火鍋という中華料理がある。
どんな料理か知ってる人も多いかもしれないが、簡単に説明しておくと、ようは中華風シャブシャブだ。
この料理の特徴は紅白にわかれた2つのスープにある。ひとつは薬膳をこれでもかとぶち込んだ赤の激辛スープで、もう片方が白濁した白湯スープだ。
旨と辛、この2つの組み合わせがヤミツキ感を誘うからなのか、火鍋には妙な中毒性がある。意外と見かけ以上に味のあるグルメなので、食べたことがない人はぜひ一度経験してみて欲しい。
しかし鍋料理の宿命ではあるのだが、火鍋はぼっちにやさしくない。おいおい、鍋料理なんだから当然だろという話でもあるのだが、食いしん坊大国中国では1人でも楽しめる火鍋が実は密かに流行っている。
その名を「回転火鍋」という。回転寿司のあの回転が、文字も意味もそのままに、火鍋とがっちゃんこしたのである。
日本初上陸した回転火鍋店「辣辛子回転火鍋」
この回転火鍋だが、つい最近になって新大久保に日本初上陸を果たした。
店の名前は「辣辛子回転火鍋(らーしんず回転火鍋)」という。
ああ、ぼっちでも火鍋が食べられる日がきたのである。全世界のぼっち飯連合の皆様には朗報だろう。
なお、奥にはキチンとテーブル席もあるので、友達・家族連れの人も当然大丈夫。
システムを凄く簡単に説明すると、日本の回転寿司システムとほぼ同じで、クルクル回ってる食べたい具がのった皿を取り、それをIHヒーターでグツグツさせたスープに漬け込んで、必要に応じて専用のタレに絡めて食べる。
値段もかなり安く、本式の火鍋が最低でも5000円ぐらいするのに対して、ここでは基本のスープが298円程度、これにタレ代が+100円と驚異の398円スタートである。
「具が高いんじゃないの?」と心配になるが、そこも随分と良心的だ。肉類はたっぷり入って680円。その他は、なんと全部100円である。
ちなみに筆者はしこたま飲んで食べたが、余裕で2000円台のお会計だった。こんなに安くていいんですか!
とまあ、御託が長くなったが、さっそく写真とともに現地からのレポートをお伝えしよう。
秘密のヴェールにつつまれた店内へ
JR新大久保駅を出て、30秒でみえる店の看板。日本初登場の言葉がマニア心を掻き立てる。
エレベーターに乗って、2FへGO!
回ってるwww こ、これはまさしく回転寿司の魔進化・・・
テーブル席もちゃんとあるよ!(向かいにいるのは同行者の妻)
食べ放題も、2980円でできちゃう。そう、回転火鍋ならね。
ここまでで、ほとんど回転火鍋がどんなもんか理解できたと思った読者も多いかもしれない。
が、辣辛子回転火鍋は、ここからがクソ面白いのだ。いやマジで。
原液100%の濃すぎる中華文化が、日本文化に溶けきってないのがなんか良い
アヒルの・・・血!!??? ギョギョッ!? 表現が直接的すぎるwww
へー、湯葉って向こうでは「腐竹」って書くんだ。ってか安いなおい。
ピンぼけしててマジで申し訳ないのだが、伝わるだろうか?この圧倒的な惜しさ。イカじゃなくて・・・
イガwww
めっちゃ惜しいwwwけどわかるwww
飲み物からも漂う異国の香り・・・チャイナ!圧倒的チャイナ!お味は現地でお確かめください。
飲み物からも伝わる、この圧倒的日本じゃない感がそそる。
この楽しさは、いま行った人しか味わえない!
ここが日本にいながら日本じゃないことが、おわかり頂けただろうか?
ここ、辣辛子回転火鍋は安くて旨くて、そして圧倒的にエンターテイメントなのだ。はっきりいって、訪問中にひと時として心からワクワクが止まることはない。
牛乳に溶け切ってないミロのあの微妙に惜しい感じが、そこら中に潜んでおり、そのスパイスが本当にたまらない。はっきり言って食事以上に心がお腹いっぱいになること必死である。
悲しいかな、日本に入ってきた多くのグルメはその姿・形が日本風にカスタマイズされ、元の姿を留めることは少ない。
が、しかし。辣辛子回転火鍋では、いま、まさに、そこに生の現地の息吹がある。お店の人も野心あふれる本場の人で、日本語はお上手なのだけど、対応から物凄く現地感があふれている。というか、あふれ出している。
腹いっぱいうまいものを食って、異国への小旅行も楽しめる、最高のフード・テーマパーク。それがここ、辣辛子回転火鍋なのだ。
使い古された表現で申し訳ないのだが「いつ行くの?今でしょ」としか言いようがない。
圧倒的な楽しさを楽しめるのは、今だけである。
日本ナイズされる前の、今しか楽しめない、最高のグルメ体験が新大久保であなたを待っている。
なお、個人的な優勝は圧倒的にイガである。これは絶対に直してほしくないなぁ。
- 辣辛子回転火鍋
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東京都 新宿区 百人町
中華料理