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最高のアテを求めて! アラサー女子が初めて釣った魚を飲食店へ持ち込んでみた

季節は初春を迎えたものの、寒さも厳しい毎日が続いていますね。

日本人たるもの、こんな日は美味しいお魚料理と日本酒のお燗でしっぽりと温まりたい…!

ということで「最高のお魚料理」を考えた結果、ここにたどり着いてしまいました。

自分で釣った魚を、居酒屋に持ち込みたい!

以前こんなことがあったんですよね。

近所のお寿司屋さんで「これ、隣のお客さんから」とバーさながらにお造りをごちそうになったことが。

お隣を見ると、釣りのウエアを来てゆったりとお酒を飲みながら微笑むご壮年。

「かっこいい! アレになりたい! っていうか貰った刺身うますぎる!!」

という体験から、自分で釣った魚を飲み屋さんに持ち込むのが一番お魚が美味しく感じるんじゃないかとの仮説のもと、釣りに挑戦することにしました!

初心者でもカンタンに釣りは楽しめる!!

とはいえ「釣り」というと何だか装備(?)を揃えるのも大変そうだし、周りに詳しい人もなかなかいないし、おじさんの趣味というイメージだし、何より海は遠そうだしと、正直ハードルが高い。

そんな釣りへのイメージを180度変えてくれる方に、今回はご協力いただけることに!

釣りを教えてくれる人

中川めぐみ
中川めぐみ
GREE・電通で新規事業の立ち上げ、ビズリーチで広報などに関わる。その間に趣味としてはじめた釣りの魅力に取り付かれ、昨年12月に退職し「釣り × 地域活性」事業で独立。釣りを通して日本全国の食、景観、文化などの魅力を発見・発信することを目指して、2018年は100地域での釣り旅を計画している。

こんな素敵な女性が釣り好きとは…!

そんな中川さんから、事前に釣り当日に必要な持ち物についてメールが送られてきました。

・とにかく暖かい服装!
船の上は風を遮るものがないので陸より何度か低いです。
やり過ぎだったら脱げばいいので、とにかく暖かく。
ホッカイロとかも背中にはるのがオススメ。

・酔い止め
車で酔わない人も念のために!アネロンが最強!起きたらすぐ飲むのがオススメ。

・日焼け止め
気になる方はご自分で。

※前日は飲み過ぎ・夜更かしを控えてゆっくり寝てください

あれ! 竿は? ウエアは? こんなに身軽に参加してもいいのでしょうか?

不安な気持ちを抱えながら、ほぼ手ぶらで出発します!

早朝6時半。今回訪れたのは、中川さんがよく利用するという金沢八景駅にある釣り船屋「一ノ瀬丸」さん。

「中川さん、今日はよろしくお願いします!」

「はい、よろしくお願いします!」

「釣りって、こんなに手ぶらで来ちゃって大丈夫なんですか?」

「釣りには色々ありますが、初心者の方には『船釣り』をオススメします。金沢八景は釣り船屋さんも多くあり、道具はレンタルできますし、何より場所がいいんですよ。品川駅からおよそ30分です!

「都心から近くて驚きでした!」

「今回は、カワハギを釣ります。今の季節は肝がパンパンに膨れて(中川さんはこれを『肝パン』と呼ぶらしい)すごく美味しいんですよ〜!」

【今回一ノ瀬丸さんでレンタルしたのはこちら】

・カッパ上下と長靴セット(500円)
・カワハギ用竿(500円)
・ライフジャケット

「中川さんも、竿やカッパはレンタルするんですね!」

「竿は持たない主義なんです(笑)。釣ることも好きですが、みんなで釣りに来て、終わったら食べるというところまでが好きなんです。なので持ち物は極力少なく!」

「釣った魚はどうするんですか?」

「釣った魚は、こちらで発泡スチロールを買うことも出来るし、お花見に持っていくようなビニールの保冷バッグを持ち込むのでも最初のうちは大丈夫だと思いますよ。クーラーボックスを買うと、家で置き場にも困りますしね」

【その他あるといいものはこちら】
・ウエットティッシュ
・手袋(ワークグローブなど)
・緩衝シート(釣っているときに座る)
・ラジオペンチ(針から魚を取るときに便利)

