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福岡はラーメンよりうどんの街? 福岡三大うどん「ウエスト・牧のうどん・資さんうどん」を食べ比べ!

福岡県のソウルフードとも言える料理のひとつが「うどん」です。

うどんと言えば、日本3大うどんの讃岐うどん、稲庭うどん、長崎の五島うどんをはじめ、富山の氷見うどんや三重の伊勢うどんなど、様々なうどんの名前が挙がるものの、不思議と福岡のうどんはあまり名前が挙がってきません。

そうしたイメージとのギャップがあるのが面白いところで、福岡在住の方、福岡で暮らしたことのある方と話をすると必ず「うどんが美味しい」と聞くのです。

そして、福岡にはうどんが食べられるお店が本当にたくさんあります。お店によっては福岡や九州全域で食べられるようチェーン化されているものもあり、福岡県民にはおなじみの味なんだとか。

そこで、福岡県民のうどん愛の源泉を探るべく、福岡県内の店舗数で上位トップスリーのうどんチェーンブランド「ウエスト」「資さんうどん」「牧のうどん」の味を食べ比べてみることに!

柔らかい、コシがない、と表現される福岡うどんはどのようなものなのでしょうか?

店舗数60超!いつでも、どこでも財布にやさしい「ウエスト」

まず訪れたのは福岡県内で店舗がもっとも多いウエストの川端店。

24時間営業で、いつ見に行っても近隣の24時間営業のとんこつラーメン店らとあわせてあかりが灯っています。

ごぼう天うどん390円を食べました。

スープは透明度が高くて少ししょっぱ目。うどんをすすってみます。

おや…? 噂に聞いたほどコシがない、ということはないようです。柔らかいものの、これは普通に噛みごたえがありますね。

喉越しの際の粘り強さを感じ、うどんとしてしっかり主張しているという印象です。

ごぼう天も、福岡のうどんでは定番のトッピング。

汁につけて食べてみます。中のごぼうのシャッキリ度が割と強いです。

良い意味でごぼう臭さがあり、野菜としてのごぼうが好きならオススメなトッピングですね。

価格も安く、シンプルながらもしっかりとした味わいで、ついつい通ってしまうのも頷けます。

ごぼうの天ぷらが長い!「資さんうどん」は空港そばで

これも福岡の人に人気の資さんうどん。「すけさんうどん」と読みます。

福岡県内に40店舗弱あるなかで、福岡空港から徒歩圏内にある志免町店を訪れました。旅行や出張で飛行機を使って訪れるなら立ち寄りやすいロケーションです。

こちらでは700円の肉ごぼ天うどんを注文。肉の入っていない普通のごぼ天うどんは430円でした。

ウエストのうどんよりは柔らかさがあります。ああ、これが福岡らしいうどんなのかな、と思わせる納得感がありました。

つるっ。くにゅ。

と口の中に入ってきます。

スープはあっさり目ですが、薄口醤油が生きているなあという印象です。しょっぱさはウエストよりも控えめで、訪れた3店舗の中ではもっとも食べやすかった印象が残りました。

ごぼうの天ぷらは資さんうどんがもっとも長細く、ごぼうらしいルックスを見せています。

歯ざわりはとてもしっかりしていました。うどんの柔らかさと対比されているかのような噛みごたえも魅力なんですね。

牛のバラ肉は牛丼屋さんのそれのような甘辛さです。ごぼうと合わせればボリューム感はぴったりでした。

なるとに「資さんうどん」の「資」の字が書かれているのがチャーミングな、美味しいうどんでした。

福岡うどんであり福岡うどんではなし!?「牧のうどん」の柔らかさはものすごい

牧のうどんは「牧のうどん」というジャンルであって福岡うどんではない。

よく食べている方に聞くと、ときどきそのようなコメントを聞くことがあります。それが福岡のソウルフード・牧のうどんです。

有名ラーメンチェーンに「ラーメン二郎」というものがあります。首都圏では有名ですし、会津若松や京都などにも支店が出来ていますし「インスパイア系」と呼ばれるボリュームたっぷりの太麺のラーメンを見たことのある方もいらっしゃるでしょう。

