Rettyグルメニュースをお楽しみの皆さん、こんにちは。Retty TOP USERで生粋のコーヒーマニア、Kaya Takatsunaです。
コーヒーの世界で活躍する素敵な人たちを特集する「コーヒー男子図鑑」。
第13回目のゲストは「COFFEE POST(コーヒーポスト)」の店主でバリスタの川島崇嘉さんと関原洋文さんです。
お二人は元高校球児で同級生。三輪自転車をコーヒーショップにして、埼玉県川越市の街中で、毎日場所を変えて移動販売しています。
【コーヒー男子ファイル13】
名前 : 川島 崇嘉 Takayoshi KAWASHIMA
誕生日 : 6月1日
出身地 : 福島県いわき市
趣味 : 登山、スノーボード
名前 : 関原 洋文 Hirofumi SEKIHARA
誕生日 :7 月5日
出身地 : 福島県いわき市
趣味 : 筋トレ
会えるお店 COFFEE POST(コーヒーポスト)
Instagram @coffee__post
—なぜ三輪自転車でコーヒーショップをやってるんですか?
関原:何か面白いことしたいなぁって思っていたんです。それで移動販売が思いついたんですけど、キッチンカーは当たり前なんで、だったらもっと新しいことをしようと思って決めました。
正直、お金がないから店舗持てなかったんですけど(笑)。
—だって、まだお若いですもんね。
関原:もともと高校の同級生で、今24歳です。福島県いわき市の高校の野球部で、主将と副将でした。
今はコーヒーポストの代表と副代表です(笑)。
—高校球児だったのですね。ところで福島県いわき市出身なのに、川越で営業している理由は?
川島:直感です。三輪車が似合う街を探していたのですが、川越は古い街並みとか雰囲気が絶対にぴったりだと思いました。
—なるほど。三輪自転車というアイディアはどこから来たんですか?
川島: 数年前に「SENDAI COFFEE STAND」さんの三輪車を仙台で見かけたのが最初で、それからずっと気になっていました。
今は、千葉県勝浦市にある「スパイスコーヒー」さんが三輪車で営業しているので、店主の紺野さんに色々お話を聞きにいきました。僕たちの師匠です。
- SENDAI COFFEE STAND
-
宮城県 仙台市青葉区 国分町
カフェ
—三輪車は誰が作ったんですか?
川島:埼玉県所沢市に三輪車を作る凄い専門家がいるんですよ。しかも本名が三輪(みわ)さんです(笑)。
—三輪車を作る三輪さんとは凄いですね!ところでコーヒーはもともとお好きだったのですか?
川島: 実家が「ウェルハース」という自家焙煎の豆専門店をやっているんです。父親が小さい頃から喫茶店を営んでいて、仕事をずっと見ていたので将来は自分もコーヒーの仕事に就きたいと思っていました。
- ウェルハースかわしま珈琲
-
福島県 いわき市 泉町
カフェ
でも、カフェをやるのはもっと先の話だと思って、大学卒業してから会社勤めを一年したんですけど、やっぱりカフェをやりたくなって関原に相談しました。
—その時、関原さんは何をしていたんですか?
関原:僕はタイにいて体育の教師をしていました。
—タイですか!?
関原:はい。体育学部出身で教員の免許持ってるので、タイの大学附属の中学・高校で日本の体育を教えていました。
僕もコーヒー好きだったんで、休日はタイの田舎でカフェ巡りをして過ごしていたんですけど、タイのカフェは自由度が高くて、面白いなぁって思っていたところに、川島から「カフェをやりたい」って話が来たので「日本でカフェなんて面白そうだから一緒にやろう!」ってなりました。
それが去年の10月です。
—いいですねぇ、このフットワークの軽さ!
関原:それで2018年5月19日にプレオープン予定で一緒に準備してたんですけど、さすがにタイの学校の仕事が終わりきらなくて、オープンして一度タイに戻って今年10月に引継ぎを終わらせて帰ってきました。
—それまで川島さんはしばらくお一人で営業してたとのことですが、開店当初から営業はうまくいったのですか?—
川島:いや、最初はまだほとんど知られていなかったし、しばらく人が全然来なくて、一日5杯の時もありました。
—不安にならなかったですか?
川島:不安しかなかったです。まだ関原はタイにいたので、毎日売り上げ報告して、二人で「今日は雨だったから仕方ないじゃん…で、これからどうする?」って。
—関原さんは遠くにいて、どうしたのですか?
関原:励ますことしかできないですよね。
まぁ、ショップカード作ったりネット関係のサポートはしてたけど、現場は任せるしかないんで、「僕が帰るまでは消えないでどうにか生き残ってくれ」と願ってました。
でも帰ってきたら、ビックリでした。
—どうビックリだったんですか?
