冷やし中華ってお好きですか?
この季節になると夏の風物詩といった感じで、コンビニでも、町の中華屋でもよく見かけるのですが、僕は冷やし中華のありがたみがいまいちよくわかっていません。
ツヤツヤとした中華麺の上に、きゅうりの緑、錦糸卵の黄色、ハムのピンク、そしてワンポイントに紅生姜の鮮やかな赤。容姿端麗、見るからに美味しそう。
でもひと口食べると、見た目の華やかさの割に、「割に」なんですよね。料理は見た目が大事なんていいますけど、外見が良すぎるのも考えものかもしれません。
他にも、どこで食べてもあの酸っぱ甘いタレの印象が強すぎること、「冷やし」を名乗っていても、その実ぜんぜん冷たくないことなど、まぁ冷やし中華にはいろいろと思うことがあるわけです。
そんなわけで、冷やし中華にとってかわるような冷やし麺を探していたのですが、おっと思う存在を見つけました。
「冷やしカレーうどん」なんて、いかがでしょう?
大塚にあるネパール料理屋の冷やしカレーうどん
大塚にあるネパール料理屋「ネパリダイニング ダルバート」。このお店の「冷やしカレーうどん」がとても美味しいです。
ネパール語やネパール文化研究の権威であり、ネパール人の間でもっとも有名な日本人のひとり、野津治仁さんがオーナーを務めるこのお店。
「(ネパール風)冷やしうどん 始めました」
席につくと、まずはアチャール3種盛り(インドのお漬物)をツマミながら、ネパール風冷やしカレーうどんの完成を待ちます。
アチャールは酸っぱ辛い味つけで、食べるにつれて食欲がわいてきます。
ネパールのラム酒「ククリ」でつくったハイボール。
この「ククリ」は、国際ラムフェスティバル金賞を受賞するほどの実力派ラム。甘みのあるラムとさっぱりしたハイボールは、スパイス料理との相性がバツグン。
ハイボールをぐびりぐびりやっていると、ネパール風冷やしカレーうどんが到着しました。
うむ、食欲をそそるビジュアル。
冷水でしめられたうどんの上にトマトベースのカレー、さらにその上にチキンベースのカレー。
これを混ぜ混ぜして、うどんにたっぷりとカレーを絡めていきます。
立ち昇る、スパイス香。
ズルズルっと勢いよくすすると、
うどんは、つるっとしていてのどごしがよい。最初はトマトの爽やかな酸味が、続いてチキンカレーの旨味が口いっぱいに広がります。
パンチはありながらも、生姜・山椒・パクチーの香りが重なり合って、不思議と余韻はさっぱり。
後からやってくる胡椒のピリピリ。それが次のひと口を早く早くとはやしたてます。
ズルズルル。食べる部分によって、味や香りが違うのはスパイスの楽しいいたずら。
ジワジワと汗ばんでくる額。ああ、けっこう辛いや。
そこをククリラムハイボールで洗い流せば、爽快感。
あっという間に完食。ごちそうさまでした。
夏に体がほしくなる涼と刺激をいちどに味わえる「冷やしカレーうどん」。提供しているお店って、多いんでしょうか?
この夏は、少しずつ提供しているお店を探してみようと思います。
- ネパリダイニング ダルバート
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東京都 豊島区 北大塚
ネパール料理