こんにちは。クレープ大好きプロレスラー、略して“クレープロレスラー”三富政行です。
Rettyグルメニュースでのクレープ連載、第6回では「カフェ・ポート・ブルックリン (CAFE PORT BROOKLYN)」(駒込)を訪れました。
前回の「『人生の縮図』のようなガレットとの出会い 〜東京のフランスを探して〜」同様、取材でクレープとおかず系クレープ(ガレット含む)の2品食べるのを予想し、朝ごはんを食べずに、早い時間帯にやってきました。
普段、たんぱく質を中心とした朝ごはんは食べているんですけどね。
そば粉100%のガレットをモーニングで
この日、最初にいただくのはモーニングメニュー(*)の「モーニングガレットセット」(930円・税込)。モーニングメニューは他にもいくつかあり、すべてにサラダとミニフルーツ、ドリンクがセットで付いています。
*平日は7:30〜、土日休日は8:30〜提供しています。
いただきます! 何でしょう……生地の、ものすごい「もっちり感」は。気になって、オーナーに尋ねたところ、そば粉(100%)に水、炭酸、塩など、シンプルな材料のみで作っているそう。
本当にびっくりするくらい、生地の内側がもっちりしてるんですよね。表面の食感とは対照的だからか、もちもち感が引き立ちます。
「フライパンにタネを流し込んで、表を3分、裏は1分半ほどと、やや長めに焼いています。表面はカリッと、内側はしっとりさせたいので」(オーナー)
「朝食デート」で食べにきたくなる
生地に包まれているのは、ベーコンに卵、チーズのみと、“王道”ともいえる材料ばかり。
半熟の具合がちょうどいい、ふわふわ食感の卵とベーコン、こってりしたチーズの相性が抜群です。生地のもっちり感と相まって、洋風のお好み焼きを食べている感覚もあるかも。
具材は洋風のものが多いですが、このメニューを完成させる技術はとても繊細で、日米の技術が集約された一品と言っても過言ではないでしょう。
ちょっといいホテルの朝食に、上質なパンと目玉焼き、ベーコン……みたいなメニューってあるじゃないですか。それがワンプレートに収まっている、そんな感じ。
適度な脂質、数種類のたんぱく質を摂取できる点も嬉しいですね。わざわざ朝食を食べにきたくなるくらい美味しいガレットです。「朝食デート」にも適しているんじゃないでしょうか。
罪悪感のない、やさしい甘さのクレープ
続いていただくのは「林檎キャラメルクレープ」(740円・税込)。林檎の量がすごいですね。
自然な甘みと人間が生み出した甘みが、運命的な出会いを果たしたかのような、絶妙な甘さを楽しめる一品です。
林檎やクレープの生地に含まれる砂糖の自然な甘さと、生クリームやキャラメルソース、アイスなどの作られた甘さが、いい塩梅で寄り添っているんです。
特筆すべきは生クリーム。生クリームって脂肪分が多いイメージ、ありませんか? でも、この生クリームはふわっとしていて、甘みが強いんですね。脂肪分をあまり感じないというか……。
オーナーに聞くと、添加物を使わず、生クリームにバニラシロップを加えて、お店で作っているんだそう。だから、食べ進めても重たさや脂っこさを感じないんです。
このクレープは“プロレス”そのものだ
このクレープの主役は林檎です。だから、この生クリームもキャラメルソースもアイスも、脇役に徹しているように見えます。
とくにキャラメルソースなんて、メニュー名に「キャラメル」なんて入っているくらいなのに、控えめに一歩引いているんですよ。
まるで、プロレスの興行を見ている気分です。林檎という新たに台頭してきたエースを輝かせるために、本来エースの“格”がある生クリームが、自らその格を誇示することなく、引き立て役を選んでいる。
ネームバリューのあるキャラメルソースは、プロレスでいうとベテランの人気レスラーです。メインイベントに出る、林檎という若手エースが引き立つようにと、自分たちは前座で試合をする。
アイスはジュニアヘビー級のレスラーたちです。華やかな飛び技を活かし、一発で目を引くプロレスをする人たち。そんなレスラーたちの闘いが、ひとつのパッケージになっているのがプロレスの興行です。
このクレープはプロレスを伝える一品だなぁと思いました。駒込の落ち着いたおしゃれなカフェで、こんな出会いができるとは。
これからも私、“クレープロレスラー”は、クレープを通して、プロレスを伝えていきます。
- カフェ・ポート・ブルックリン
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東京都 文京区 本駒込
カフェ
■三富政行選手の試合情報
【試合】「魔界」
【日時】2018年9月21日(金)
【会場】新木場1stリング
その他、直近の試合スケジュールは三富選手のTwitter からご確認ください!
プロレスラー
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三富政行(みとみまさゆき)
- 1989年8月2日生まれ、東京都世田谷区出身。慶應義塾大学に在学中、学生プロレスに打ち込み、潮吹豪のリングネームで活躍。卒業後は大手広告代理店・博報堂に就職。プロレスラーになる夢を捨てきれず、1年で退社。2013年ユニオンプロレスに所属し、石川修司戦でデビュー。同団体解散後はフリーの道へ。2015年12月より、武藤敬司率いるWRESTLE-1(レッスルワン)に継続参戦。一方で自身のプロデュース興行なども開催。「NESTA-PFT(全米スポーツ&エクササイズ協会認定パーソナルトレーナー)」「NESTAパワーサプリメントスペシャリスト」「福山平成大学 特別講師」等の肩書き、資格も持つ。
構成・撮影/池田園子