あけましておめでとうございます、管理栄養士の尾花友理です。
お正月、いかがお過ごしですか?
明日が仕事初めの人も多いかもしれませんね。
そこで今回は、そんなちょっぴり憂鬱な気分を吹き飛ばす、1月に旬を迎える美味しい食材「白子」をご紹介します。
執筆・監修
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尾花友理
- 給食委託会社において産業給食、保育園給食などの献立作成及び給食管理、栄養相談など経験したのち、料理研究家のアシスタントとしてレシピ開発、料理講師、テレビや書籍の撮影アシスタントなどとして活動。その後、レシピサイト運営会社において管理栄養士として調理や食の安全に関す業務などに従事後、独立
白子とたらこの違いとは?
さて、「白子」といえば冬の鍋料理の定番食材、鱈(たら)を連想しますが…
ん?鱈?鱈の子はその名の通りたらこですよね?
あれ、「白子」と 「たらこ」って何が違うのでしょうか?
答えは、白子は雄(オス)の精巣で、たらこは雌(メス)の卵巣。
ちなみに、たらこは鱈の卵巣を指すのに対して、白子は鱈に限らず、アンコウやフグなどの精巣も「白子」と呼ばれています。
雌の産卵期に備えて、この時期は雄の精巣も発達するため、冬の時期がいちばん美味しい「旬」と言われています。
白子といえばやっぱり気になる「プリン体」
濃厚な味わいが魅力の白子ですが、気になるのが痛風の原因とされているプリン体ですよね。
このプリン体、白子にはどのくらい含まれているかというと、100gあたり559mg。プリン体が多いイメージのたらこ(120mg/100g)、レバー(豚レバー284mg/100g)、ビール(3〜8mg/100ml)と比べてもダントツの含有量です。
ちなみに、プリン体とは核酸を構成する主成分。食品中では旨味の成分となります。細胞数が多い、細胞分裂の盛んな組織に多く含まれています。
通常、プリン体は肝臓で分解されて尿酸に変化し、体外に排出されるもの。
しかし尿酸量が排出能力を超えてしまうと、尿酸が結晶化した尿酸塩になり、この尿酸塩が重力の関係で足の関節に溜まり、親指の付け根に急性関節炎を起こす「痛風」を引き起こします。風が吹いても痛いことから「痛風」と呼ばれ、その痛みは計り知れないものなのだそう。
長い間、痛風の原因はプリン体の多い食事と言われていましたが、しかし最近の研究では「食事で摂るプリン体の量にそこまで神経質になる必要がない」という結果が。
実は食べた物から作り出される尿酸は20%程度で、残りの80%は体内で生成されているとわかってきたのです。
そう、尿酸値が高い人は尿酸の排出がされにくい場合が多いのだそう。
尿酸値の高い人は、日頃から野菜や海藻などアルカリ性食品を摂るように心がけたり、水分を多く摂るようにすること、肥満に注意すること、ストレスを溜めないことなどで痛風を予防することができるのです。
とはいえ、頻繁にプリン体の多い食材をたくさん食べることはやはりおすすめはできませんが、たまにはプリン体を気にせず、旬の美味しさを楽しんでくださいね。
ということで、Retty の中から美味しい白子を味わえるお店を厳選してみましたよ。
宮城・仙台「地酒と宮城のうまいもん処 斎太郎」
ツイッターで話題になった「痛風鍋」って知ってますか?
仙台にある「地酒と宮城のうまいもん処 斎太郎」で常連客のリクエストで誕生した白子、牡蠣、あん肝をたっぷり入れたこちらの鍋。
店主が「痛風鍋」と命名し、ツイッターに投稿したところ1万リツイートされた伝説のメニュー。雑炊で旨味をくまなく味わうのがおすすめなのだそう。
- 地酒と宮城のうまいもん処 斎太郎
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宮城県 仙台市青葉区 国分町
居酒屋
東京・日本橋「日本橋 墨之栄」
おしゃれな商業ビル「コレド日本橋」にありながら、自社漁船と契約漁師によって獲られた魚介類を提供している本格海鮮居酒屋。
直送ならではの新鮮な白子をポン酢で味わう白子ポン酢は是非とも味わいたい一品。
- 日本橋 墨之栄
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東京都 中央区 日本橋室町
居酒屋
東京・六本木「六本木飯家 りょう」
季節の食材を活かした料理が人気の小料理屋。ここで味わう白子のバターソテーが絶品なのだそう。
個室もあるので落ち着いて料理やお酒を楽しむことができます。
- 六本木飯家 りょう
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東京都 港区 六本木
居酒屋
いかがでしたか?
今年も四季のある日本ならではの「旬」を思う存分楽しんでくださいね。