ツッコミがバイリンガルという新世代のトリオ・トンツカタンが登場! おごりなんてもうナンセンス!? 食とはおまけ!? 一味違った切り口ながら親しみやすいコントが人気を博している彼らが三者三様の切り口で語る食談義をぜひご覧ください。
お笑い芸人
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トンツカタン
- (左)菅原好兼 1989年9月26日生まれ。埼玉県出身。
(中)森本晋太郎 1990年1月9日生まれ。東京都出身。
(右)桜田佑 1989年9月4日生まれ。秋田県出身。
2012年結成、プロダクション人力舎所属。「お笑いハーベスト大賞2016」優勝。
新規開拓すると、よく外すんです。(菅原)
森本:僕は実家暮らしなんですが外食が結構多いですね。実家なのでたまに家で食べたりしますが、毎日外食ってときもあります。
菅原:ただ彼の家は、外食くらいごはんが豪華なんですよ。彼の母親のインスタをたまに見るんですが、「作りおきしました」みたいな写真が、まさにインスタ映えしててきれいなんです。
森本:騙されてるけど、あれはうちの母親が作ったものではないから。友人がシェフかなんかやってて作ってもらってるんだよ。
櫻田:友人がシェフ……。
菅原:僕は外食は週2、3回くらいですかね。結婚してるんですが、僕が料理をするほうで。でも「マジめんどくせー」って日が結構あるので、そういうときは食べに行きます。
奥さんと行ったり後輩と行ったり。奥さんと行くときは、2人ともお酒を飲むので、日本酒のおいしい店とか行ったりしますね。奥さんが友達と一緒に行ってよかったところに行くことが多いです。
新規開拓をすると僕はよく外すんですよ。なので絶対うまいと聞いてるところしか行かないです。池袋の「そら」はウニの天ぷらとか、若手芸人では普段食べることがないようなメニューもあっておいしいんですよ。
日本酒もいろんな種類や限定品なんかもあって、ここはオススメです。
- 割烹バル そら
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東京都 豊島区 東池袋
居酒屋
櫻田:僕は自炊と外食と半々くらいです。
菅原:変な料理作ってるんですよ。
櫻田:最近料理の動画アプリがよくあるじゃないですか。あれすごくて。動画の通りにやるだけでほんとに料理が作れるので、たまに見て作ったりします。
外食に行くときは先輩、後輩、友達と行くときもあれば、1人のときも、半々ですね。
森本:僕は先輩に誘っていただくほうが多いかもしれないですね。後輩しかいないライブも増えてきたので、そうなるとさすがに誘いますけど。
菅原:僕は誘ってばっかりです。誘われたことはないです。
櫻田:誘うか誘われるかで言うと僕は半々ですね。
菅原:半々うるせーよ(笑)。
櫻田:先輩に誘われておいしかったのは阿佐ヶ谷の「Gift食堂」。競馬でどんなに負けてても、お酒とご飯は絶対にご馳走してくれる憧れの先輩、岡野陽一さんに連れて行ってもらいました。
おでんを洋風にアレンジしててどれもおいしかったですね。大根にチーズみたいなソースがあえてある「薫るポルチーニ茸のクリームソースで味わうトロトロ大根」とか、ベーコンが和風だしだったり。
急に「サービスです」って日本酒が各テーブルに配られてみんなで乾杯したり。僕も岡野さんもそういうのちょっと苦手で「あ……」って。
森本:厚意を踏みにじるな!
- Gift食堂 阿佐ヶ谷
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東京都 杉並区 阿佐谷南
バル
芸人同士の“先輩がおごる”っていう風習をなくそうと思ってます。(森本)
森本:行くお店はわりと決まってるほうです。お酒を飲まないので居酒屋とかは行きたくないんですよ。居酒屋だと安くても1人2000~3000円かかったりするじゃないですか。
だったら結構いいもの食べられるという持論があるので、そういう意見に賛成してくれる先輩たちと、僕のオススメのお店に行ったり一緒に探したりすることが多いです。
後輩たちとごはんに行くときもおごったりしません。僕は芸人同士の“先輩がおごる”っていう風習をなくそうを思ってるので。お金がある人が払えばいい、と。
僕の周りはみんな売れてないので、行くときは「2000円宣言」っていうのをやってるんですけど、「今日は僕が2000円払います、それ以上は絶対払いません」って言って、みんなに了承を得てから行く。そうするとお会計で揉めない。
菅原:えー。
森本:まあちょっと卑しいなと思うのは、2000円宣言してから、少しでも自分の注文を2000円に近づけようとしちゃうっていうのはあります(笑)。
2000円宣言なのでそれほど店はしばられないですが、ハンバーグ屋さんか中華料理が多いかな。
新宿のアルタ裏にある洋食屋さん「アカシア」はロールキャベツが有名ですが、ほかのメニューも水準高いんですよ。しかも値段はそれほど高くなくてリーズナブル。先輩に教えてもらってから行くようになりました。
- アカシア 新宿本店
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東京都 新宿区 新宿
洋食
菅原:僕は中華によく行くんですが、新宿の「小次郎」が好きですね。新宿にたくさんライブ会場があるんですが、どこから行くにも近いので。
確か最初は先輩に誘われて行きました。僕、うまいと思ったらそればっかり食べちゃうんですが、ここの牛ホルモン定食ばっかり食べてます。ほかのも食べてみたんですが、結局これに帰ってきちゃいますね。
- ラーメン餃子館 小次郎 歌舞伎町店
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東京都 新宿区 歌舞伎町
ラーメン
今から見つけた5軒目の店に入ろうってゲームをしてます(櫻田)
櫻田:ライブがあるときは芸人同士で新宿、下北とかほぼほぼ決まったところへ。普通に働いてる友達とごはんに行くときはちょっといいところに行きますが、ゲーム性を出したくて。
この前は、まず僕の住んでる最寄りの駅と友達が住んでるの最寄り駅との真ん中の駅に行こうと。浅草橋だったんですが、駅に着いたら「あっちに行こう」って適当に進んで、「今から見つけた5軒目の店に入ろう」って。
森本:えー!? 何それ!
