こんにちは、一日5〜6軒のはしご酒を欠かさない、酒場案内人の塩見なゆです。
ライター紹介
新宿でふらりと一人飲みができるお店。
たくさんあるのですが、どのお店も色々とハードルが高いと言われます。本当はそんなことないんですけどね。
新宿ゴールデン街で出会った両親から生まれた筆者は、この街の飲み屋さんはお庭のようなもの。オススメは山ほどありますが、中華で飲むならば、歌舞伎町入り口の「大陸」が間違いありません。
新宿で安心できる老舗の店
新宿は比較的、古くからつづく名店が残っている街です。ギラギラとしたネオンの中に埋もれていますが、この街の老舗は名店ぞろい。ご紹介する「大陸」も1953年(昭和28年)創業の古株です。競争の厳しいこの街で六十余年。
変わらない味…それが餃子
つづく店には理由があります。中国で餃子に出会った初代が、敗戦後に引き上げてきてこの街で屋台の餃子屋を開いたのが始まり。
その後、現在の歌舞伎町さくら通りと、靖国通りの角に移り現在に至ります。大陸の原点は、初代が中国で出会った餃子。いまも餃子が看板料理です。
新宿でも、餃子とビールの組み合わせは美味しいに決まっています。大陸の餃子は一口サイズ。
ニンニクを使用せず、生姜風味のすっきりとした味付けで、店名の通り大陸の餃子はこれが一般的なのだとか。
焼面はカリッと、全体はもっちりとした餃子は、女性一人でも一人前はぺろりといけるはず。
そして、すかさず生ビール黒ラベルを喉にあてればいい気分。
重たくなく、もうちょっと食べたいくらいの気分が丁度いいです。長年通う常連曰く「屋台時代から変わらぬ味わい」なんだとか。
餃子でビールは、“街中華”。
大陸は、本場で学んだ中華料理が豊富に揃うのも魅力の一つ。とはいえ本格的なチャイニーズレストランよりは遥かに良心的で、一人のみにも使える手軽さが新宿らしい。
とくにおすすめは北京風春巻きで、北京ダックの皮の代わりにチャーシューを巻いて食べるもの。
味噌や春巻の皮などはそのままなので、味付けは本気のチャイニーズ。
お酒は紹興酒もよいけれど、あえて金木犀(きんもくせい)のお酒、桂花陳酒(けいかちんしゅ)を試してみてください。
金木犀の華やかで果実感のある香りと、優しい甘さで、これが不思議と北京風春巻きにマッチします。
歌舞伎町で気軽にひとり飲みの贅沢を
歌舞伎町の飲食店ビル四階という立地は、きっと躊躇してしまう場所。でも、ここは安心・安全。
長年続く、老舗だからということもありますが、店は広くて清潔、女将さんがしっかりと目を光らせていますので接客もばっちり。
カウンターで一人飲んでも、小上がりでみんなで飲んでも、きっと満足するお店です。
新宿でリーズナブルに安心して飲める中華といえば大陸。もっとディープでコアなところもありますが、新宿中華の入り口は間違いなくこちらです。
【本日のお会計】
サッポロ黒ラベル生ビール 580円
桂花陳酒 450円
焼き餃子 7個550円
北京風春巻き 660円
お会計=2,240円
- 餃子の店、大陸。
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東京都 新宿区 歌舞伎町
餃子