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羊肉にそこはかとない”マイナー感”が漂うのはなぜか? 料理男子がつらつらと考える

簡単美味しい男飯を追及しているスコ野村です。いつもこんな感じの料理してます。

▲塩麹漬けの自家製サラダチキン

▲エスニック肉味噌冷やしラーメン
 

手間をかけずに作れるものは内食で、手間かかりそうなものは外食で。いずれにせよ、食べることに自分の全リソースを割いています。

美味しいものさえ食べられれば、貯金も安定もいりません。

そんな毎日を送っている私ですが、最近ハマっているのが羊肉。

もともとイギリスに住んでいたこともあり馴染みの食材なのですが、スーパーで割と簡単に手に入ることに気づいてから定期的に羊を食べないと落ち着かない体になってしまいました。外食の時もラムを見つけたらほぼ100%オーダーしてしまいます。

この間も友人とご飯を食べに行ったときにラム肉のローストをオーダーしたのですが、その時に「スコは本当に羊が好きだね」と変人を見るかのように言われて、ふと思ったのです。

こんなに美味しくて、フレンチでもイタリアンでも中華でも使われていて、好んで食べる人も多い食材なのに、そこはかとない“マイナー感”が漂っているのはなぜなのか……?

羊肉を食べたことない人はたったの6%。世界的には激増の予測

実際、羊肉がどれくらい日本で食べられているのか気になったので、簡易的に30人にアンケートを取ってみました。(※1)

肌感と大きくずれなかったのですが、やっぱり食べたことない人は30人中2人だけ。割合に直すと約95%の人が食べた頃があるという事になります。この数字だけ見ると、立派に“メジャー”です。

ただ別のアンケート(※2)も参照すると、食べる頻度はかなり低い模様。事あるごとに羊肉を注文していたら変な目で見られるのも納得です。

そんな日本においても北海道だけは高頻度でラム肉を食べているようですので、食用方法が定着するというのは“メジャー化”の大事な要因かもしれません。

ちなみに参考までにレシピ動画サービス「クラシル」でラム肉のレシピ数をチェックしてみたところ、わずか18レシピでした。全体で18,000レシピあることを考えると、かなり少なめな印象です。

なお世界に目を向けてみると羊肉の生産量、消費量はともに右肩上がりの予測になっているので、食が国境を越えてきている昨今、日本にもブームではなく定着の波が来るポテンシャルはありそうです。(※3)

「手に入りづらい」ってほんと?意外と身近な羊肉

食べた経験はあっても、食べる頻度が低いという羊肉。アンケートサイトのコメントを見ていると外食・内食ともに「手に入りづらい」とか「機会が少ない」という書き込みが多数見受けられました。最低週1回は羊を食べている私の感覚とだいぶずれてます。

まず外食ですが、ビストロ・バル系のレストランは割と高確率でラム肉を扱っています。最近はどの街に行っても、肉をメインで扱っているビストロ・バルが増えてますよね。

あとはジンギスカン。ニッチなようで、都内なら意外とどの町にも一軒くらいはあるような気がします。

ちなみに私のメイン活動エリアである目黒・五反田付近には10軒くらいあります。そして忘れてならないのは、中華。羊肉といえば中華と言っても過言ではありません。

こうして考えてみると、やっぱり外食という意味では割とすぐに食べに行けそうな気がします。

続いて内食。スーパーで手に入りづらいという声があるので、ちょっと近所のスーパーを見て回ってきました。東急ストア、オオゼキ、マルエツプチの3軒です。

結論から言うと、マルエツプチだけラム肉の扱いがなく、他の2軒はラムチョップ、切り落とし、ジンギスカン用生ラムの3種類の取り扱いがありました。近所のスーパーを見回っただけなのでサンプル数は少ないですが、3軒中2軒のスーパーで取り扱いがあれば、そこそこメジャーといえるのではないでしょうか。

せっかくなので、その日はラムチョップを買って香草焼きにしておきました。パン粉にハーブとオリーブオイルをまぶして、ラムチョップに乗せてオーブンで焼くだけ。簡単美味しい男飯です。

