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連載:芸人グルメ

アンジャッシュ渡部の新提案!“いい客”になって“いい店”にいけば、人生すべてがうまくいく!?

お笑い界の“グルメ王”、いや“アテンド王”アンジャッシュ渡部が2018年一発目に満を持して登場! 彼が見てきた飲食店と客とのベストな関係性とは。“いい客”になって“いい店”を予約できれば、人生すべてがうまくいく!?

お笑い芸人

渡部 建
渡部 建
1972年9月23日生まれ。東京都出身。プロダクション人力舎所属。「Love music」(フジテレビ系)、「王様のブランチ」(TBS系)、「ヒルナンデス!」(日本テレビ系)ほか出演中。『アンジャッシュ渡部の 大人のための「いい店』選びの極意』(SB新書刊)発売。

芸能界のグルメ王がグルメに目覚めたきっかけとは?

芸人になった20代の頃は、ごはんを食べるお金が全然なかったんですよ。30代を超えたぐらいからやっと、ちょっとずつお金をいただけるようになったんですが、もうその頃には物欲がなくて。

いい服が着たいとかいい時計が欲しいとかよりも、食べ物に興味があったので、自分の好きなものを好きなときに食べるようになりました。それがグルメにハマったきっかけですね。

若手芸人のころなんてひどいもんですよ。米は実家から送ってもらって、芸人仲間たちで、スーパーのレトルトカレーをダース単位で買うんです。みんなで分けると、一袋60円くらいになるので、それをひたすら食べ続けてました。

あとは先輩におごってもらったり。当時、くりぃむしちゅーの有田さんが千歳烏山に住んでたんですが、僕とザキヤマ(アンタッチャブル山崎)が有田さんの家に住まわせてもらってて。

ほかにもX-GUNの嵯峨根さんや芸人たちが千歳烏山に住んでいたので、「夢庵」「ペッパーランチ」「ステーキのくいしんぼ」とか行ってましたねえ。

「くいしんぼ」なんて、ごはんのおかわりが自由だったので、最初の一杯はハンバーグのソースだけをおかずに食べるんですよ。二杯目からやっとハンバーグに手をつけるみたいな。

なので、当時を一緒に過ごした芸人たちには、「あんなにファミレスでバクバク食ってたやつが、何がグルメ王だ!」って、鼻で笑われてますよ(笑)。

30代になって、それまではなかなか入れなかったお店に行くようになったんですが、新宿の「鳥茂」とか渋谷の「ゆうじ」は、当時はドキドキしながら行ったのを覚えてます。そこはいまだに通ってますね。

Kazuyoshi Koshiyamaさんの投稿

Kazuyoshi Koshiyamaさんの投稿

画像引用元:https://retty.me/area/PRE13/ARE1/SUB101/100000000261/23587023/
Sayaka Higuchiさんの投稿

Sayaka Higuchiさんの投稿

画像引用元:https://retty.me/area/PRE13/ARE8/SUB802/100000000021/24529261/

料理人に会いに行くときは、デート前みたいにシミュレーションします

お店の情報は、人から評判を聞いたり、雑誌で見たり、グルメサイトも見ますし、あと料理人さんの口コミが多いかもしれないですね。
うまいもん作る人が普段何を食べてるかって気になるじゃないですか。なので、「いつもどういうところでごはん食べるんですか」とか「この時間で終わってどこ行くんですか」とか聞くんですよ。

好きな店の雰囲気でいうと、料理人とがっぷり四つというか、対峙できる感じがいいんですよね。なのでカウンターで一人ごはんがいいんです。
もちろん料理を食べに行ってるんですが、大将に会いに行く感覚ですかね。

「今日はあの大将に会うんだ」っていうときは、「お土産に何を持って行こうかな」とか「何を着ていこうかな」とか、もうデートに近い感じです(笑)。

料理の先に人が見えないと、ごはんがあんまりおいしくないんですよね。人を知れば知るほどお皿の上が輝くというか。

人の味覚ってよくも悪くもいい加減で、感情とリンクしたり、脳とリンクしたときに一番ビシっと「おいしい!」って感じる気がするんです。

「この米は、こういう場所で、こういう生産者の想いがあって、こういう手間がかかってできました」っていうのを知らないと、人間の舌って繊細なことがわからないんじゃないかなって思いますね。

“食”という共通の趣味で繋がっている仲間がたくさん

食を通じて、本当にたくさんの方とつながりました。食べ物だけで繋がってるコミュニティが何個かあって、会えば「どこどこの予約があるので一緒に行きましょう」とか「この前あそこ食べに行って」とか、話題が尽きません。

下手すると互いの職業も知らないなんてこともあって、何年か経ってから「あれ、この人何やってる人だっけ」って思ったり、逆も然りで、「渡部君、間違ってたらごめん。もしかしてテレビ出てる?」って言われたこともあります(笑)。

「よく知らない人とごはん食べれるな」って言われるんですけど、これだけ強大な共通の趣味があるわけですから、全然気にならないんですよね。

こういう共通の趣味を持つ同士の飲食店の予約って、カードゲームみたいなところがあって、「どこどこの予約あるよ」って誘ってもらったら、「次回はここどうですか」って、僕のカードを切るんですよ。

それによって「渡部はこんなカード持ってるんだ。じゃあまたいい店の予約が取れたら渡部を誘おう」ってなるんですよね。

グルメで一番影響を受けたのはマッキー牧元さん!

