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連載:下関マグロ推薦!町中華の脇役メニュー

「ドライカレー」と聞いて思い浮かべるものは?意外と知らない"ドライカレーの世界"

ライター紹介

下関マグロ
下関マグロ
山口県出身、昭和の真ん中ぐらいに生まれたライター。おもに散歩や食べ歩きについての記事を書いています。また、町中華探検隊という、みんなで町の中華料理屋さんへいくという、ゆるーい団体に所属し、町中華を食べ歩いています。 近著は『歩考力』(ナショナル出版)、『町中華とはなんだ』(リットーミュージック)などがある。

「ドライカレー」と聞いて何をイメージしますか?

たとえば、ひき肉や野菜を炒めて、カレー風味をつけたものをご飯にのっけてるタイプでしょうか?

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あるいは、カレー風味で炒められたチャーハンですか?

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あるいは、生のお米と具材とカレー粉を入れて炊き上げたピラフタイプでしょうか?

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実は人によってドライカレーのイメージはいろいろあるようです。
というのも、最近こんな記事がありました。

ドライカレーと言われたらどちらを想像するかで回答がバラバラに「これピラフ?」「給食ではこう」 - Togetterまとめ

これに対してTwitterでは、
・ドライカレーの認識違いは確かにありそう
・いやドライカレーは右だろ
・わたしの小学校の給食では左が「ドライカレー」として出てきた
・左をドライカレーって思ってる人の右はキーマカレー、右をドライカレーって思ってる人の左はカレーピラフ

など、こちらの記事では「ドライカレー」という言葉から想像する料理が各個人で違うという実態が紹介されています。

ドライカレーは日本発祥!?

歴史上最初に登場するドライカレーは、1919年、日本郵船の客船「三島丸」の食堂で出されたものだそうです。意外にもドライカレーというのは、およそ100年前に日本で発祥したものなんですね。

それが、ひき肉と野菜をカレー風味で炒めたものをご飯に載せるタイプのもの。ここから、同じようなタイプのものがドライカレーとして広まったんですね。

では、チャーハンやピラフタイプのものはどうなのか。実は、その発祥についてはよくわかっていませんが、1923年に国産のカレー粉が販売され、一般にいきわたるようになりドライカレーと呼ばれるようになったんだとか。

もうひとつの疑問。このひき肉がのったタイプは、ドライカレーじゃなくてキーマカレーじゃないのか。

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そうなんです、キーマカレーというのはインド語なんですけど、意味としてはひき肉のカレーということで、ひき肉使えばどのタイプもキーマカレーなんですね。キーマカレーは材料から、ドライカレーは製法からカレーを捉えているので、この2つは両立するようです。

便宜上、ドライカレーを3つのタイプ①キーマカレー型②カレーチャーハン型③カレーピラフ型に分けて、それぞれの名店を紹介します。

3つのドライカレーを食べ比べるならココ!

【キーマカレー型】やみつきになるドライカレー「カフェハイチ」

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ひき肉タイプで有名なのは、都内を中心に展開している「カフェ ハイチ」さんのドライカレー。

僕がこちらのドライカレーを初めて食べたのは30年以上前になります。最初に見たときはこのビジュアルは衝撃的でした。というのも当時の僕はドライカレーというと、チャーハンタイプをイメージしていたからです。食べてみると、見た目ほど刺激は強くはなく、あっさりとして美味しさ。でも、数日すると不思議とまた食べたくなるようなやみつきになる味なんです。

【カレーチャーハン型】どこか懐かしいドライカレー「ペナント」

チャーハンタイプのドライカレーもいろいろなお店で出されていますが、懐かしいのは学生街の喫茶店で出されているものですね。

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80年代、カフェではなく喫茶店ではよくドライカレーが出されてました。そんな喫茶店はほとんどなくなってしまいましたが、その生き残りともいえるのが「ペナント」さんです。JR山手線田町駅からすぐ、慶応仲通りにある学生街の喫茶店です。

こちらの特徴は辛さが選べるところですね。デフォルトでもけっこう辛いので、辛いのが苦手という人は0辛にしましょう。昔は、何辛まで食べられたかが自慢になりましたが、今はそんなことを自慢する若者はもういませんかね…。

ちなみにこの店の名物メニューは“ニンピラ”。ニンニクピラフのことなのですが、ピラフといっても生米を炒めて炊くものではなく、フライパンでご飯を炒めて作るのです。チャーハンとピラフの区別は本来、「チャーハン」は炊き上がったご飯を炒めるのに対し、 「ピラフ」は生のお米を炒めてからスープなどを入れて炊き上げるというその製法に違いがあります。ただ、昔の喫茶店ではフライパンで炒めたご飯をピラフとして出すところが多くありました。

【カレーピラフ型】炊きたてが絶品のドライカレー「鳥興」

おいしいカレーピラフ型のドライカレーが食べられるのはズバリ、焼き鳥屋さんです。

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こちら「鳥興」さんでは、コース料理の場合、店に入るとすぐに「最後にドライカレーは召し上がられますか?」と聞かれます。ご飯を炊くのに時間がかかるので注文の最初に聞くようです。そう、こちらでは、炊きたてのドライカレーがいただけるのです。

ドライカレーは茶碗に入っていて、三分の一ほど残し、一緒に出てきた鳥のスープをかけて食べると、これがまた絶品なんですよ。ドライカレーは単品もありますので、食べたい場合は、ぜひ早めに注文してください。

ドライカレーの奥深き世界

3つのタイプのドライカレーを見てきたのですが、ドライカレーから派生した?とも思える進化系ドライカレーをご紹介します。

カレールーとごはんが混ざった名物カレー「自由軒」

カレーライスをよく混ぜたタイプの名物カレー。

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大阪ミナミにある老舗洋食店の自由軒さんの「名物カレー」は独特です。織田作之助の小説『夫婦善哉』にも登場するこちらのカレーは、カレーライスのルーとライスをよく混ぜたもので、真ん中に生卵がのせられています。特製ソースをかけてよく混ぜて食べるとこれがまた美味しいのです。

カレーチャーハンにカレールーを後がけする「キッチンクック」

なんと、こちらのお店はドライカレーを注文するとカレーがついてきます。

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三重県伊勢市にある「キッチンクック」さんではドライカレーを注文すると、カレー風味に炒められたチャーハンタイプのものにカレールーがついてきます。いきなりルーをかけてもいいのですが、まずはかけずに食べると、これがなかなかおいしいドライカレー。そこにルーをかければ、さらに味がステップアップします。

これ以外にもオリジナリティ溢れるドライカレーがまだまだ存在しますし、ドライカレーにはお店の個性が色濃く現れている気がします。そして、それぞれに奥深さや美味しさがあり、私はどのドライカレーも好きなのです。みなさんも自分がこれだ!と思うドライカレーを探してみてください。

次回は「オリジナル丼ぶり」の世界をみなさんに紹介します!

【クイズ】さて、この丼ぶりはどこのお店の何丼でしょうか?

画像引用元:https://retty.me/area/PRE14/ARE589/SUB58903/100000016486/1568534/
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