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TSUTAYAコラボの日本酒バー!本をツマミに呑める新宿「Know by moto」がおもしろい

ライター紹介

奥野大児
奥野大児
ブロガー・フリーライター。250人ほどが集まる日本最大級のブロガーイベント「ブロガーズフェスティバル」の実行委員長。ライティングはIoTやクラウドサービスの関連記事から食レポ・階段まで様々。趣味は愛好歴35年にもなる将棋でアマ三段。特技は初めていった居酒屋さんで常連のような扱いを受けること。

日本酒を飲み始めた20代半ば、筆者は日本酒店に一人で行ってカウンターに座り、店主やスタッフと話しながら、あるいは一人で物静かに日本酒を飲んでいるのが好きでした。

時には自分の酒量を知るために昔の文庫本を持ち込み、文字サイズの小さな本を読みながら日本酒を飲んでいたことを今でも思い出します。

小さな活字を読むのが億劫になった時の酒量が自分がお酒を飲める許容量(キャパシティ)だと決め、よほどの理由がない限りはその酒量を守って飲み続け、もう20年にもなります。その調査は今でも時々行っていますが、今も変わらず自分のキャパシティは4合です。

ひとり酒と本は相性が良いものです。話す相手がいなければ酒の友になってくれます。話す相手がいれば共通の話題になります。

2017年11月、新宿のスタンディング日本酒Bar・酛グループの新店が新宿駅東口からほど近いところに誕生しました。

「Know by moto」と名付けられたその店はTSUTAYAと提携し、店内に置かれているお酒に関する本を読みながらお酒を楽しんだり、本を購入したりできるお店です。ディスプレイされている本を読みながら本格的な日本酒が飲める店を体験してきました。

本を自由に持ち出して「酒の肴」に

店内の書棚から好きな本を取り出して店内で読めるのがKnow by motoの大きな特徴です。一人でふらっと立ち寄ったときにはぜひ手にとってみたいもの。

筆者は勝手に師匠と思い込んでいる作家の池波正太郎さんの本を手元においてみました。

取材なのでそれほど読めなかったのですけれど。

お酒は常時100種類ほど

お酒は常時100種類ほど用意されるそうです。お客さんの様々な出身地もあるでしょうし、楽しんでもらえる物を、という島田店長の心配りです。有名な銘柄も多くあるのは、マニアックなものばかりを揃えないという親しみやすさに気を配られてのことです。

全ての銘柄がメニューに載っているわけではないので、気になる地方ですとか、味の傾向ですとか、そういった好みをスタッフに伝え、適切なものを出していただくのがよさそうです。

定番メニューにもひとひねり

お通しに出てきたのは、カニの出汁のスープです。

柔らかいおつゆは、カニの出汁が良く出ていてネギの香りと歯ざわりが良く、これからお酒を飲むぞというウォーミングアップにピッタリでした。

次いで、日本酒店では定番とも思える「ポテトサラダ 280円」「白子ポン酢 580円」「なめろう 580円」をオーダー。

ポテトサラダ

お通しと並び、お店の本気度が分かるメニューだと個人的に思っているポテトサラダ。少し固めに焼かれたベーコンと柔らかいポテトサラダの組み合わせには安心感が漂います。

なめろう

南房総の漁師料理から広まったなめろう。アジの味噌たたきですね。

まず見た目の美しさでびっくりしました!こんなおしゃれななめろうは初めてです。

ウチコが乗っていて気持ちいい歯触りのアクセントです。なめろう単体で食べると味噌がしっかりと効いていて、アジの脂身と良いハーモニーを奏でています。

グラスの底にあるカイワレなどと合わせるとまったく性格が変わってきます。カイワレの爽やかさも入ってくるのです。

なめろう好きの女子がいたら、見た目から美味しくなること間違いナシ!

