お酒のあとのシメと言えば、なんといってもラーメン!
楽しくお酒を飲んだあと、ふらりとラーメンを食べに行くという一連の流れは、贅沢だなと思います。でもラーメン店って女性は一人で入りにくかったり、食べたらすぐ出なきゃいけない雰囲気だったりと、落ち着いて過ごせないですよね。
そんなモヤモヤを払拭してくれるお店が、昨年8月、東京・吉祥寺にオープンしたそう!
いったいどんなお店なのでしょうか?
ラーメンも、こだわりの日本酒も楽しめる「81 NOODLE BAR」
吉祥寺駅から徒歩3分。
井の頭通りを三鷹方面へ歩くと、モノトーンのオシャレなお店が。
ショーウィンドウのような大きな窓は、まるでアパレルショップやカフェのような佇まいですが、なんとこちらはラーメン店。
中にはカウンターの他、開放的なテーブル席や個室もあり、ランチタイムは「麺ハチイチ」というラーメン店として営業しています。
しかし夜になると、店名が「81 NOODLE BAR」と変わり、ラーメンを食べながらお酒も楽しめるハイブリッドなお店に変わるのだそう。
日本の新しいラーメン店の形、「ヌードルバー」の楽しみ方を教えてもらいました!
常時20種類!日本酒の品揃えは、さまざまなジャンルの姉妹店を運営しているからこそ
お話を伺ったのは、スタッフの高橋さん。「ヌードルバー」が出来た経緯を伺いました。
高橋さん:「今や海外でもラーメンは親しまれていますが、海外の外食はお酒と一緒に楽しむ習慣が根付いています。そのため、お酒とラーメンをゆっくり楽しめるバースタイルのラーメン店が多いんです。そうした世界基準に合わせたとき、日本にもヌードルバーが必要だと思いました」
高橋さん:「姉妹店として、ビブグルマン東京2018、2019を獲得している西荻窪の和食居酒屋『はや人』、吉祥寺のホルモン焼肉『ハチイチホルモン』、田無の『油そば5坪』とあらゆるジャンルの飲食店を運営しています。当店料理人の東野史郎は、元々『はや人』の料理人でしたので、お店にはご縁で取り寄せた、こだわりの日本酒を多数ご用意しております」
日本酒のメニューを今年3月に更に増やし、店内には常時20種類を超える日本酒が。
まずは、お店のオリジナルのお酒を作ってもらっているという、静岡の「志太泉」から召し上がっていただきたいとのこと。
これを基準に、お客様の好みに合わせて、料理人の東野氏が次のお酒を選んでくれるそうです。
おすすめは「蒸し燗」
日本酒は、ラーメン店らしく、テーブルに伏せられたお冷コップにてサーブされるフランクさ。
このコップ酒が、またいい雰囲気を醸し出します。
メニューを見ていると「蒸し燗あり〼」の文字が。
むしかん…?
高橋さん:「その名の通りお酒を蒸すんです。当店ではお酒はすべてコップに入れてお出しするので、熱燗ではなく蒸し器でコップを燗にしています」
高橋さん:「静岡の酒蔵さんで蒸し燗を提唱しているところがあり、初めて蒸し燗を頂いた際、『コレだ!』と思ったんです。お酒を蒸して暖めたときの優しく仕上がるような感覚がとても気に入って、蒸して提供しようと思いました」
ラーメン以外のおつまみも充実
バーと名乗るだけあって、おつまみがかなり充実しています
飲んだシメだけではなく、一軒目としても使いやすいですね!和食出身の料理人がつくる、リーズナブルでこだわりの詰まったおつまみをいただいてみることにしました。
ピリ辛風味に和えられた、納豆をのりに巻いて頂きます。
醤(ジャン)の辛さや香りで、納豆特有のにおいは薄くなり、大豆の持つ甘みを味わって頂ける一品。
ビール・焼酎・日本酒、どのお酒も進む魅惑のおつまみです。
インド感漂う、ザクザクのスパイスがかけられた鶏のからあげ。
見た目は凄く辛そうに見えますが、唐辛子の辛さより様々なスパイスの香りが爽やかに鼻を抜けていき、食欲増進。揚げ物なのにさっぱり頂けます。
時期によっては、レギュラーメニュー以外におすすめメニューも。
こちらは、姉妹店『ハチイチホルモン』でも人気の、無水で煮込まれた絶品もつ煮。
新鮮なホルモンの仕入れルートがあるため、4種の異なる食感のホルモンは、歯ざわりも楽しくどれもぷりっぷり!
新鮮なもつって、いい匂いがするんですね。
荒めにカットされた生姜がアクセントになり、後味はすっきりとしています。
高橋さん:「お酒とおつまみだけを召し上がっていく方もいらっしゃいます。常にメニューをブラッシュアップしており、おつまみのメニュー数も今年に入ってかなり増やしました」
〆はもちろん夜限定のラーメンメニュー
実は昼と夜で、違う種類のラーメンを提供しているという『81 NOODLE BAR』。
夜のラーメンは3種類。それぞれご紹介します。
器には大きく「5」の文字が。
姉妹店『油そば5坪』の魂を宿したメニューです。油そばはランチタイムにも提供していますが、辛いバージョンは夜だけのメニュー。
中太の縮れ麺にしっかりとタレが絡み、コクのある旨辛味のあとに、唐辛子のスカッとするような辛さが駆け抜けます。
もちもちの麺は、噛めば噛むほど甘みを感じられ、絶妙なバランスの油そばです。
辛さは10段階から選べるそう。
『81 NOODLE BAR』へ来たなら、絶対に食べてもらいたいのがこの「出汁蕎麦」。
シンプルな見た目ですが、スープを一口飲むと、昆布や鰹の強い出汁と、キリッとした醤油の風味を感じられます。お酒を飲んだあとの身体にしみる…!
出汁蕎麦は塩もあります。
美しく澄んだスープは貝の旨味が詰まって、醤油味とはまた違った魅力が。
丸みのある優しい味は、女性にもおすすめしたいです。
醤油・塩ともにスープだけで既に完成されているのですが、麺がまたすごい!お蕎麦みたいなんです!
盛岡の製麺所と試行錯誤したという麺は、全粒粉を配合。
最近、切り方を変えてさらにブラッシュアップしたという麺は、のびにくく、プリプリした食感と粉の香りを楽しめます。
姉妹店である和食『はや人』の息吹を感じる、上品なラーメン。
慎ましくも気高い、和食としてのラーメンが確立されていました。
常に海外進出を意識した経営方針
高橋さん:「店名の”81”は、日本の国番号を表しています。実は姉妹店も含め、全ての店舗が海外進出をイメージしているんです。中でも『81 NOODLE BAR』は、姉妹店それぞれの特色を1杯のラーメンに落とし込んだポータルのような位置づけ。全ての店舗の想いが詰まったこのお店が、いつか海外で日本を代表するラーメン店となることが目標です」
日本が誇る、日本酒とラーメン。
お酒を楽しみながらラーメンを食べる、世界基準のヌードルバースタイルが、ラーメンの歴史を牽引する日も遠くはないでしょう。
- 麺ハチイチ/81 NOODLE BAR
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東京都 武蔵野市 吉祥寺本町
ラーメン
ライター紹介
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蛯原天
- タレント・フリーアナウンサー / 八丈島うまれ、伊豆大島出身。グラビアやバラエティで活動の傍ら、2010年よりインターネットライブメディアの世界へ。出演だけでなく企業のライブ配信の企画構成から技術、広告、執筆まで一手に請け負うマルチプレイヤー。好きな食べ物は赤身肉とチョコレート。