▲中川さん特製手袋

▲中川さん特製手袋

「全部100円ショップで揃えられるものです! グリップ力のある手袋の親指と人差指だけハサミで切って餌を取り付けやすくします。

緩衝シートは、赤ちゃんが安全なようにフロアに貼るシートで、船の椅子が硬くて冷たいので下に敷くといいと思います。100円ショップのものなら使い捨てできるのもいいですよね」

▲釣り用品は、釣り船屋の売店で購入しましょう

▲釣り用品は、釣り船屋の売店で購入しましょう

「仕掛けやオモリも、釣り船屋さんで購入できます。乗船の料金も男性が1日9500円の中、なんと女性は6000円!」

「女性にやさしい!」

「今回は『乗り合い』で行きます。知らない方も含めて1つの船に乗って釣りをします。船には魚のいるポイントを把握して操縦する『船長』さんと、船内で私達のサポートをしてくれる『中乗り』さんもいるので安心してください。釣り竿の使い方を教わって出発しましょう!」

▲私も中川さんに仕掛けの付け方を教わります!

▲私も中川さんに仕掛けの付け方を教わります!

いざ出港!

風が気持ちいい!最高の天気の中、船はぐんぐんと進んでいきます。

遠くには富士山も見え、早起きの苦しさが吹き飛ぶくらいの絶景です!これは最高の朝活かもしれない…!

「え? 中川さん何してるんですか?

「ヱビスビールを海にまいてるんです」

「海にビールを・・・?」

「えびす様って釣り竿と鯛を持っているじゃないですか」

「あ、ホントだ!」

「なので、航海の安全とよい釣果を祈願して、こうやって釣るポイントでちょっとだけ撒くんです!」

「なるほど、願掛けのヱビスビールなんですね!」

▲海に向かってお祈り

▲海に向かってお祈り

「もちろん、お酒を飲みながら釣りをするのもいいですよ! 一緒に飲みましょう〜♪」

「かんぱ〜い!」

真っ昼間……否、ど早朝からお酒を飲み優雅に釣りを開始します。

カワハギ釣りの餌は「アサリ」。餌は虫を使うんだと思いこんでいました。

「私も虫は苦手です(笑)。今まで虫を使って釣りをしたことは一度もないですね」

「これなら女性も抵抗なく楽しめますね!」

ヱビスビールのお祈りが届いたのか、続々と魚を釣るメンバー。釣れる度に船に歓声があがります。

本命のカワハギの他、普段はリリースしてしまうトラギスや、真っ赤でインスタ映えするカサゴ・ホウボウも一緒にクーラーボックスへ。

▲いっぱい釣れたなぁ

▲いっぱい釣れたなぁ

「すごく楽しかったです! 釣りがこんなに手軽で楽しいものとは知りませんでした! 日の出と共に出発して、日暮れとともに終われる健全さもいいですね〜」

「確かに健全な趣味ですね!(笑)ただ、これで終わりじゃないですよ〜! みんなで釣った魚を食べに行きましょう!」

釣った魚を居酒屋に持ち込んでみた!

お邪魔したのはこちらも中川さんが、お魚の持ち込みを依頼したという中目黒の和創作ビストロ「眞か-SHINKA-」さん。

お店のテーマは「食×伝統×ファッション」。伊勢海老をメインとし、自然栽培野菜やブランド和牛など、厳選食材を使った料理はもちろん、若手陶芸家とコラボレートした伝統器の美しさで人気を集めているそう。

「持ち込みをする場合は、予め持ち込み可能か確認をして、数日前に予約をしておきます。持ち込み料はお店によって、また持ち込むお魚によっても違うかもしれません」

予め中川さんからカワハギを釣ると聞いていた眞かさんが、特別コースを考えてくれていました! 感動!(※持ち込み料はお問い合わせください)

実食!

▲カワハギのお造り(肝醤油で)

▲カワハギのお造り(肝醤油で)

カワハギといったら、やはりお造り!

あの肝が詰まったパツパツのお腹に触れたときから、この時を期待していました!

キメ細かで透き通ったカワハギに、桜のようなピンクの肝をたっぷりつけて。

フォアグラのように濃厚な肝は、爽やかな苦味で清らかな身を引き立てます!