その二郎、

「ラーメン二郎は『ラーメン二郎』というジャンルの食べ物でラーメンではない」

と聞く例がありますが、それと似ていますね。

さて、そんな牧のうどんですが、博多バスターミナル店にお邪魔しました。県外から来た者としては、福岡空港から徒歩圏内にある空港店も行きやすいですが、ターミナルステーション・博多駅からほど近くにある博多バスターミナル店は移動の途中で立ち寄りやすいかもしれませんね。朝10時から開店しているので、ブランチ代わりに食べに行くにもピッタリです。

ここでは同行者が肉ごぼう天(軟麺=やおめん)・870円(かしわ飯とセット)、私は丸天ごぼう(硬麺=かためん)・740円(同)を注文しました。画像の上が肉ごぼう天。下が丸天ごぼうです。見た目から、肉ごぼう天のうどんが柔らかそうというのがわかりますね。

着丼して最初に驚いたのは小さなやかんです。「スープ」と貼ってありました。

つゆではなくスープという表現が不思議です。なによりうどんに追加用のスープがあるなんて聞いたことがありません。

周囲のお客さんを見ていると、軟麺を頼むお客さんが多く、そして麺が到着し次第、やかんからスープを丼にかけている様子が見られました。むむ、どういう文化なのでしょうか。

軟麺は見た目から麺のくたっとした感じが独特です。

例えて言えば、コシ未満の、かろうじてうどんの形状を留める程度の硬さを維持している芯が、ふにゃっとした小麦の衣をまとっている。そんな歯ざわりでしょうか。とにかく柔らかくてビックリです。

麺の到着とともにスープを丼にかけているお客さんの秘密が、食べ進めていくうちにわかりました。麺が減らないのです。そして飲んでもいないのにスープが減っている気がします。

きっと、麺がスープを吸収しているのでしょう。よく「牧のうどんは麺が増える」と言われるそうで、こういう所が理由なのかもしれませんね。

一緒に頼んだかしわご飯を頼まなくても、十分うどんのボリュームはあったな!などと思いながら、ワシワシとかきこむようにうどんを頂きました。

ごぼう天はバランスの良さを感じました。麺に浸かっている部分のころもの柔らかさ、丼から出ている部分の衣のさっくりさのバランスも良く、またごぼうはうどんと異なり、硬すぎず柔らかすぎずの絶妙な歯ざわりを見せています。

ああ、この麺の柔らかさは中毒症状を起こしてもおかしくないですね。ハマってしまいそうな味でした。

三者三様。また味わいたい

朝ごはんにも昼ごはんにも、夜に飲んだ後の〆にも使えるうどん。

一人でもファミリー層でも楽しめますし、福岡グルメのなかでも非常に「使い勝手」の良さを感じました。総じて柔らかめでしたのでするするっと食べられるのもよく、お店もラーメン店より広いイメージがあります。

とにかく柔らかさを体感したければ牧のうどん、スタンダードさを把握したければ資さんうどん、お酒やほかのおつまみと合わせて安く楽しみたいならウエスト。この3チェーンでは性格もずいぶん異なっているように感じました。

また来福時には味わいたい。これら以外のお店も食べにいってみたい。そう思わせてくれる美味しい福岡うどんを体験しました!

ライター紹介

奥野大児
奥野大児
ブロガー・フリーライター。250人ほどが集まる日本最大級のブロガーイベント「ブロガーズフェスティバル」の実行委員長。ライティングはIoTやクラウドサービスの関連記事から食レポ・階段まで様々。趣味は愛好歴35年にもなる将棋でアマ三段。特技は初めていった居酒屋さんで常連のような扱いを受けること。
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