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脱落者多数!? 初見殺しの富士そば「券売機」攻略法

女性客やファミリーも気軽に利用できる「富士そば」

皆さんは、立ち食いそばチェーン店の「名代 富士そば」をご存じですか?

1966年創業の富士そばは、東京都内を中心にして関東圏、海外に約130軒を展開しています(2018年3月現在)。

24時間の終夜営業かつ、そばの提供もスピーディー。その特性もあって、多くの立ち食いそば屋同様に、オフィス街や繁華街でよく見かけます。

店舗によって取り扱うメニューが異なるのも有名な話。「チーズそば」や「パキスタン風カレーそば」といった自由すぎる店舗限定メニューがメディアをにぎわせることもしばしば。

そんな富士そばに惹かれた私は、本業であるフリーライターのかたわら「富士そばライター」として活動しています。そのことについては、以前の記事でに書いたとおり。

五年近く富士そばを追っかけていると、私の周囲でも「富士そば、気になる」「行ってみたい」という声が挙がるようになりました。

世間の評価はどうでしょうか。「立ち食いそば」となるとせわしなくて、落ち着いて食事できないという人もいるかもしれません。

冒頭で「立ち食いそばチェーン店」と書きましたが、現在、完全立ち食いスタイルの富士そばは私が知る限り「笹塚店」のみ。

いまやほとんどの店舗でカウンター席、テーブル席を導入。従前のターゲットであるサラリーマン以外にも、女性客やファミリーの利用が目立ちます。

脱落者多数!? 初見殺しの富士そば券売機

それでも「富士そばは敷居が高い」と思っている人もいるでしょう。足が遠のく理由は「食券の買い方がわからない」、または「注文の方法がわからない」からでは?

富士そばでは、券売機で食券を購入し、そばを注文します。しかし、富士そばに限らず立ち食いそば屋の券売機はとても分かりにくい。

私も行き慣れていない「小諸そば」や「ゆで太郎」の券売機の前でしばしばフリーズを起こしてしまいます。

券売機の前では悠長にしていられません。自分がどんなそばを食べたいか、そもそもどんなそばが置いてあるのか――。思慮を巡らすあいだ、後ろに並んでいる人はどんどん増えていく。

プレッシャーに耐えきれず「もういいや」と、マクドナルドに向かう人の姿が目に浮かびます。一度くじけた心はそう簡単には立ち直らないものです。

富士そばビギナーにとって、券売機と注文は乗りこえなければいけない登竜門。しかし、予備知識さえあればなにも怖いことはありません。

僭越ではありますが、富士そばライター名嘉山が、富士そばにおける食券購入方法および注文方法を指南させていただきます。

ビギナーを成功体験に導く、富士そば攻略のための5ステップ

富士そばは入店から退店まで、下記のような流れで進みます。そば(またはうどん)以外も取り扱っていますが、今回はあくまで入門編。「そばを食べる」ことを目的にしています。

1.食べたいそばを決める
2.券売機で食券を購入する
3.注文する
4.そばを受け取る
5.食器を返却する

それでは各ステップの要点を解説していきます。

1.食べたいそばを決める

最初のステップは「食べたいそばを決める」です。

「なんだ、簡単なことじゃないか」と侮ってはいけません。よく考えもせず券売機に並ぶと、初心者はまず間違いなくフリーズを起こします。

背後に並ぶ人の無言のプレッシャーに判断力が鈍り、食べたくもないそばの食券を買ってしまっては目もあてられません。

だから、券売機に並ぶ前に店頭にディスプレイされている食品サンプルをチェック。サンプルになっているのは、定番メニューや人気メニュー。サンプルからメニューを選べば、ハズレをひくこともありません。

店舗によってはサンプルの品名に番号が付されていることも。この番号は券売機の各スイッチと連動しています。たとえば、「27番」の「ちくわ天そば」が食べたければ、券売機で「27番」を探せばいいのです。

掲示されているPOPを参考にするのもひとつの手です。手の込んだPOPほど、その商品への思い入れが強いということ。

ちなみに、そばはすべてうどんに無料で変更できます。「ちくわ天うどん」を食べたければ「ちくわ天そば」の食券を購入すればOK。

2.券売機で食券を購入する

さて、食べたいそば(またはうどん)が決まりました。続いて、食券の購入に移ります。基本的に券売機は2台設置されています。店内外に1台ずつ設置されていることが多いように思います。

先に書いたとおり、サンプルの番号を券売機から探せばスムーズなのですが、必ずしもナンバリングされているとは限りません。また、食べたいそばがサンプルにないことも十分ありえます。

だから、券売機内から食べたいメニューを探す方が選択肢が広がります。券売機との対峙は、富士そばを楽しむうえで避けて通れない道なのです。

下の写真は、「恵比寿駅前店」の券売機です。店内も綺麗で「月替わりメニュー」などを実施しているため、オススメしたい店舗のひとつです。

料理のカテゴリーに分けて、色枠で囲んでみました。

①緑枠:店舗のおすすめメニュー
②オレンジ枠:かつ丼やカレーライスなどのご飯物。またはセットメニュー。
③赤枠:かけそばなどのあたたかいそば
④青枠:ぶっかけそば、盛りそばなどの冷たいそば

券売機の仕様は店舗によって若干異なりますが、大抵が「おすすめメニュー」、「ご飯物」、「あたたかいそば」、「冷たいそば」の順に配置。

夏期は「あたたかいそば」と「冷たいそば」の配置が入れ替わる店舗もあります。

今回の目当てはそばなので、赤枠と青枠が対象になります。スイッチには「天ぷら」や「コロッケ」の文字が目立つように記されていますが、これが実はクセもの…。

「そば・うどん」の表記が小さいので、トッピング単体のスイッチのように錯覚しませんか? よくよく考えたらトッピングだけで数百円もするわけはないのですが、初見ではミスリードにつながる可能性大。要注意です。