おいしいーーー!!!

 ▲ホウボウのお造り

▲ホウボウのお造り

今まで食べたことはあっても、釣るまではこんな魚だとは知りませんでした…。ド派手な見た目です。

身はギュギュっと引き締まり、噛む度にじゅわっと旨味と甘みが湧いてきます。

「美味しい〜!カワハギもホウボウも、自分たちで釣って食べるなんて想像したこともありませんでした! もったいなくて大事に食べちゃいますね!」

▲カサゴの唐揚げ

▲カサゴの唐揚げ

トゲトゲしたちょっと怖い見た目のカサゴも、眞かさんによってカリカリの香ばしい唐揚げに。骨まで美味しく食べられるので、きっとカサゴも成仏してくれたに違いない…!

▲トラギスの天麩羅

▲トラギスの天麩羅

カワハギ釣りで、通常は釣ってもリリースしてしまうトラギス。今回は船の中乗りさんの助言もあり、持ち帰って調理してもらいました。

これがフワッフワで美味しい! 白身はたんぱくですが、釣ったときよりふっくらと膨らんだ身はしっかりとした下味と衣に包まれ、食べ応え十分! ご飯が欲しくなってしまう〜!

「どれも本当に美味しいです!」

「眞かさんみたいなオシャレなお店で、自分たちで釣ったお魚を食べるなんて最高の贅沢ですよね」

▲3月下旬には、池尻大橋で姉妹店となる「清正(きよまさ)」がオープン予定の眞か。伊勢海老の

▲3月下旬には、池尻大橋で姉妹店となる「清正(きよまさ)」がオープン予定の眞か。伊勢海老の"だし"を贅沢に使った蕎麦がウリとなる割烹スタイルの新店にも注目!

「釣ったときのことを思い出したり、お話しながら食べると喜びもひとしおですね。もしもお店では食べきれない程たくさんのお魚が釣れたときはどうするんですか?」

「色々な方法がありますよ!」

・スーパーの鮮魚コーナーに持ち込み捌いてもらう(※対応可否・価格は要確認)
・知り合いのお店に持っていく
・この機に料理を覚える

「などですかね(笑)。スーパーの鮮魚コーナーは割と安く捌いてくれると思いますよ。私は今、自宅で昆布締めを作るのにハマっています!」

「自分で昆布締め…!さすが上級者!」

「楽しいですよ! 冷蔵庫の中は乾燥しているので、冷蔵庫の中でアジの一夜干しなども作れます。新鮮なアジはニオイがしないので、冷蔵庫にニオイが移る心配もいりませんし。釣りをする前はお肉のほうが好きでしたが、すっかり魚好きになりましたね」

"モノ消費"から"コト消費"へ。釣りは地域を味わい尽くす最高の体験

「釣りをして帰るならそれで終わっちゃうけど、こうやって自分たちで釣った魚を食べ、お酒を飲みながら次の予定を立てたりすることが、より素敵なことだと思っています」

「想像を遥かに超えて楽しかったです! 次は、違う魚を釣りに地方へも行ってみたいです!」

「ぜひぜひ! 旅行を企画する際は、プランのひとつとして釣りを入れてみてください。ただ観光地を見て回るだけでなく、その地域の旬のお魚を、地元のお店に持ち込んで、その土地ならではの調理方法で食す! それってとても贅沢な体験じゃないですか?」

終わりに

大海原で旬を釣り、地球を肌身で感じ、仲間と喜びを分かち合い、一緒に美味しく食べる。

…こんな濃密な日が今まであっただろうかと考えてしまうくらいに、私にとって特別な1日になりました。

「釣った魚を居酒屋に持ち込んで食べる」は、趣味という枠を超え、オトナ女子の新しいライフスタイルのひとつになるかもしれません。
 

ライター紹介

蛯原天
蛯原天
タレント・フリーアナウンサー / 八丈島うまれ、伊豆大島出身。グラビアやバラエティで活動の傍ら、2010年よりインターネットライブメディアの世界へ。出演だけでなく企業のライブ配信の企画構成から技術、広告、執筆まで一手に請け負うマルチプレイヤー。好きな食べ物は赤身肉とチョコレート。
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