大家好! 相変わらず中華ばっかり食べているアイチーです。
ライター紹介
-
アイチー(愛吃)
- 「中華地方菜研究会〜旅するように中華を食べ歩こう〜」主宰。四半世紀ほど前、中国・山西省へ留学。滞在中、時間を見つけては中国大陸を東奔西走。帰国後現地で食べた味が恋しくなり、日本で懐かしい味を求めて中華を食べ歩く。日本でも楽しめる「地方菜(中国各地の郷土料理)」を紹介しつつ、読者のみなさんとワイワイ食べる会も時折開催中。
「旅する中華」と題し、中国の各省の料理をご紹介してきた本連載ですが、ここで皆さんにクイズです。
Q:今回は、何処の省?
A:今回は、全国編!
というか、ちょいと飛び出すくらい広い範囲で食べられている一品です。
それは…豆花(トウファ)。
またの名は、豆腐花・豆腐脳とも言います。
凝固剤(にがりやすまし粉、寒天など)を調整し、ホロッとふるふるに仕上がった豆腐に味をつけたもの。
これらの呼称の使い分けについては、エリア説(北・東方は豆腐脳、南・西方は豆花と呼ぶ)、豆腐の固まり具合の区分説(豆腐脳はやや固め、豆花は軟らかめ)あたりが広く知られますが、実際は同じものに対して混用されていることが少なくありません。
今回登場する店でも「豆腐脳」と「豆花」を併記しているところがありました。
そして、この一品のスゴイところが、味のバリエーション!北から南まで、その姿の一部をざっと追ってみると…
●ほんのりとろみをつけた醤油スープのみをかけた超シンプルなものに、搾菜や辣油を加えたもの
●生姜や木耳、椎茸、溶き卵、香菜など少量の具材が加わったもの
●豆腐に胡辣湯をかけたもの (河南省あたり)
(「胡辣湯って?」と思った方はこちらをどうぞ)
●とろみをしっかりつけた麻辣スープに牛肉や春雨を入れたもの(四川省楽山や重慶あたり)
●海苔や干し海老がアクセントをきかせたもの(江南地域や沿海地域)
●呼称はほぼ「豆花」統一で、砂糖を溶かしたスープに小豆を入れたもの(香港や台湾あたり)
●はと麦・緑豆・タピオカなど豊富なトッピングを好みで組み合わせて乗せたもの
といったように、土地に合わせて変幻自在、おかずにもスイーツにもなる凄モノなのです!
そんな豆花の楽しみを皆さんにも日本でお楽しみいただきたく、今回は「おかず系」「スイーツ系」を2店ずつピックアップ。
ぜひ、中国各地や台湾を旅するように、豆花を食べ歩きましょう!
おかず系豆花:亀戸「一品軒」
まずはおかず系の豆花からご紹介。亀戸「一品軒」の豆花は、シンプルに、溶き卵&香菜のみ。
約7年前は、おかみさんの出身地が山東省なこともあり、沿海スタイル寄りだったのですが、ネットで確認したところ、ここしばらくはシンプルに作っているようです。
当時の様子を記したブログ▶︎
セルフ調味コーナーに搾菜・鎮江香醋・自家製辣油が置いてあります。揚げたて油条と一緒に、現地の朝ごはん風に。
但し朝営業はしていないので、軽めのランチやおやつにどうぞ。
おかず系豆花:西川口「外灘」
いま、"新チャイナタウン"としてテレビなどでも注目度が高まってきている地域が、埼玉県の西川口駅周辺エリア。
以前のRettyグルメニュースでもご紹介させていただいた、ここ西川口「外灘」もおかず系豆花として外せません。
こちらの豆花は、お店のご夫婦イチオシの逸品!たまにふと思い出し、無性に食べたくなる味です。
- 外灘
-
埼玉県 川口市 並木
飲茶・点心
スイーツ系豆花:高田馬場「I Love 豆花」
続いてはスイーツ系の豆花をご紹介!
高田馬場にある「I Love 豆花」の豆花の特徴は、凝固剤に寒天を使用していること。原型がすでにヘルシーですが、寒天の食物繊維が加わり更にヘルシー度アップ。
そして、プレーンな豆花に加え、黒ごま・チョコ・マンゴー・ストロベリー・抹茶などのオリジナル豆花が豊富。
トッピングやシロップも好きなものを組み合わせ、好きなものづくしの「マイ豆花」を作れますね。
なお、オススメの組み合わせを「コンボ」として数パターン用意されているので、それを選ぶのもよし。今回は、プレーン豆花にトッピング全部のせスタイルの「豆花コンボ2」とタピオカドリンクのセットに。
アイスかホットも選択できますよ。
トッピングは、はと麦・緑豆・ピーナッツ・黒タピオカ・小豆・湯圓。
夏はひんやりアイスにして、喉越しつるんと。緑豆をいただけば解熱効果も期待でき、全身クールダウンできそうです!
- I Love 豆花
-
東京都 新宿区 西早稲田
カフェ
スイーツ系豆花:赤羽、吉祥寺、横浜「MeetFresh 鮮芋仙」
昨年12月にご紹介させていただいた、台湾グルメの回にも登場したお店が「MeetFresh 鮮芋仙」。
アジアを中心に世界500店舗以上展開しており、ここ日本でも東京都の赤羽に2店舗、吉祥寺に1店舗、横浜中華街に1店舗とあります。
こちらのレギュラーメニューで、「プレーン豆花」がもちろんあるのですが、今回は、現在、6月下旬までの期間限定で提供されている「紫黒米」の豆花を紹介します。
紫黒米には、食物繊維・ポリフェノール・ミネラルが含まれ栄養満点。良薬にもかかわらず、ほんのり甘い口当たりの良さと、淡い紫色のスープが見た目にもよし。
これから初夏にかけて、美味しく心地よく季節の変化を越せそうですね。ぜひ今だけの味を楽しんでみてはいかがでしょうか。
- MeetFresh 鮮芋仙 赤羽本店
-
東京都 北区 赤羽
スイーツ
- MeetFresh 鮮芋仙 丸井吉祥寺店
-
東京都 武蔵野市 吉祥寺南町
スイーツ