連載：今月の旬・美味しさ最高潮のいま食べたいもの

きのこ＝秋が旬ではなかった⁉︎どうしても秋に食べたくなる"きのこ"のホントのところ

尾花友理 2018/10/01

今年の夏は暑くて食欲もイマイチだったなんて人も、涼しくなって食欲が回復してきたのではなないでしょうか？

秋といえば「食欲の秋」と言われるだけあり、美味しい食材が目白押し。

そんな秋を代表する食材から今回は「きのこ」をご紹介します。

あえて今回は「旬」とは言わず、「秋を代表する食材」と言ったのには理由があります。そう、実はきのこには旬がないのです。

きのこは旬がない !?その理由とは

いきなりですが、きのこってどうやって生えているのか知っていますか？

きっと多くの人が、木の切り株や、山の地面から生えるきのこを思い浮かべるのではないでしょうか。もちろん、野生のきのこはそうやって生えてます。

でも、スーパーなどで流通している、しめじ、まいたけ、しいたけ、エリンギ、マッシュルームなどきのこのほとんどは現在工場で栽培されているのです。

大雨や猛暑などで野菜が高騰しているときでも、きのこは値上がりせずに低価格を保っていますよね。きのこが育つのに最適な温度、湿度、衛生環境で育てられているため、年間を通してきのこは品質も価格も安定しているというわけです。

そもそも旬とは「収穫量がもっとも多くなる時期」「素材がもっとも美味しくなる時期」という意味なので、その点からみるときのこには旬がないということになるのです。

しかし「松茸」は、赤松や他の松属の木の根元に生えます。松が光合成をして得た栄養分を吸収しながら成長していきます。つまり生きた木からの栄養分がないと育ちません。そんな理由から松茸の人口栽培は難しく、よって貴重で高価な値で取引がされています。そのため、松茸の旬は秋。この季節にしか味わうことのできない食材です。またそのほかの天然のきのこも秋に旬を迎えます。

通年あるきのこが増えたと言っても、秋になるとなんとなくきのこが食べたくなるもの。やはりきのこは秋の食材の代名詞であることは間違いありませんね。

きのこに含まれる栄養素

きのこには糖質の代謝や疲労回復に効果があるビタミンB1、脂質の代謝や健康な肌や髪を作るビタミンB2、骨を丈夫にする働きのあるビタミンDが豊富に含まれています。

そのほか注目すべき栄養素は食物繊維。食物繊維には水溶性食物繊維と不溶性食物繊維の2種類があります。水溶性食物繊維はコレステロールの排出を助ける働きをするため生活習慣病予防効果が期待できます。不溶性食物繊維は腸を刺激してぜん動運動を促し、老廃物を排出する働きがあります。きのこには、その両方が含まれています。

ビタミンや食物繊維などぜひとも積極的に摂りたい栄養素が豊富な上、きのこは低カロリー。ダイエットや生活習慣病が気になる人にも嬉しい食品と言えます。

さあ、そんなきのこを思いっきり楽しめるお店をRettyの中からご紹介しますよ。