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連載:ロードサイド探訪記

1杯400円の奇跡!豚骨ジャンキーから愛されて60年、久留米「丸星中華そばセンター」へ行ってきた

福岡の名物といえば、多くの人が豚骨ラーメンを思い浮かべるだろう。

博多の中洲や長浜の屋台で食べるラーメンは格別だし、街中には豚骨ラーメンの店が多く目につく。

豚骨ラーメンの有名店を名乗る店に行っても、そのほとんどでスープは真っ白い色をしている。

しかし、手間暇を惜しまず、何日もかけて豚骨を煮込んだ濃厚スープは、赤茶色に濁っているのをご存知だろうか?

北九州エリアは、比較的スープが濃厚と言われているが、それでも赤茶色がかるまで煮込まれたスープを出す店は少なくなってきている。

「赤茶の豚骨スープをすすりたい」

そんな思いに駆られた人に紹介したい店がある。久留米の市街地から国道3号線を北上した場所で、人気を博している「丸星中華そばセンター」だ。

この店では、本格濃厚スープを1杯400円で、しかも24時間味わえるというのだ。驚きすぎて自分の目で確かめるまでは信じられなかった……。

いざ、昭和のロードサイドワールドへ

実際に店を訪ねてみると、いくつも駐車場が完備され、続々と車が吸い寄せられていく。

暖簾をくぐると、真っ先に豚骨を炊いたとき特有の豚骨臭が鼻腔を突いた。

慣れないと異臭に感じるが、ローカルの人間や自分のような豚骨ジャンキーには、芳醇でなんともたまらない香りだ。

このニオイからして、これは絶対に間違いないヤツだ!

券売機でラーメンのボタンを探すと、本当に400円と表記されていた。

店内は広々としていて、どこか大衆食堂的な雰囲気。

仕切りで区切られ、4人がけのテーブルを中心におよそ100人が座れるという。

座っていると、思わず“おばちゃん”と気さくに呼びたくなるような親しみある女性店員が、食券を取りに来てくれた。

ここで麺の硬さなど好みを告げる。

お冷を汲みに厨房近くへ行くと、お店の方々が忙しそうに立ち回っていた。

麺茹ではベテランの方が貫禄たっぷりに腕をふるっている。この年代の方たちが、交代しながらとはいえ24時間店を回してるというのだから恐れ入る。

スープは羽釜で炊いているようだ。九州は寸胴ではなく羽釜が主流と聞くが、年季の入った釜でぐらぐらと大量の豚骨が煮立っている様子を見ると、ラーメンの到着を期待せずにはいられない。

これが濃厚本格派の豚骨ラーメンだ!

いよいよ期待度がMAXとなったところで、ラーメン麺カタがやってきました!

おおっ、見事に"赤茶濁"になっているではないか!?

これは豚骨が粉々になるまで長時間炊いた証。寄りで見ると、こんな感じ。

スープをズズッと飲むと、最初に来たのは予想通りザラザラとした食感。口中に骨から出たナチュラルな甘みが広がる。

う~ん、これぞ豚骨ラーメン!

タレの適度な塩気がスープの甘さをググっと引き立てている。

麺はやや細めでコシもあって、濃厚スープとの相性バツグン。

替玉も100円でできる。でも今日は自重。

実は券売機の横におでんがあり、既に持ってきてしまっていたのだ。九州では多くの飲食店におでんが常備されており、ほぼ年中食べられている。

直径10cmはありそうな大根のほか、厚揚げや天ぷら(関東でいうさつま揚げ)も超ビッグサイズながら、味は超染みまくっている。汁の味は関東のおでんのようにあっさりしていて、食べやすい。

おでんを日常的に食べる文化があるだけあって、とにかく安くてボリューミー。

さらにさらに。高菜やお新香なども食べ放題。

▲客席中央にある食べ放題のコーナー

▲客席中央にある食べ放題のコーナー

▲たくあんや高菜が置かれていて、1人1枚の小皿に好きなだけよそえる

▲たくあんや高菜が置かれていて、1人1枚の小皿に好きなだけよそえる

▲肉じゃがも取り放題!

▲肉じゃがも取り放題!

なんでも豚骨ラーメン店では定番となる紅生姜のサービスは、この店から始まったとも言われている。(諸説あり)

▲ハスの煮物もおいしい

▲ハスの煮物もおいしい

店内に置かれた懐かしい紙コップの自販機も60円と、30~40年前の価格のまま。

いや〜、もう満腹。

本格豚骨ラーメンにはじまり、これだけのサービスを堪能できたら、そりゃみんな来るに決まってる。

お持ち帰り用の「丸星ラーメン お土産3食入り生ラーメン(380円)」も人気

お持ち帰り用の「丸星ラーメン お土産3食入り生ラーメン(380円)」も人気

激安&サービス満点の秘密

なんでこのようなサービス満点のお店になったのだろうか。

話は、昭和33(1958)年の創業に遡る。

そもそもはスイカやうどんを売っていたが、トラック運転手のお客からリクエストがあり、豚骨ラーメンを商うようになったそうだ。

▲店内に掲げられた創業当初の様子

▲店内に掲げられた創業当初の様子

一時は経営危機にまで陥ったらしいが、「損して得取れ」の精神で安い値段での提供を続けていたところ、ドライバーの口コミを通じて遠方まで噂が広がり、多くのお客さんを呼ぶことになったという。

▲家族連れできて、お子さんにも楽しんでもらおうという精神でおもちゃが大量に置かれている

▲家族連れできて、お子さんにも楽しんでもらおうという精神でおもちゃが大量に置かれている

お客さんからは、末永く営業してほしい、値上げしてもいいからと言われるらしく、実に愛されているのが伺える。

店側もドライバーに助けられたことから、交通安全を願っており、店にも大きくメッセージが掲げられている。

営業時間についても、店を閉めても次々とお客さんが入れてくれとやって来るので、徐々に営業時間を伸ばしていった結果の24時間営業。

そこには、お客さんと店側の相思相愛の関係が見て取れる。これこそ、地域密着の1つの究極の形ではないだろうか。

「丸星で待ってる」

店内に貼られているポスターに書かれたこの一言に、店のドラマとお客さんへの想いが集約されているようだ。
 

 

「焼豚ラーメン × 丸星ラーメン」が新発売!


発売より40年愛され続けているサンポー食品「焼豚ラーメン」と、昭和33年の創業以来、濃厚でコクのある豚骨ラーメンが人気の久留米の名店「丸星中華そばセンター」とのコラボ商品!


単なる監修ではなく、両者の良いところを凝縮させました。丸星ラーメンの特長である旨味とコクの強い豚骨味に仕上げています。麺には福岡県産小麦「ラー麦」を100%使用した、本格派の豚骨ラーメンです。

刈部山本

刈部山本(かりべ やまもと)
刈部山本(かりべ やまもと)
自家製ケーキの通販や間借り営業をしながら、郊外や路地裏にある町中華・食堂・酒場といった大衆食を巡りつつ、その土地にならではの文化を紹介するブログやミニコミ誌を発行するライター。「町中華」「しっとりチャーハン」の発信者であり、既に閉店した店しか載ってないガイド本や、ギャンブル場めし愛好家としてメディア露出も。2018年5月に光文社より路地裏のメシ屋を巡った文庫『東京「裏町メシ屋」探訪記』を発売。

※価格・営業情報は2018年12月現在のものです。変更になる可能性があります。

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