櫻田:ジャンルはある程度決めるんだけどね。お店出すくらいですから、どこ行ってもだいたいうまいでしょ。
菅原:そうか?
櫻田:結果、浅草橋で行ったのは、燻製のお店で「humo」というところ。スパークリングワインを頼んだんですが、お通しがいぶりがっこだったんですよ。ワインにいぶりがっこを出して来るのか、と。どんなもんのなのって思ったら、まあ素晴らしかった。
菅原:ははははは!
櫻田:ほかにもいろんな食材を燻製で出してくれて、どれもおいしかったですね。
- humo
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東京都 台東区 浅草橋
ダイニングバー
バッと売れたらまず焼肉や寿司のトップの味を味わってみたい。(森本)
森本:この7月に、DVD収録の単独ライブ「トンツカタン単独ライブ『トンツカタンI ~君の笑顔の為だけに~』」というのをやったんですが、僕、昼夜公演終わってすごく達成感あって。
打ち上げで、「みんなもがんばってくれてありがとう」みたいな感じで手伝ってくれた後輩たちにがんばってしゃべってたんですけど、あらかた無視されたんですよ。
「みんな明日何やってんの?」って聞いたら「……」みたいな。打ち上げはその記憶しかないですね。僕、台本全部書いてるんですよ。てっきりちやほやされると思ったんですけど。
菅原:後輩たちは「褒めるもんなんだろうな」と思いながら打ち上げ行ったものの、本当ににそういう振る舞いをされて多分引いちゃったんだよ。
「結局森本さんも一緒か」、と。「天才天才って言われてるけどこういうところは凡人かよ」みたいなところに引いちゃったんだと思いますよ。
森本:なんだよそれ!
櫻田:僕はたまたま近くにいた後輩と爆盛り上がりでしたけどね。
森本:そんなことあるの?
櫻田:例えば、「このコンビニしか一生使えません。どこにしますか?」っていうテーマでそれぞれコンビニを決めて、それについて話し合う。これを永遠に繰り返します。これは楽しいですよ!
菅原:僕はみんなが楽しそうにしてるのを見ながら飲むっていう打ち上げが最高ですね。
森本:店を選ぶときはやっぱり味を気にしますね。食事って、死ぬまでに食べられる回数が決まってるじゃないですか。なので1回1回なるべく後悔ないようにしたいんです。
食自体かなり重要視していて、お酒もたばこもギャンブルもやらないので、それくらいしか楽しみがないです。売れたらいいものをずーっと食べていきたいっていう目標はありますね。
下品かもしれないですが、バッと売れたらまず「銀座久兵衛」や焼肉の「游玄亭」に行ってみたいですねえ。とにかく試しにトップの味を味わってみたい。モチベーションにもなると思うので。
菅原:僕にとって食は好奇心ですね。僕さっき、「同じものしか食べない」って言ったんですけど、実はいろんな味を食べてみたいって思いもあって。
好きな料理ってなると、同じものばっかりになるんですが、今はまだ食べたことがないラクレットチーズとかシュラスコに興味があります。
売れて贅沢できるってなったら、ホテルでディナーとか食べてみたいんですよ。それもホテルだから確実においしいだろうっていうことじゃなくて、本当においしいのかなって興味です。高い料理って好みだと思うんですよ。
なので、自分でおいしいって思うかどうかを試したいです。あ、やっぱりやめます。チーズダッカルビを食べてみたい。まずはチーズダッカルビにします。
森本:今でも食べられるだろ!
櫻田:食事とは……おまけみたいなものですかね。
森本:え?
菅原:うそだろ……。
櫻田:結局、誰と食べてるのかが一番大事かなと思って。ごはんがなくても別に、水だけ飲んでれば生きていけますし。
菅原:無理だろ。
櫻田:でもごはんがあったらうれしい、くらいの。それが、100点のものを1人で食べるより、50点のものを誰かと食べたいということ。
森本:へー!
菅原:100点食べたいけどなあ。
櫻田:100点のものを1人で食べても自分の中だけで終わっちゃうから。
森本:共有したいんだね、感想とかを。
櫻田:売れたら後輩たちを信じられないところに連れていきたいですね。全然しゃべったことない後輩に「よし行こう」って、急に行ったことない豪華客船のディナーに連れて行くとか。
森本:そこもゲーム性なんだな。
菅原:怖いけどね(笑)。
VD「トンツカタン単独ライブ『トンツカタンI ~君の笑顔の為だけに~』」
現在発売中。2018年3月23日(金)、24日(土)に東京・渋谷ユーロライブにて、トンツカタン単独ライブ「トンツカタンII ~さよなら さよなら こんにちは~」を開催。詳しくはこちら