• Top
  • PR
  • フランス大使館の料理長も認めた!小さな町のすごい豆腐

フランス大使館の料理長も認めた!小さな町のすごい豆腐

福島県の南部にある棚倉町は人口およそ1.4万人の小さな町。日々の暮らしの中でもすぐ近くに自然を感じられ、観光地としても「棚倉城跡」やパワースポット奥州一宮「八槻都々古別神社(やつきつつこわけじんじゃ)」や陸奥一宮「馬場都々古別神社(ばばつつこわけじんじゃ)」などが点在し、歴史を感じられる地域です。
今回はこの町で歩み続けて120年余り、「叶や豆冨」の大椙(おおすぎ)食品を訪ねました。

大椙食品は創業明治34年。棚倉町で5代にわたり守り受け継がれた、こだわりの豆腐づくりを続けてきています。

豆腐づくりはまだ夜も明けきらない、朝の4時から始まります。
私も大椙食品の豆腐づくりを体験してきました。

この日の気温は雪がちらつく氷点下。
冷え切った工場で黙々と作業が行われていましたが、もくもくと湯気が上がる場所からは大豆の良い香りが漂っています。

この日教えていただくのは、5代目で大椙食品代表の大椙 広さん。
ほがらかに冗談を飛ばす大椙さんのおかげで、現場は常に笑い声に包まれました。

豆腐の主原料は大豆と水です。
大豆にしっかり水を吸わせる浸水作業は前日から行われ、十分水を吸って柔らかくなった豆を煮て、水を加えてすりつぶしたら機械で搾ります。
ここで、私たちにもなじみがある「豆乳とおから」に分かれます。

豆乳を固め、豆腐にしていく作業。このあたりから作り手の微妙な違いが表れ、豆腐のできを左右するという大事な場面。また、目に見えて固まっていくため、時間との勝負にもなってきます。
撹拌していると徐々に固まり重たくなっていくのを実感します。その日の気温により冷めていく豆乳の温度変化を敏感に感じ取りながら進める、繊細な見極めが必要な作業です。

いよいよ豆腐の槽(型)に流し込みます。この時点では豆腐はまだほろほろで、水分もたっぷり。
槽の中に高さが均等になるように流し込んでいきます。単純作業に見えますが、意外と難しい。
槽の上に重しを乗せ水分を排出させていくと、四角い豆腐を連想させる形に落ち着いていきます。この時排出されるしぼり汁が“あるもの”に生まれ変わるのですが、その話はまた後ほど。
着々と作業は進みますが、まだまだ夜は明けません。

先ほど流し込んだ豆腐を槽から外し、カットしていきます。
豆腐を槽から外す作業は冷たい水の中。しかも、しばらく水の中に手を浸けておかなければなりません。しかし槽を外した瞬間、まさに見慣れた豆腐の原型がそこにあり少し感動!

右手に包丁を持ち、左手で固定しながら中腰で一気にカット。なぜかまっすぐ切れない私の豆腐。かつ、豆腐を繊細に扱わなければ、すぐに崩れてしまいます。
一見簡単そうに見える作業でも、熟練の技と長年の工夫があるのだと実感しました。

大椙さんの豆腐は、パック詰めしてからの加熱処理を行わない、いわゆる“生とうふ”。
日持ちを良くするために、最後に加熱処理をするのもひとつの方法ですが、加熱しないことで風味豊かな豆の味が生きた豆腐になるそう。

「豆腐には鮮度があります」と言われたのには驚きました。これも生とうふならではなのかもしれません。出来上がりが最もおいしく、大椙さんが目指す味はここにあります。
その場で食べる豆腐はまだほの温かく、甘さと凝縮感、変にあと引く雑味もなく忘れられない味になりました。

作業を見学、体験させてもらい、さっそく出来上がった豆腐で朝ごはん。
この頃にはやっと外が白みはじめてきましたが、私たちの体はすっかり冷え切っていました。
塩で食べる作りたて豆腐、あったかい豆乳、醤油たらりの油揚げ、炒りおから、そして豆腐たっぷりの豚汁。生き返った…。

豆腐の食べ比べもさせていただきました。
同じ原材料でも作った人によって硬さに違いがあり、それにより口当たりや味わいに違いが出ていました。毎日ムラがない豆腐を作るということは、微細なタイミングや力加減といったものひとつひとつの積み重ねによるものなのですね。

さて、ここまでは昔ながらの豆腐の作り方や、豆腐屋として培われてきたノウハウなどを基にした、伝統的な豆腐。しかし大椙 広さんが今夢中になってチャレンジしているのは、新商品開発や付加価値を持たせた商品です。
日常の中に溶け込み、あまりにもさりげなく特別な食べ物ではない「豆腐」。どうしても値段競争になってしまい、大量生産できる大手に食い込んでいけない現実があります。

そんな中でも大椙さんは、豆腐への意識をもっと変えていこうと、長い挑戦の真っただ中です。
県内産青大豆を使った「青豆寄せ豆腐」やおからドーナツ、クッキー、豆乳のパンナコッタなど、日々の暮らしの中でも少しハレを感じる製品を開発しました。