白子

ポン酢をかけても良し、鍋も良しの白子。このお店ではポン酢で出てきました。

紅葉おろし、青ネギ、わかめ、ポン酢、すだちの組み合わせ。クリーミーな白子は癖も少なく、とろっとした口触りと味の広がりはまさに口福(こうふく)です。

酒と肴の組み合わせも楽しい

自分の好きな銘柄を味わうのも日本酒店の楽しみですが、店主お勧めの日本酒を飲んでみるのも良いものです。下手に飲み手の理屈を語らず、出されたものを素直に味わう美味しさもありますね。
島田店長や女性スタッフのお勧めで何品か注文してみました。

殻付きの岩手の生牡蠣には広島の地酒・宝剣で

広島って海の幸も日本酒もいいですよね。きっと、広島の名産の食材には広島の日本酒は合うと思うんです。

この日注文した牡蠣はたまたま岩手でしたけれど、お勧めいただいた日本酒は広島の宝剣でした。広島の肴と地酒のタッグチームです。

牡蠣。大粒。海水の塩味もしっかりしています。口に含んだら広がる「海のミルク」感はもちろんのこと、大きな牡蠣を噛んだときに少しだけ発生する「しゃく」っとした歯ざわりもまた良しです。

付け合わせのわかめも、白子のときはポン酢味。これは牡蠣の塩味で味がまったく異なっています。

ローストラムには山形の銘酒を

あまり日本酒店で見かけたことのない「ローストラム」。ラム肉のハムに、ローストの燻製香がついたお肉でした。こちらをパクチーマヨネーズでいただきます。

さて、これに合う日本酒は……と。女性スタッフのお勧めの日本酒でいただきました。杉勇(山形)の山田錦35%です。これはすっきり。

脂がしっかりのっているラム肉の特徴的な香りを気持ちよく流してくれ、うまみを残してくれる杉勇、優秀です。

杉勇を選んで下さった女性スタッフも、優秀です!

ぬか漬けには「風の森」

奈良県の「風の森」はファンも多い、相変わらずの濃厚うま口です。

これは、〆でぬか漬けに合わせたお酒を頼んだら出てきました。

いや、ぬか漬けを見て驚きました。梨と柿のぬか漬けが出てきたんです。

梨のぬか漬け、ライター失格ですが言語化が正直難しいんです。けれど…。うまい。歯触りは梨のそれです。梨の酸味が薄れ、ぬかの深みが被さってきます。ほんのりとした甘みの中に、ぬか漬けの塩分が少しだけ顔を出しているんですね。うまい。

柿のぬか漬けですが、果肉の柔らかさがしっかり残っています。むしろプルンプルンと弾力性に富んでいます。

甘み、ではない。ぬかの柔らかい塩分が効いています。式に変換すると「柿」マイナス「甘み」プラス「ぬか」でしょうか。

結果的に、濃厚うま口な風の森に、ぴったり合ってるんですね。

マニア以外でも日本酒を楽しめるお店に

新宿三丁目店など、ほかの店舗でもこれまで店長をしていた島田店長にこのお店のコンセプトを教えていただきました。

「日本酒が主役というよりはおいしいモノを食べられる店にしたいんです。疲れたからおいしいモノをたべよう。そして、食べ物と一緒に楽しめる日本酒を紹介したいと思っていました」

これまで運営してきた立ち呑み店では、お酒が主役であることが多かったそうです。その結果マニアックになってきたということもあるようですね。

「常連さんが楽しんでいただけるのはもちろん有り難いことなんです。でも、常連でない人、日本酒が良く分からない人にも楽しんでいただけるお店にしたいです」

そう島田店長が語ったのが印象的でした。

Know by motoは昼から常時100種類のお酒とオリジナリティある肴が楽しめます。休みの日にふと新宿に立ち寄り、昼からお酒を飲むのはなんとも言えない背徳感がありますが、それがまたお酒の美味しさの一つと島田店長も語っています。

昼夜に関わらず温かく迎えてくれるKnow by moto。これから新宿の酒好きのベースキャンプのような存在になってくれるかもしれません。

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