元々は、マッキー牧元さんがすごく好きで。

TOP USER PRO

マッキー牧元
マッキー牧元
株式会社味の手帖編集顧問。タベアルキスト。「料理王国」他14媒体で連載中。フレンチから居酒屋まで全国、世界中で年間600食を食べ歩く。2017年7月にRetty・TOP USER PRO就任。

高級なところから下町の赤ちょうちんまで網羅してるし、文章表現もすごくうまくて、愛を感じるんです。一番影響を受けて、いろいろ教えてもらってる師匠ですね。

マッキー牧元さんも僕のレベルを見てきたので、昔は「まだこの店のよさはわからないだろうな」とかあったと思うんですが、今はギンギンのお店を紹介してくれます。

札幌の「鮨ノ蔵」とか秋田の「J一行樹」とか。逆に僕が紹介したお店を気に入ってもらえるとすごくうれしいですね。

Koutarou Hondaさんの投稿

Koutarou Hondaさんの投稿

画像引用元:https://retty.me/area/PRE01/ARE164/SUB43802/100000881650/29044811/
Katsuhiro Ichinamiさんの投稿

Katsuhiro Ichinamiさんの投稿

画像引用元:https://retty.me/area/PRE05/ARE160/SUB16001/100001347253/27702766/

後輩には厳しいのでしっかり指導しています

後輩芸人たちから店の選び方を聞かれることもあるんですが、「やみくもに行くな」って教えてます。

これだけインターネットが発達してるんだから、この店に入ったら何を食べなきゃいけないのか、何を順番に食べるのか、ほかの店と違ってこの店に来るのはどういう意味があるのか、そういうことをちゃんと勉強してから行きなさい、と。

胃ってキャパシティがあるので、外しちゃいけないメニューとか新メニューとかをきちんと押さえておかないと!

ちなみに、僕は後輩に厳しいので、4、5軒はしごするときなんかは、タイムマネージメントも全部させます。
3、4人で食べてたら、後半に1人が次の店に先に行って、人数分の席が空いたところで連絡を取り合って、「じゃあ行こうか」とか。

よく一緒にいるのは、いけだてつや、ラバーガール大水、地球・マグ万平とかが多いんですが、彼らにはよく説教しますよ。

要は、“渡部と仲がいい後輩”ってことで食べ物の仕事がもう来てるわけですから、「やみくもに食うな」「写真を撮れ」「メモをしろ」とか、そういうことを普段からちゃんとしておかないと。

「“渡部さんがかわいがってる後輩オススメの店”って依頼が来たんですけど、どうしましょう」って言われても、「普段からちゃんとしてないからだろ!」と指導しています。

ちなみに、この前後輩たち4、5人と一緒に行ったのは、江戸川区一之江の「大衆酒場カネス」っていう赤ちょうちん屋さん。

そこから門前仲町の「ナイスアイデア」っていうおでん屋さんをはしご。後輩たちと一緒に行くと、いっぱいメニューを頼めるのがいいんですよね。そういうときには、ピッツェリアとか大皿料理系を選ぶようにしてます。

Isao Fukudaさんの投稿

Isao Fukudaさんの投稿

画像引用元:https://retty.me/area/PRE13/ARE10/SUB1004/100000024829/1607547/
Hirotaka Uematsuさんの投稿

Hirotaka Uematsuさんの投稿

画像引用元:https://retty.me/area/PRE13/ARE10/SUB1003/100001300986/23043648/

お客さんは店を選ぶ時代から、店に選ばれる時代へ

最近の飲食業界は、“食材の高騰化”と“飲食店全体の二極化”が進んでるなと感じますね。安い店はすごく安いんですけど、高い店は、ごはんに対してきちんとお金を払う人だけに向けた店になってると思うんですよね。

今月発売になった『アンジャッシュ渡部の 大人のための「いい店』選びの極意』(SB新書)にも書いたんですが、“客は店を選ぶ時代から店に選ばれる時代”になってることに気づかないといけない。

この競争に勝たないと我々は、いいお店にたどりつけない、本当においしいものにたどりつけない時代になってるんじゃないかなと。

そもそも飲食店って完全にえこひいきの文化なんですよ。人と人ですから、「同じお金払ってるのにあっちのほうがいい」とか「同じ時期に電話してるのにこっちは予約取れなかった」とか、そんなこと当たり前。

意外とそれが表面化してないので気づいてないだけ。なので我々も「いい客になろう」ってことをこの本で書きました。

よく、僕が芸能人だからいい店に行けるんだろうって言われるんですが、そう批判してる奴より僕のほうが絶対飲食店に愛があるし、お店側にしたら絶対そういう奴より俺に食べさせたいはずだと思ったんです。もちろん芸能人としてのアドバンテージはあるんですけどね。

