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連載:結局、餃子とビール

餃子と火鍋とビール。阿佐ヶ谷「豚八戒」2階の隠し部屋で堪能する、秘密の味わい

こんにちは、餃子専門ブログ「東京餃子通信」編集長の塚田亮一です。

ライター紹介

塚田亮一
塚田亮一
餃子の食べ歩きブログ「東京餃子通信」編集長。「餃子は完全食」のスローガンのもと、訪問したお店は1,000軒以上。首都圏を始め、宇都宮・浜松などのご当地餃子の街、さらには世界中の「美味しい餃子」を求めて食べ歩く餃子のスペシャリスト。食べあるきオールスターズ「食べあるキング」の餃子担当も務める。

11月も半ばをすぎ徐々に冬の気配が感じられるようになりましたね。
そんな時に食べたくなるのが鍋料理。

今回は体が温まる“鍋料理”と、“餃子とビール”が楽しめるお店をご案内したいと思います。

隠れ家的な個室はエキゾチックなムード満点

今回ご案内する「豚八戒」は、阿佐ヶ谷駅南側の川端通り商店街の「いちょう小路」という横丁にある小さな餃子専門店です。

中国ハルビン出身の奥様が作る、「豚八戒」オリジナルの餃子を目当てに連日行列ができています。

店内は1階はカウンターが7席のみ。
そしてハシゴのように傾斜のきつい階段を上っていくと、そこには隠れ家的な個室があります。

この2階席は、1日1組4名以上限定の予約受付となっていて、2ヶ月前の予約解禁時には毎回即日で予約が埋待っていくという超予約困難店です。

ミシュランガイドのビブグルマンにも選出され、最近はますます予約がとりにくくなっています。

部屋はこじんまりしていますがエキゾチックな雰囲気満載です。神棚の様なスペースには、商売の神様「関羽(かんう)」が祀られています。

また、その脇には1階に注文を伝える鉄管と料理を上げる主導のエレベーターがあります。

乾杯のビールを注文すると、カラカラとなる滑車音とともにビールが上がってきて雰囲気を盛り上げてくれます。

火鍋は2階の予約客しか食べられない特別メニュー

豚八戒の2階の予約客のみが注文できるのが「火鍋コース」。

多種多様なスパイスを利かせた2種類のスープが楽しめます。白は白湯スープで、とても身体にやさしそうな味です。赤は麻辣スープでかなり刺激のつよい辛さが特徴。

まずは野菜やキノコをどっさりと入れます。名前は覚えられませんでしたが、キノコの種類がとても豊富で面白いですよ。どれも火鍋によく合います。

その後の海鮮類も、海老やタラなどの魚類、ホタテなどの貝類など物凄い量が出てきます。

肉も、鶏肉とラムしゃぶとかなりの量が出てきます。

まだまだここでは終わらず、最後は麺で締めるのが「豚八戒」流です。

火鍋に使われている各種スパイスの効果で、身体が温まり汗が吹き出てくるので、ついついビールに手が伸びてしまいます。

ちなみに火鍋はボリュームがものすごくあるので、人数分注文してしまうと餃子を食べる余力がなくなってしまいます。「人数× 0.6〜0.7」ぐらいを目安に、予約時に注文しましょう。

スパイスが効いた5種類の創作餃子

火鍋を食べながらも一緒に楽しみたいのが主役の餃子達です。「豚八戒」では、中国ハルビン出身の奥様のオリジナルの5種類の創作餃子が楽しめます。和紙に書かれた餃子のメニューもセンスの良さを感じさせます。

最初はさっぱり目の「八戒餃子」から。
肉を使わない精進蒸し餃子で、肉の代わりに豆腐を使っています。調理方法も蒸し餃子なのでローカロリーでとてもヘルシーな餃子ですね。

ヘルシーだからといって餃子の味にも妥協はしていません。豆腐のベース餡に、椎茸や干しエビを使い旨味と香りをつけています。

椎茸と干しエビでパワーアップをしたおから餡は、肉を使った餃子餡に比べて勝るとも劣らぬ風味が感じられ、とても満足度の高いものに仕上がっています。

続いては「豚八戒」を代表する「華餃子」。
息を飲むような羽根の美しさです。この羽根はとにかく薄くて軽く、パリパリというよりサクッという軽い感じの食感が楽しめます。

羽根の美しさだけでなく味もホンモノ。
豚肉、キャベツ、ニラ、ネギ、木耳などを使った餡に、鶏ガラから8時間かけてとったスープを練りこんでいて、ジューシーかつ旨味が凝縮された餡に仕上がっています。

さらには八角やシナモンなどの9種類の中華系のスパイスを使い、香りのアクセントをつけています。餃子を口の中に入れると、独特の複雑な香りが一気に広がります。

一方で餡にはニンニクが入っていないため、ニンニクが苦手な方にもオススメです。

餃子の餡は、下味がしっかりしているのでタレは何もつけなくても十分なのですが、お好みに合わせて黒酢やラー油などをつけて食べても美味しくいただけます。

薬膳料理っぽい香りの「華餃子」はビールも合いますが、ちょっと浮気をして紹興酒に手を出したくなります。「豚八戒」は紹興酒の品ぞろえが豊富なので、色々と飲み比べてみるのもオススメです。

蒸し餃子、焼き餃子ときましたが、ここからは水餃子が続きます。

3種類目の「天逢餃子」は豆腐の餃子です。
餡には味付けをされた豆腐餡。つるっとしたのど越しの良い皮に包まれていて、さっぱりした味付けなので火鍋の中休み的にも、ちょうど良い役割を果たしてくれます。

パクチー好きであれば「天逢餃子」の上にパクチーを振りかけ、黒酢をつけて食べるのもオススメです。

次の水餃子は「明蝦餃子(車海老の餃子)」。
皮が透けて薄っすらとピンク色になったセクシーな餃子です。

ピンク色の正体は、餃子の中に丸ごと一匹包まれている車海老。丸ごと一匹、大きめの海老を使ってしまうという贅沢な餃子です。椎茸などで風味付けをしたベース餡と、ぷりっぷりの海老の食感と甘みの相性が抜群の餃子です。

ラストは「四川風麻辣餃子」です。
茹で餃子の上にオリジナルの麻辣ダレと、パクチーがどっさりとかかった餃子です。麻辣ダレには花椒やふんだんに使われているので舌や唇がビリビリっと刺激されます。この刺激が癖になりますね。

更にパクチーの香りが鼻からスーッと抜けていき、爽快感のある餃子に仕上がっています。一方で唐辛子系の辛さは抑えめなので、辛い物が苦手な方でも大丈夫だと思います。

隠れ家的な雰囲気の個室で楽しむ「火鍋」と「5種類の餃子」は、どれも他では食べられない逸品ばかり。苦労をしてでも予約をとる価値はあると思いますので、是非チャレンジしてみてください。

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