き帰りに、ドライブやツーリングの道中に、とん汁ラーメンのたちばなに立ち寄ってみることをお勧めします。

ライター紹介

奥野大児
奥野大児
ブロガー・フリーライター。250人ほどが集まる日本最大級のブロガーイベント「ブロガーズフェスティバル」の実行委員長。ライティングはIoTやクラウドサービスの関連記事から食レポ・階段まで様々。趣味は愛好歴35年にもなる将棋でアマ三段。特技は初めていった居酒屋さんで常連のような扱いを受けること。
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