例えば、すごくシンプルに言うと、黙って食べる人よりも、「うまい!」って食べる人に食べさせたいじゃないですか。

今やテレビインターネットでこれだけ情報がある中で、いい店を見つけても後手になって予約が取れないってことが多いと思うんです。

じゃあどうすれば先手を打っていい店を見つけられるのか。そこをしっかりこの本で紹介したいな、と。

あとは本の帯に「『いい店』を知っていれば、仕事も恋愛も、人生はすべてうまくいく!」ってちょっと大風呂敷を広げたんですが(笑)、デートや接待で食事に行くとき、どういうシチュエーションなのか、どういう誘い方をするのか、そういうことも大事ですよね。

デートで「ごはん行こうよ」って言われるよりも、「女性だけで入れない居酒屋があるんだけど行かない?」とか、「スペインの三ツ星レストランが日本で初めて出した支店があるんだけど、一緒にどう?」とか、そういうキャッチがあると全然違いますよね。

僕、「グルメ王」って言われるとすごくおこがましいなと思うんですけど、「アテンド王」って言われるとすごくうれしくて。

アテンドに命をかけてきたので、「こういうシチュエーションで」って聞かれて答えた後日に、「よかったよ」って言ってもらえるのが何よりうれしいですね。

やっぱり気になる体重管理は、“目先ご褒美ダイエット”で

食事って自分にとって趣味だと考えたら、1日3回も楽しいじゃないですか。

例えば趣味がゴルフだったら、なかなか1日に3ラウンドもできないし、スカイダイビングだったら3回は飛べないですよね。それに比べて、グルメは毎日必ず3回楽しめると思うと、いい趣味だと思いますね。

ただ毎日楽しめるぶん、当然体調管理も必要で。ダイエットって食事と相反するものだと思うんですけど、夜においしいものが待ってるってわかってたら、意外とがんばれるんですよ。

「明日のランチはいいものが待ってる。じゃあ今夜の食事は抑えようか」とか、目先のご褒美があるから我慢できる。“目先ご褒美ダイエット”ですね。

僕がオススメしているやり方は、いい飲食店を週に3、4軒ポンポンって予約しちゃうんです。そしたら、その予約した日に合わせてほかの日の食事を調整できる。

「太る太る」と思っちゃったらもう食事がおいしくないじゃないですか。それよりも、「今日はこれを思う存分食べていいんだ!」っていう状況に持っていくしかない。

あとは運動ですね。朝起きて体重計に乗って、減ってた日に食べに行くごはんが一番うまいですよ! 「よっしゃ! 食べれるー!」って(笑)。 

食を楽しむには”身の丈に合う”ことが大事だと、やっと気づいた

結局、“食”って、身の丈に合ったところで食べるのが一番幸せだと思うんです。

3万円のお寿司を「高い」と思う人は絶対食べない方がいい。「高いなあ」と思いながら食べてもおいしくないじゃないですか。けど、財布に余裕があって、「こういう理由でこのお寿司は3万円する」ってわかって、それでも食べたい人が食べたらいいんです。

例えば、恵比寿の「セルサルサーレ」では、10品5500円くらいでイタリアンのコースを出してくれるんです。

すごく腕のいいシェフで本当においしいんですが、“この内容で5500円は安い”って気づくことができたら、すごい満足感を感じると思うんです。そして「こんなに安くてよくやっていけてるな」って、お店側の努力がわかってさらに満足するはずです。

Kae Sudaさんの投稿

Kae Sudaさんの投稿

画像引用元:https://retty.me/area/PRE13/ARE7/SUB701/100001342812/28729802/

あと、青山の「さかな庵 澪つくし」では、カウンターにお魚がバーっと並んでいるので、まず見て楽しめるんですよ。

それを見ながら、みんなで、焼こうか煮ようかってあれこれ相談できて、すごく盛り上がります。コンセプトがいいですよね。

本当はメニューを決めて出したほうが、食材のロスも少なくていいはずなのに、いろんな楽しさをプラスしてくれてるなあと。こういうことがわかるようになるのって経験がいりますよね。

小林俊仁さんの投稿

小林俊仁さんの投稿

画像引用元:https://retty.me/area/PRE13/ARE8/SUB805/100001350802/28893722/

僕も若いころは身の丈以上の店に行って何度も失敗しましたよ。何にもわかってないのに、「これを言ったら通っぽくみえるんじゃないか」ってことを言ってみたり、カッコつけてました。

でもまず、そういう行き慣れてない店って緊張してるからおいしくないんですよ(笑)。しかも店の人から見たらそういうのってバレバレ。みっともなかったですね。

年を取って経験積んで、やっといろいろわかるようになりましたが、5年後、10年後の僕がこのインタビューを読んだら、「こいつ超恥ずかしいこと言ってる」って思うかもしれないです(笑)。それも成長ですね。

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