とんこつラーメンが好きです。
とんこつラーメンも進化と共に様々に分類が別れてきており、とんこつ醤油ラーメン、魚介とんこつラーメン、味噌とんこつラーメンの他、色々なスープブレンドのラーメンが群雄割拠しているのが現在です。
様々にアレンジされたとんこつラーメンを東京で食べていて思いました。
「ああ、素朴な濃いとんこつラーメンが食べたい」
と……。
そんなことを考えていた折、とんこつラーメンの全国チェーン「一風堂」の総本店(福岡県)には、創業以来の味を守っている限定メニューがあると聞きました。
東京で食べる一風堂の白丸元味はクリーミーであっさりしているのですが、果たして原点の味・元祖白丸元味はどのようなものなのでしょうか?
わざわざ福岡にいってチェーン店に行かなくても良いのではないか、という思いを振り切り、人気チェーン店の本店が本気を出しているメニューを味わいに行ってきました!
一風堂のルーツは「大名本店」にあり
訪れたのは博多 一風堂 大名本店。
大名本店限定のメニューとして、
「元祖白丸元味」
「元祖赤丸新味」
「一風堂かさね味」
の3つがあります。
筆者はもちろん、一風堂のルーツとなる「元祖白丸元味」をチョイスしました。
一風堂ではおなじみの「辛味もやし」や「ルイボスティー」を飲みながら待つことしばし。
ついに本場のラーメンの到着です!
写真上が、元祖白丸元味。写真下は、福岡から帰京後に行った都内某店の白丸元味です。
比べてみると、スープの色がまったく違うのが分かっていただけると思います。少し砂っぽい色合いの福岡の元祖白丸元味に比べ、東京の白丸元味は真っ白ですよね。
そして元祖のほうにはある、泡立ち。見た目からも「別物」という予感が止まりません。
いよいよ頂きます!
東京で食べる味とはまったくの別物
驚くことに、スープに東京の店舗で食べるクリーミーさはありません。
その代わりに、濃厚な豚骨で煮込んだ豊かな香り。それでいて臭くはない。これは…!
紛れもなく筆者が「福岡に行ったらこういう味のとんこつラーメンを食べたい」そう思った味だったのです。
どの店も同じ味であるはずの全国チェーンなのに、福岡でしか食べられない味がある。その味を噛みしめている贅沢さに浸りつつ、東京に帰ればもうこの味には会えないことに気づく。知った喜びと、知った悲しみが同時に押し寄せる。
店員さんに「こっち(福岡)でしか食べられないの?」と恨み節を語ったら「ぜひまたお越しください!」ですって。……はい。かつて、これほどまでに福岡に住んでいないことを後悔したことはない……。
替え玉、そしてスープを一滴残らず飲み干す
とんこつラーメン特有のシステム「替え玉」。今回はもっとも硬い「粉落とし」を選びました。
茹でること数秒の、ほとんど生じゃないかと思わせる硬さです。最初は硬いのですが、麺の中でスープを吸うのか少しずつ柔らかくなるんですよね。
最初の硬さと、食べ終わるころの丁度いい硬さの両方が好きなので、一番硬い茹で加減を選んでしまいます。
あまりにもスープが美味しく、すべて飲み干してしまいました。
すると丼の底にあったのは、「ありがとう!」のメッセージと、砂状とも言える何かしらの粉。本格のとんこつラーメンでは、スープを飲み干した時に分かる、底に少しだけ蓄積される骨粉があります。
豚骨を煮込んで煮込んで骨がボロボロになるまで煮込まれるからこそ出てくる粉。その証が、元祖白丸元味にはありました。
ちなみに東京で食べた白丸元味、残念ながら底は丼もスープも綺麗なものでした。
きっと東京ではこういうスッキリ系が求められるのだとは思います……。
わかります。わかりますけれど、しっかりガッツリなとんこつラーメンも食べたいですっ!!
チェーンだから何も福岡で食べなくても、と思ったら大間違い
一風堂ってチェーン店でしょ? 何もせっかく旅で福岡に行ったのなら、ラーメン食べにわざわざチェーン店に行く必要ないじゃない。
そう思っている方がもしいたら、それは違うと声を大にして言いたい味が、一風堂の大名本店にはありました。もちろん他にも美味しいとんこつラーメン屋さんが沢山ある福岡ですが、そういった猛者の一店として、確実に主張が通る味になっていると感じました。
総本店でしか食べられない一風堂の元祖白丸元味、来福の際にはぜひ一度食べてみてください。超オススメです!
- 一風堂 大名本店
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福岡県 福岡市中央区 大名
ラーメン