ここで、私の知人に起きた悲劇を紹介します。

富士そば初来店の彼は、「天ぷらそば」が食べたかった。券売機に不慣れだったことに加え、すこしお酒も飲んでいた彼は考えなしに、「かけそば」と「天ぷら」を迷わず購入。

数分後、彼の前にはかけそばと天ぷらそばが並ぶこととなりました。そのことがあってから、彼が「日高屋」派になったのは言うまでもありません。

閑話休題。

青枠のスイッチには33番のように「温 たぬき」「冷 たぬき」が並記しているケースもあります。これは、あたたかいそばでも、冷たいそばでもどちらにも対応しているということ。

ところが、赤枠のそばを冷たいそばに変更できないかというと、必ずしもそうではありません。申告すれば、春菊天やちくわ天を冷たいそばに添えてくれる融通のきく店舗もあります。

以前は、同じトッピングでも温・冷で価格が異なるメニューがありました。しかし、2016年に全店舗で価格を改定を実施。温・冷の価格が統一されました。これにより、温・冷の切り替えもスムーズになりました。

食べたいそばが決まったら、お金を入れて食券を購入しましょう。これは従来の券売機と同じですね。

3.注文する

食券を購入したら、まずは席を確保することを忘れずに。厨房の食券受付口に近づいたら、店員から「食券お預かりします」といった旨の言葉がかけられるので、食券を差し出します。

すると店員から「そばですか? うどんですか?」と聞かれるので食べたい方を申告。食券を差し出すと同時に「そばでお願いします」と先手を打てば、なんとなくツウっぽい所作になります。

温・冷を変更したれければ、このときに「冷たいそばでお願いします」などと伝えておくこと。

4.そばを受け取る

食券を差し出したら店員さんがもぎった半券の片割れを渡してくれます。半券を受け取ったら、着席して待ちましょう。この間に冷水器に水を汲みに行くのもいいでしょう。

半券には「アルファベット_番号_品名」の情報が記されているはずです。下の写真だと「B27番 チーズ蕎麦」といった感じ。

富士そばはセルフサービス方式なので、お客さんみずからが自分の料理を配膳します。調理が済み次第、食券番号が呼ばれるので、半券は無くさないように。

自分の番号が呼ばれたら、直ちに食券受付口でそばを受け取ります。

受け取りの際に気をつけたいのが半券。半券は、店舗によって扱いが異なります。半券と引き換えにそばを提供する店舗がある一方で、食券を引き換える必要のない店舗もあります。

後者は、半券はあくまでもお客さんが自分の番号を把握するためのものと捉えているのでしょう。

行き場のない半券は思い出の品として、財布のなかにでも保管しておきましょう。食券に刻まれた日付は、あなたにとって大切な「富士そば記念日」なのだから。

5.食器を返却する

食べ終えたら、返却口に食器を返却します。返却の際は「ごちそうさま」と店員に声をかけてあげれば、互いに気持ちよくなれます。

なんなら、正直に「美味しかったです」と伝えましょう。店員さんのやる気にもつながり、ひいては後のお客さんにも美味しいそばが提供される。幸せのスパイラルが生まれます。

食器を返却したら長居は無用。店を出て、富士そばの余韻に浸りましょう。

これが入店から退店までの大まかな流れになります。最大の難関はやはり券売機。事前にイメージトレーニングを重ね、実践に備えましょう。

富士そばに行くなら食べておきたい、二大メニュー

たぬきそば、きつねそば、天ぷらそばなど、富士そばには立ち食いそばの定番トッピングを一通り取り揃えています。

もちろん定番を頼んでも構いません。富士そばの会長が「フランス料理より旨い」と豪語する「天ぷら」も捨てがたい。

しかし、富士そば独自のトッピングも食べておいて損はありません。なかでも、オススメしたいのが「肉富士そば」(470円)と「ゆず鶏ほうれん草そば」(430円)。

「肉富士そば」は、味付けした豚肉と半熟玉子、海苔、わかめ・ねぎをトッピングしたそば。肉っけがあって食べごたえがあるので、男性でも十分満足できるはず。個人的には「肉富士」というネーミングもお気に入り。

「ゆず鶏ほうれん草そば」は、そばにほぐした蒸し鶏、ほうれん草、わかめ、ねぎ、そして柚子皮をトッピング。彩りの美しさもさることながら、柚子の香りがアクセントに。値段が手頃なのも見逃せません。

どれもほとんどの店舗で取り扱っています。富士そばを食べ慣れてない人なら「特選富士そば」(450円)(「特撰富士そば」とも)も気になるはず。

スペシャル感のある品名に惹かれますが、トッピングはわかめ・ねぎ、揚げ玉、油揚げ、カニカマとややインパクトに欠けます。食べごたえでいえば、先に挙げた2品が勝ります。

しかし、カニカマが入ったそばは、実は「特選富士そば」だけ。その希少性に気づくころには、あなたも立派な富士そばツウになっていることでしょう。

ライター紹介

名嘉山直哉
名嘉山直哉
フリーランスの編集者・ライター。編集者集団「なかやまんプロ」代表。地方移住雑誌、男性向けトレンド雑誌、街歩き系フリーペーパーなどの制作に関わる。2013年、富士そばライターとして活動を始める。2015年に都内全店の富士そば、2016年に国内全店での実食を果たす。
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