こんにちは、餃子専門ブログ「東京餃子通信」編集長の塚田です。
餃子専門店や町中華の餃子も魅力的ですが、たまには本格的な中国料理と餃子を一緒に楽しみたいこともありますよね。しかもリーズナブルに。
そんな要望に応えるお店が世田谷区は上野毛にある「鴻龍」です。
東急大井町線の上野毛駅から歩いてすぐのところにある「鴻龍」は、創業50年の知る人ぞ知る中国料理の人気店です。
レンガ造りの落ち着いた外観で、銀座や日本橋あたりで古くからある中国料理店のような雰囲気がありますが、一歩店内に足を踏み入れると地元のファミリー客やサラリーマン客でワイワイとにぎやかな雰囲気です。
子連れでも安心して来れるお店はうれしいですよね。
餃子の前にまずは前菜から
餃子が人気なお店なのでいきなり餃子からいきたいところですが、手作り餃子のため調理時間が少々掛かります。
そのためまずは前菜からじっくりと楽しみましょう。
クラゲの冷菜に、 焼豚、ピータン、蒸し鶏、白菜の漬物とどれも丁寧にしっかりと作られているのが分かります。香辛料の使い方は控えめで、上品かつ優しめの味付けです。
中でも自家製の焼豚は絶品。とても柔らかく味もしみていてビールのつまみにも最適です。
ビールは大ジョッキがお得です。中はグラスビールなので2倍ぐらいのサイズがあります。
手作り皮を楽しめる3種の餃子
前菜とビールでのどを潤したところで焼き餃子の登場です。これで3人前。
専用の鉄鍋にたっぷりの油を引いて、カリッと見事な焼き色に仕上げています。油を多くつかっているのに全くべたついていないのが素晴らしいですね。
この焼き色と香りだけでビールが一杯飲めそうです。
皮も手作りというこだわりで、サクッとした焼き目の食感とモチモチとした強い弾力のコントラストが特徴的。そして皮がよく伸びるので中には餡もたっぷりと包み込まれ、食べ応えも十分です。
皮からも餡からも優しい甘みが感じられます。香味野菜は抑え気味でキャベツの甘さと良質な豚肉の旨味をよく活かしています。春雨を使って食感に変化をつける細かい工夫もされていました。
このまま食べても十分に美味しく食べられますし、優しめの味付けなので餃子ダレをつけて味を変化させても楽しめます。
手作り皮の甘みと食感は、水餃子で食べるとよりダイレクトに感じられるのでこちらも食べ比べて欲しいところ。
モチモチっとした皮の中からジュワッと旨味たっぷりの肉汁が染み出てきます。
さらに同じ水餃子でも海老餃子も特徴的で面白いです。スープに入った餃子なのですが、モチモチ皮の中に入っている餡は海老と細かく刻まれた芋が入っています。
海老のプリプリ食感と芋のホクホク食感が楽しめる新しい感覚。味付けは素材の味をいかした優しい味付け。
どの餃子も皮の美味しさを活かしながら絶妙なバランスに仕上がっています。大きめで食べ応えがあるのに何個食べても胃もたれしないのが不思議です。
ビールのつまみだけでなく、主菜として食卓の主役を張れる実力を持っています。
本格中国料理も楽しめちゃう
「鴻龍」では餃子だけでなく、本格中国料理も楽しめるのが大きな魅力のひとつ。フカヒレなど高級食材を使った料理もありますが、野菜料理に丁寧な仕事と技術の高さが現れています。
季節の野菜を使った料理長のおすすめ料理も用意されています。この日は青菜と腸詰の炒め物がオススメということで注文してみました。
空芯菜の緑色がものすごく鮮やかに仕上がっていました。空芯菜の上に乗っている腸詰ももちろん自家製。旨味がぐっと凝縮されています。
こちらもおすすめ料理のタラバガニと白菜の炒め物。ふわっとした卵白とトロッとした白菜、そしてカニの旨味のバランスが絶妙でした。
締めの料理には麺類がオススメです。「鴻龍」では麺も自家製麺。汁麺と炒麺では麺の作り方も変えているというのも、驚きのこだわりポイントです。
五目焼きそばは、かなり細めの自家製麺をカリッと炒めて、上から野菜たっぷりの餡がかかっています。こちらも味付けはしっかりしているのですが全く飽きの来ない味付け。
ついつい食べ過ぎてしまうのが怖いですね。
皮から手作りの焼き餃子と水餃子、そしてレベルの高い中国料理をリーズナブルな価格で楽しめるので、家族や友人たちと多めの人数で食卓を囲んでワイワイと食事をしたいときに特にオススメしたいお店です。
- 鴻龍
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東京都 世田谷区 上野毛
中華料理
ライター紹介
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塚田亮一
- 餃子の食べ歩きブログ「東京餃子通信」編集長。「餃子は完全食」のスローガンのもと、訪問したお店は1,000軒以上。首都圏を始め、宇都宮・浜松などのご当地餃子の街、さらには世界中の「美味しい餃子」を求めて食べ歩く餃子のスペシャリスト。食べあるきオールスターズ「食べあるキング」の餃子担当も務める。