青大豆は香りが良く、色もほのかな萌黄色で見た目にも違いがあります。青大豆は浸水時間も長く、また季節によってはお湯を足して調整しながら芯まで水を通す必要があるなど、手間ひまかかる作業となります。

また、在来種である「さと豆」を使った豆腐づくりでは2019年から自家栽培も行い、日本でここだけの個性ある豆腐づくりを地域一丸となって目指しています。

さらにバジルを使った青豆豆腐「Basilic de 青豆」を開発。
なんとこの豆腐、在日フランス大使館の総料理長であるセバスチャン・マルタン氏が直接工場を訪れ、絶賛したという商品。仏、英、伊の星付きレストランを渡り歩いた経験のあるシェフのお墨付きもいただいた豆腐なのです。
おどろくほど滑らかな口当たりと爽やかな風味が特徴で、青大豆の香りも良く、カプレーゼやカルパッチョにしても合いそう。ぜひオリーブオイルと岩塩で食べていただきたい一品です。

前述の槽から排出された豆腐のしぼり汁ですが、なんとハンドクリーム「ORGANIC HAND CREAM TOFU」に。豆腐で作った日本初のコスメは、新宿伊勢丹でのポップアップや百貨店での販売会などでファンを増やし、さらっとした使い心地とリラックスする柚子の香りに癒されると好評です。
本来は捨てられていたしぼり汁を活用することで、自然由来の手肌に優しいオーガニックコスメを生み出した大椙さんは、人にも地球にも優しい製品で、循環型社会にも貢献もしています。

当初は捨てていた豆腐のしぼり汁、これを「何かにできないか。」と考えるところまでは誰でもできます。それをしっかり形にするのが大椙さんのすごいところ。これは並々ならぬ行動力の賜物です。
崩れたお豆腐はがんもになり、残ったおからは畜産飼料として利用するという循環で、大豆や豆腐を余すところなく使い切る。環境に配慮したサスティナブルな豆腐づくりを心がけています。

伝統の豆腐づくり、そして新たなる商品への挑戦、SDGsなどなど、豆腐という日常食を通して積み重ねてきた大椙さんのやさしさや想いが「叶や豆冨」というブランドに集約されている気がします。
また、職人としてある意味地道にコツコツと豆腐づくりに励む一方で、百貨店勤務で培った、いいものを見つけ、日の目を見させ、価値を紹介していくという経験を生かし、単なる豆腐としてではなく「豆腐だけどオシャレ」を日々追求。SNSを使った情報発信にも余念がなく、ご自身が積極的に前へ出ることで、隠すことなく自社の商品を自らの言葉で伝えていく姿勢を貫きながら、地域の企業と手を取り合って棚倉町を盛り上げています。

豆腐のような日常の定番商品こそ、革新が必要。これは実はモノづくりすべてに言えることなのです。
<定番だけどどこか違う、どこかオシャレ。定番だけどオリジナリティがある。>
そんな商品を目指すのが「叶や豆冨」なのです。
これからもインパクトのある商品、他企業とのコラボレーションや体験イベントなど、イノベーションの風を吹き込む豆腐屋としての挑戦は続きます。

ぜひ一度、大椙さんに会いに行ってみてください。私たちの日常にある豆腐を何倍にも楽しくしてくれる「叶や豆冨」は、多くの人の“希望が叶う一丁”になるに違いないと思うのです。

大椙さんとの楽しい時間に後ろ髪を引かれつつ、向かったのはお隣の塙町にある「道の駅はなわ天領の郷」。

ここの名産品は、なんといっても「こんにゃく」です。
その製品数の多いこと、多いこと!

色、形、種類。こんにゃくってこんなにバリエーションがあるんだ!と驚くほどの点数です。
中でも売れ筋なのは三色入りの「刺身こんにゃく」。すぐにその日の食卓に並べられるうれしい商品ですね。

オススメなのは「こんにゃく餅」。なんとこれ、こんにゃくを使った和菓子なんです。
ふわふわとしたマシュマロのような食感で、甘さも控えめ。こんにゃくのクセは一切なく、求肥のような食感でお餅そのものです。すごく繊細なお菓子で、中に入った角切りようかんがほくっと歯に当たると幸せな気持ちになれます。

ダリアの生産も盛んで、季節になると道の駅も花でいっぱいになるそう。
朝採れ野菜などの産直品も手頃なお値段で並び、お寿司やお惣菜も購入でき、福島県南部の豊かな恵みが感じられるスポットです。

棚いっぱいに並ぶ新鮮な食材を眺めながら、つくづく食の話題に事欠かない町だなぁと感じます。加えて歴史や文化も色濃く感じられる棚倉町、塙町。
東京から新幹線で新白河駅まで約80分。そこから棚倉町まで車で40分程度、さらに塙町までは15分程度と気軽なアクセスですので、ぜひ一度足を運んでみてください。

▶︎大椙さんの「叶や豆冨」オンラインストア

▶︎道の駅はなわ天領の郷

最新の人気グルメ情報が届く!

イイねするだけ!
最新の人気グルメ情報が届く!

Facebook

「いいね!」するだけ!
最新の人気グルメ情報をお届けします。