とりあえず羊を食べながら羊について考えてみる

外食でも内食でもアクセスは悪くないはずの羊肉が、なぜ“マイナー感”を漂わせているのか……。

頭の中で考えていても仕方がないので、とりあえず羊肉を食べながら考えてみることにしました。

今回伺ったのは神田の名店「味坊」。とりあえず人気っぽいメニューを片っ端からオーダー。(※4)

羊肉の串焼きを食べつつ、羊肉の状況について検証してみます。ポイントは“入手性は悪くない”のに“マイナー感がある”ということ。

入手性が悪くないということは、小売店も飲食店もマーケットに需要があり、売り上げが見込めるから。

それにも関わらず“マイナー感”があるのは、「日常的に消費している一部のヘビーユーザー」と「めったに食べない大多数を占める極ライトユーザー」の2パターンに偏っている可能性が考えられます。

ということは、「ちょこちょこ食べる中間層」を育成することが、羊肉の“マイナー感”を払しょくする一手になりそうです。

そんなことを考えているうちに、ラム肉のクミン風炒めが運ばれてきたので思考をいったん消費者サイドから、肉の機能面に切り替えてみます。

肉の機能といえば、味と栄養価です。味については完全に好き嫌いの世界なのでいったん置いておいて栄養に注目。

オージーラム(オーストラリア産ラム)の公式サイトを参照すると、タンパク質だけでなく鉄や亜鉛などのミネラル類が他の食材と比べても顕著に高いとの情報が(※5)。

亜鉛なんかは体を正常に保つためにマストな栄養素なくせに体内で生成できないので、食事からとらなければなりません。

味覚を正常に保つためにも必要な栄養素なので、特に我々のように食に情熱を注いでいる人は羊肉を食べて亜鉛を取りたいところですね。

考えた結果、やっぱり良いところしかなかった

味坊の羊料理を食べながら羊肉について考察を重ねたところ、美味しいし栄養たっぷりだし入手性も悪くないし、良いところばっかり出てきました。

正直、羊肉をしょっちゅう食べている私も知らないことばかりでしたが、好物の良さを再認識できてよかったです。今まで以上に自信をもって羊肉を周りに薦められます。

羊肉を市場に広めて“マイナー感”を払しょくすべく、中間層であるミドルライトユーザーの育成が重要になりますが、羊肉にまつわるイメージ改革がキーとなりそうです。

イメージ、すなわち「臭そう」と「売ってなさそう」です。このイメージが先行するがゆえに、そもそも羊肉を食べようとか買おうという選択肢が上がってこない。

そうすると、食べる頻度も極端に減ってきて、ヘビーユーザーとライトユーザーの間に深い溝が……。

書きながら、ミドルライトユーザーの育成が日本における羊肉取扱店の増加と末端価格の減少に貢献し、最終的には羊肉好きの自分の幸せにもつながると確信しました。

自分のスタンスが固まったので、次回以降、ミドルユーザー育成に向けて専門家へのヒアリングや普及企画など、具体的施策に着手します。乞うご期待!

ライター紹介

スコ野村
スコ野村
仕事上はブランドマーケティングが専門。現在は、スタートアップ企業の広告部門に所属し、クライアントのマーケティング課題解決をメインに活動。 だが、人生のコアは料理とお酒。難しい料理は作れないため、手軽で美味しいものを追求している。美味しいものを美味しく撮れるようになりたいというのが最近の課題。お酒はなんでも大好きです。

 
 

【参考URL】

※1 ①ラム肉を食べたことありますか?②好きですか? / ミルトーク
https://milltalk.jp/boards/41484

※2 ①普段ラム肉を食べますか?②どのくらいの頻度で食べますか?③自宅で食べますか?外食ですか? / ミルトーク
https://milltalk.jp/boards/15375

※3 WORLD SHEEP MEAT MARKET TO 2025 / AHDB Beef & Lamb
http://beefandlamb.ahdb.org.uk/wp-content/uploads/2016/01/World-sheep-meat-market-to-2025.pdf

※4 味坊 / Retty
https://retty.me/area/PRE13/ARE11/SUB1101/100000745439/

※5 元気なラム肉のヒミツ / AUSSIE LAMB Official Site
http://aussielamb.jp/about/healthy.html

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