関原:オープンした時とはえらい違いで、来る人来る人みんな知り合いで、人との繋がりが凄くなってた。
なぜか僕のことも知ってくれてて、お客さんに「おかえり!」とか言われて。
—さすがキャプテン。でもそうなるまでの経済的な問題はどうやってしのいだんですか?
川島:気合です(笑)。
—笑!体育会で良かったですね。
川島:正直なんとかなりました。お客さんが凄いんです。ピザとか持ってきてくれるんです。結局お腹いっぱいになって帰宅できる(笑)
—川越のお客さん、温かいですねぇ。川越の街はどうですか?
川島:川越の人は、お店に対するお客さんとしてのあり方が凄いと思いましたね。
関原:最高ですね。美味しいものもいっぱいあるし、人が面白いし。本当に優しい人が多いです。子供のように面倒見てくれます。
—もうすぐ開催の川越コーヒーフェスティバルにも参加されますね。
関原:僕たちは新人過ぎるので、もう全力を尽くすのみですね。
いきなりコーヒー界のトップクラスの人たちを近くで見られる良い機会なので、純粋に世界レベルの凄いコーヒーを飲んでみたいです。
自分たちにとっても勉強の場かなって思ってます。
川島:僕ららしく、お客さんに声かけて、元気で楽しい雰囲気を作りたいと思ってます。
—でも、豆はお父様の焙煎だし、間違いないですもんね。
川島:はい。ドリップは日々研究中です。心を込めて淹れるので是非僕たちのコーヒーも飲んでいただきたいです。
—お店をしていて一番しんどいことは?
川島:やっぱり天気ですね。雨だとやっぱりしんどいです。でも、お客さんが「雨だけど大丈夫?」って心配で来てくれます。
—小学生もたくさん声かけて来ますね。
関原:小学生が一番の友達です(笑)。
ポケモンとかユーチューブの話とか、あとは体育が好きな子が多いので「逆立ちの仕方教えて」って聞かれるので教えてあげたりしますよ。
川島:たまに小学生に頼まれて、ここでバク転するよね。
—すごい!!バク転できるコーヒー屋さんはレアですよ(笑)
川島・関原:え?バク転てコーヒー屋さんみんなしないんですか?
—そんな質問したことないです(笑)。
でも、ある意味コーヒーのサーブもエンターテイメントだから、通じるのかもしれないですね。逆に一番嬉しかったことはありますか?
関原:自分が淹れたコーヒーをお客さんが美味しいって言ってくれた時に、今までの教師の仕事との違いを大きく感じました。
川島:お客さんが「次のお客さんが来るまでここで待ってる」って、他のお客さんが来るのを楽しみに待ってくれるんです。
お客さん自身が他のお客さんを呼ぼうとしてくださるのがめちゃくちゃ嬉しいです。
—素晴らしいですね。二人はこれからどうしていきたいですか?
関原:出来たらハイテンポで、新しいことをどんどんやっていきたいです。三輪車の台数を増やしたり、川島が焙煎に集中したり、デリバリーサービスしたり、今選択肢がいっぱいあるんです。
まずは今のスタイルに慣れてから、お客さんからの要望など生の声をヒントに、自分たちでベストな方向へ向かっていきたいですね。
—これからの活躍が楽しみです!
川島:二人になったので、一人が淹れていても、一人がお客さんとお話できるので、ちょっと落ち着いてきたので良かったです。
美味しいコーヒー屋さんはいっぱいあるので、なぜ僕たちのお店に来てくれるのかってところを常に考えていきたいですね。
*
川越の街に突然現れた三輪車コーヒーショップ。
2人のお人柄もあり、オープンしてわずか半年で川越の街と人にすっかり馴染んでいるようです。
毎日場所を変えて営業しているので、街で見かけたら声をかけてあげてください。営業場所はCOFFEE POSTのインスタグラムで要チェック。
さて、私が主催する第3回川越コーヒーフェスティバルがいよいよ12月1日(土)・2日(日)に蓮馨寺で開催されます。
今回も、世界チャンピオンの有名店からニューカマーの注目コーヒー専門店のほか、焼き芋、ドーナツ、チョコレート、ベーカリー、バーガーと、コーヒーに合うフードも勢揃いして、全国から素晴らしいお店ばかりが集まります。今までコーヒー男子図鑑に登場してくださったバリスタさん達もたくさん参加しますよ!小江戸観光も兼ねて是非遊びに来てくださいね!
詳しくはこちらから▶︎川越コーヒーフェスティバル公式サイト
次回のコーヒー男子もお楽しみに!
(撮影: Misato Adachi)
ライター紹介
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Kaya Takatsuna
- Retty TOP USER。美味しいコーヒーがあるだけで幸せな人。コーヒー好きすぎて、コーヒーの味を評価する国際資格”Qグレーダー”まで取得してしまいました。地元で川越コーヒーフェスティバルを主催してます(^^) アイスクリーム、あんこ、チョコレートも中毒レベル。