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連載:塩見なゆのせんべろ酒場

酒とおでんは「セルフサービス」神楽坂の路地先にある隠れ家酒場で今夜も乾杯、もう一杯

こんにちは。梯子酒大好き、一日5軒は飲み歩く酒場案内人の塩見なゆです。

ライター紹介

塩見なゆ
塩見なゆ
酒場案内人/フリーランス。作家で飲兵衛の両親に育てられた生粋のお酒好き。毎日5軒以上はハシゴ酒、年間2,000軒の酒場を飲み歩いています。Web・TV等で酒場情報を発信中。

今日は神楽坂の酒場をご紹介します。

神楽坂といえば、石畳が残り、料亭が静かに並ぶ"大人の街"というイメージでしょうか。

いま話題のビストロや、トラットリアが並ぶ流行グルメの最先端と思われる方も多いはず。

歴史のある街には、新旧いい飲み屋があるといいまして、神楽坂もそのひとつ。赤城神社や出世稲荷の縁日で、江戸時代の頃から賑わった街です。古くから人が集まる場所に酒場ができます。

テレビ番組でも紹介されるような有名店だけでなく、撮影一切お断りの硬派な店から庶民的なお店まで、路地を巡るといい店多数。

高級なイメージの神楽坂にこんなお店もあるんだ!と知っていただきたくて、今回は「鶴肴」をご案内します。

脇道「神楽小路」を入った先を、さらに路地「みちくさ横丁」へ曲がり、奥へ奥へと分け入った先にあるディープなお店です。

小さなカウンターと、ちょっとした立ち飲みスペースだけの造りで、丸い椅子が並んでいます。

ちょっと早い15時から開いていて、早い時間から地元の方でいっぱい。

昭和の酒場らしさ全開の雰囲気ですが、開業は2010年と新しいです。それなのに昔からずっとここにあったような、土地に根ざした雰囲気が素敵。

大将は常連さんから「若」と呼ばれている方で、お名前が"つるこう"さん。お一人で切り盛りされていて、お忙しい中でもとても丁寧な応対をしてくれます。

お酒と、看板料理のおでんはセルフサービス。

奥の冷蔵庫からお酒を選んだら、自分で伝票にチェックもつけましょう。

生ビールはなく、赤星や黒ラベル、焼酎はキンミヤ、ウイスキーは水割りブラックニッカ、日本酒は沢の鶴と、これまた長年親しまれた酒場を彷彿させる顔ぶれです。若はキンミヤのファンだそう。

おでんは1個80円均一

好きなものをすくって、まずは"乾杯のセット"が完成です。

おつまみは200円から、ボリュームのある揚げ物でも500円程度と、普段から通いたくなる良心価格。

目の前の冷蔵ケースに食材が並んでいるので、そこから食べたいものを選ぶもよし、若に聞くとおすすめを選んでくれることも。

今日はしっかり飲みたいなと、ビールに続いて沢の鶴。
肴は若のおすすめで、うるめ干しとすじこという、飲めと言わんばかりの2品。

「すじこちゃんはどうです?」と、にこやかに言われたら「はい」と言いたくなる不思議な駆け引きも楽しい。

若が話の中心になって始めてきたお客さん同士も、不思議と会話が盛り上がり、気がつけばみんな飲み友達のようなムード。

お酒もおつまみもノンベエの心をよくわかっていらっしゃるし、セルフサービスも狭いお店の中で人の行き来があって会話も広がりおもしろい。

でも、鶴肴の魅力はなんといってもコンパクトな空間での一体感だと思います。古き良き酒場文化を、今の人が正統派でつくったお店です。

早い時間からやっていますし、千円ちょっとで一寸一杯で、神楽坂の違った一面を楽しんでみてはいかがでしょう。

ごちそうさま。

【本日のお会計】
瓶ビール 赤星中びん 480円
沢の鶴 生酒1合 430円
お酒ぬる燗 420円
おでん 80円×3
うるめ干し 330円
スジコ 490円
合計 2,390円

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