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弟子から見た人間風車「ビル・ロビンソン」の素顔--プロレスラー鈴木秀樹の「僕の体はエクレアでできてます」

プロレスラーの鈴木秀樹( @hidekisuzuki55 )です。

毎回ある「お題」にもとづいて、美味しいエクレアをご紹介する連載『僕の体はエクレアでできてます』第10回目のテーマは「師匠とエクレア」

オーセンティックなエクレア

今回は1974年にフランス中西部、ペイ・ド・ラ・ロワール地方でヴィエノワズリー(牛乳や卵を使用した菓子パン)メーカーとして創業し、ブリオッシュやパティスリーを主力商品としたメーカー「ブリオッシュ・パスキエ」社のエクレアをいただきます。

HPによると、フランスで昔から食べられている、オーセンティックなスタイルのエクレアだそう。

さすが海外の箱。心許ない、どこかナヨッとした感じがあります(笑)。

エクレアは重量感がありますね。匂いは……普通でした。

ん! んー!? クリームがみずみずしい。外国のお菓子って、ものすごく甘いことが多いじゃないですか。でも、これは全然そんなことはありません。ちょうどいい甘さです。

フランスのものづくりの丁寧さを感じますね。……って、言うほどフランス料理を食べる機会もないですけど。

とても濃厚なチョコレート味ですが、生地がかろやかで食べやすいです。ビターなチョコが好きなこともあって、僕好みのエクレアですね。

エクレア日記「師匠の記憶」

前回の連載、「フランスとエクレア」で、僕の師匠だった故ビル・ロビンソンについて少し言及しました。今回はそこで語りきれなかったので、その続きというか、ロビンソンのことを振り返らせてください。

R.I.P. B. ROBINSON #ビルロビンソン #人間風車 #ダブルアームスープレックス

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20代後半でロビンソンと出会ったとき、もちろん名前は知っていました。イギリスを代表する、世界的に有名なレスラーでしたから。

ただ、僕がプロレスを見始めた頃にロビンソンは引退していたので、初対面のときは「デカいじいちゃんだな!」って思ったくらいで。

ロビンソンが現役のときの映像を見ると、体がすごく引き締まってるんですよ。腹筋もきれいに割れています。

ただ、ロビンソンのレスラーとしてのピークは20代でした。プロレスは経験値がモノを言う競技なので、30代後半くらいでピークを迎えるレスラーが多く、ロビンソンは珍しいタイプ。

アメリカを主戦場にするようになる頃から、明らかに体型が崩れてるんです。原因は食生活の乱れ。もともとヘビー級でも軽量なほうだったのに、最重量になったときは120kgくらいになっていましたからね。

僕が知っているのは、練習終わりにビールの大瓶とアイスを買って帰るロビンソンの姿(笑)。真夜中にステーキを食べに行って、ステーキソースがなくなるまでパンを追加注文して食べることもありましたね。「痩せましょう」と言われているなか、よくそんなことするなと(笑)。

日本食が美味しかったと言ってましたし、今の僕の地元・高円寺には僕よりもはるかに詳しく、いろいろなお店を知ってました。食に関して節制しない人だったんですよね。

ただ、現役時代も、体型が変わってコンディションが落ちようと、技術力が高いから負けないんです。そこはすごいけど、体型は変えないようにしよう……と食生活に関しては反面教師にしています。

勢いで最後までやりきるのも大事

そんなロビンソンですが、レスリングを教えてくれるときは、パーフェクトな師匠でした。ただ教えるんじゃなくて、理論を元に教えてくれる人なんです。それにどんな質問をしても、瞬時に的確な答えが返ってくる。

あと、手順にとらわれすぎない教え方をしてくれたことも、とても良かったです。1〜5まで手順のある技があるとすると、日本人は良くも悪くも、1→2→3……と一つひとつを完璧にしてからでないと、5までいかないんですね。

たとえば、2を失敗するともう一度1に戻ってしまう。ロビンソンはこう教えてくれました。

「確かにそういう姿勢は大事だし、日本人の真面目でいいところだと思う。でも、実践でそれをするくらいなら、2が完璧にできなかったとしても、勢いで進めて最後までやりきれ」と。

「エクスプロージョン」という表現を使っていましたね。爆発するような感じで相手にぶつかっていけ、っていう意味でした。

そうやって教わったから、僕も教える側になったとき、生徒に同じように伝えています。

手順や形にとらわれて、なかなか前に進めない生徒がいたら、「極論、レスリングは相手を倒して抑え込むだけだから」と言って、最後まで進めてもらうように誘導するんです。

確かに理論は大事だけど、爆発するような勢いも同じくらい大事だよ、と。手順が違うからとか、2ができていないとか、そういうことばかり言っていると、5の面白みがわからずに終わっちゃいますからね。

ダメな部分があったから、師匠として好きだった

こんなふうに、レスリングを教える場では、ロビンソンは完璧なんです。でも、食生活での節制は全然できない(笑)。ロビンソンの「トータルでは決して完璧じゃないところ」が、僕は好きでした。

何もかも完璧だったら、「ロビンソンに教えてもらって良かったな」とはならなかったと思います。すべて100点の人ってすごいけど、そこに人間っぽさや面白みは感じられないので。

何でも「後になったらわかる」ってよく言うじゃないですか。ロビンソンのことも、教えてもらっていた当時よりも、今のほうが「いい師匠だったな」としみじみ感じます。

当時はものすごく細かく、何度も何度も同じような注意をされました。それが10年くらい経った今、生きているわけです。

生徒に教えているとき、ロビンソンの教えを映像として思い出しながら喋ってるんですよね。ロビンソンが僕の背後から教えてくれていて、それを自分のなかで咀嚼して、生徒に伝えている感覚に近いかもしれません。

「そういえば、ああいう教え方をされたな。あれはわかりやすかったな」と気づくと、言葉を言い換えることもあります。

お酒好きで、レスリング以外はダメな人。……ってひどいこと言ってますが(笑)、僕にとって素晴らしい師匠でした。

【今回食べたエクレア】

60g 4個入 1380円

フランス直輸入 pasquier パスキエ社 チョコレートエクレア(60g 4個入 Eclaire au chocolat)

■鈴木秀樹選手の試合情報
【試合】「~BIG JAPAN DEATH VEGAS~」神奈川・横浜文化体育館大会
【日時】2018年9月16日(土)試合開始:15:00
【会場】横浜文化体育館(横浜市中区不老町2丁目7番地)
【URL】http://www.bjw.co.jp/event_detail.php?id=2108


【試合】IRON FIST PRO PRESENTS WRESTLING
【日時】2018年9月28日(金)試合開始:19:30
【会場】ARTHOUSE,ADELAIDE,AUSTRALIA
【URL】https://www.facebook.com/ironfistwrestling/


その他、直近の試合スケジュールは鈴木選手のTwitter からご確認ください!

プロレスラー

鈴木秀樹
鈴木秀樹
1980年2月28日生まれ、北海道北広島市出身。専門学校卒業後、上京。東京・中野北郵便局に勤務。2004年よりU.W.F.スネークピットジャパンに通うようになり、恩師ビル・ロビンソンに出会う。キャッチ アズ キャッチ キャンを学び、2008年11月24日、アントニオ猪木率いるIGF愛知県体育館大会の金原弘光戦でデビュー。2014年よりフリーに転向。ZERO1やWRESTLE‐1、大日本プロレスなどを中心に活躍。著書に『ビル・ロビンソン伝 キャッチ アズ キャッチ キャン入門』がある。
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