こんにちは。年間2,000軒ハシゴ酒をしている酒場案内人・塩見なゆと申します。
突然ですが皆さん、乾杯のお酒は何を飲みますか?レモンサワーやハイボールブームもあって一杯目のお酒も様々になりましたが、やっぱりまずはビールという人、多いのではないでしょうか。
今回は、そんなビールから「とりあえず生」ではなく、店選びの段階から指名して飲みたいビールをご紹介します。
ビール注ぎのプロという職業
「ヨッシーズ」のオーナー吉永さんは、銀座発祥の日本初のビヤホール「銀座ライオン」で修業したビール注ぎ一筋の方。ビールを看板商品に掲げるビヤホールにとって、生ビールは誰でも注げるものではなく、修業を積んだプロが担当します。
吉永さんは銀座ライオンの店舗支配人としてビールと向き合い、日々美味しい一杯を注いできた、まさしくビール注ぎのプロ。ライオンを独立して開いたヨッシーズでも、”注ぎ方”の違いで差別化し、いつものビールをトコトン美味しくすることで、多くのファンを魅了しています。
クラフトではなくナショナルビール
個人でビヤホールを開くというと、今の時代はクラフトビールのお店を出してビールの個性で勝負、というのが一般的ですが、ヨッシーズは、あえて誰もが知っているナショナルビールを使い、注ぎ方、つまり提供品質を磨き上げたスタイルです。
居酒屋や家庭用の缶ビールでもおなじみ、サッポロ黒ラベルやヱビスのポテンシャルを究極なまでに引き出した一杯は、それはもうビール好きの筆者の心を鷲掴み。いまも頻繁に通う大好きなお店です。
生の美味しさ
通常生ビールの樽は酒屋さんが配達したものを常温で保管し、開店時にディスペンサー(ビールサーバー)に繋ぎ、ビール回路を流れながら、注ぐ直前に一気に冷却するのが一般的です。
もちろん、これでも十分美味しいのですが、ヨッシーズでは樽を一旦冷蔵ケースで24時間以上寝かせ、ゆっくりと静かに冷やしています。
そうして静かに眠っている冷えたビール樽を、そっと冷蔵機能付きのディスペンサーに収納し、特製のドラフトタワーから勢いをもってグラスに注いで出来上がり。もちろん、グラスの粗熱をとる配慮も当然のこと。
一般的なタップでは液をついだあとに別で泡を載せますが、ヨッシーズは銀座ライオンゆずりの一度注ぎ(一部銘柄は注ぎ方が異なります)を守ります。程よいガス圧とマイルドな風味、心地よい喉越しであっという間に体に吸い込まれてしまいます。
美味しいビヤホールの手料理
吉永さんご夫妻が切り盛りするヨッシーズ。実は奥様ももと銀座ライオンの店長で、飲食畑一筋。お店を開業するにあたり、銀座ライオンを離れいくつかの飲食店で調理の修業を積んで、現在ヨッシーズの調理を一手に引き受けています。
ビヤホールの定番チキンバスケットや自家製ザワークラウトはもちろん、日替わりの黒板メニューもハズレ無し。
「美明豚(びめいとん)」肩ロースのトンテキや原木シイタケのビヤフリッター、鶏皮とキャベツのビール煮込み(カレー味)など、くすぐられるメニューが日々かわって黒板から誘惑をしてきます。
ご夫婦そろってビールがお好きなので、飲み手の心をよくわかっていらっしゃる!
カウンターで飲む楽しさを知れる
カウンター中心のつくりで、目の前にはドラフトタワーが4本。ここからベテランの業でスマートに一度注ぎされる生ビールは、見ているだけでもテンションが上がります。そのまま時間を置かずにすぐに自分の口元へ運んで飲めば、同じビールとは思えない感動がきっとあるに違いありません。
ビール同士のミックスも一般的なハーフアンドハーフだけでなく、”ちょい黒”や白穂乃香に黒ヱビスをいれた黒穂乃香やエーデルピルスに琥珀ヱビスをいれる茅場町ミックスなど個性的な組み合わせも多数。※白穂乃香、琥珀ヱビス、ヱビスマイスターは樽替わりです。
お店の方とのビールトークはもちろん、お客さんもビール好きばかりですので、お一人でいらしても自然と会話が盛り上がることも。女性のお一人様もいらっしゃいますので、初めての方もぜひ軽い気持ちで覗いてみてはいかがでしょう。
クラフトだけがビールの個性じゃない、注ぎ方にこだわるお店の美味しい一杯をお試しあれ。
【本日のお会計】
サッポロ★黒ラベル 樽生ビールM 480円
プレミアムエーデルピルス 樽生ビール 580円
自家製ピクルス 380円
コーンバター 380円(季節メニュー)
合計1,820円(税別)
- ヨッシーズ茅場町
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東京都 中央区 新川
ビアバー