どぉも~、下関マグロです。
いきなりですが、この方をご存じでしょうか。
ラーメンの神様と呼ばれた山岸一雄さんです。
山岸一雄さんが、東池袋に大勝軒を創業させたのが1961年(昭和36年)。当時のメニューが残っています。
おやっと思った方いますか? 大勝軒といえば、「特製もりそば」と「中華そば」だけを出す専門店というイメージがありますよね。たしかに、この2つのメニューはありますが、そのほかにもたくさんメニューがありますよ。まさに、これって町中華じゃないですか。
なんと、このメニューを復活させているお店があるというので、日本全国を食べ歩いている焼きそばブロガー・塩崎省吾さんとともに訪問しました。
「お茶の水、大勝軒」さんです。
こちらが店主の田内川真介さんです。
マグロ「山岸さんはなぜ創業時にあった多くのメニューをやめてしまったのでしょうか?」
田内川「創業して1年くらいで、行列店になってしまったので、メニューを絞ったようです」
マグロ「田内川さんはかつての大勝軒のメニューを復刻させているそうですね」
田内川「はい、山岸マスターから、のれん分けを許されるときの条件が2つありまして、ひとつが『味を変えないこと』もうひとつが『昔やっていたメニューを復刻させること』だったのです」
復刻メニューは山岸さんの希望だったんですね。それでは、復刻メニューをつくってもらえますか。
おお、出てきました。
餃子、タンメン、ワンタン、カレーライスです。
タンメンは2006年(平成18年)のオープン時から復刻メニューとして出されているんですね。
田内川「そうなんです。タンメンは、山岸マスターが店まで来て、味を見てくれました」
これがそのときの模様です。
そうやって完成したのがこのタンメンですね。
塩崎さん、タンメンいかがですか? あ、焼きそば以外を食べている塩崎さんって新鮮ですね。
塩崎「麺もおいしいんですけど、やっぱりこのスープがいいですね。実は山岸さんがいらっしゃった頃の大勝軒に行ったことがあるんですよ」
マグロ「では、このスープは塩崎さんにとって懐かしいものなのですね。どれどれ、僕もいただいてみましょう」
マグロ「おお、意外ですね。もっと優しい味かと思ったら、攻めていますね。
野菜もシャキシャキで、麺も食べ応えのある太麺、スープもダシがきいてますよ」
田内川「途中からラー油とお酢を足すとおいしいですよ」
マグロ「あ、本当だ。ラー油はパンチが増しますし、お酢は味がやさしくなりますね」
そして、復刻のカレーライス。
マグロ「このカレーライスは、神田カレーグランプリ2017でグランプリを獲得したんですよ」
草深編集長いかがでしょう?
草深「お肉がたっぷりですね。おいしいです。どこか懐かしい、でも家庭ではなかなかたどり着けない味ですね」
田内川「ラーメンのスープを入れているのといろいろ隠し味も入っています。ジャム、福神漬けの汁、インスタントコーヒー、カレー粉はS&Bの赤缶を使っています」
草深「そう、ルウではない、粉の味がしますね」
マグロ「その隠し味は、昭和のころ、よく言われていたカレー作りの裏ワザですね。だからどこか懐かしさもあるのですね」
このワンタンもおいいいですね。
めちゃくちゃスープに絡んでいて、ちゅるんとした食感も楽しいです!
餃子はけっこう餡に味がついていますよ。
こちら、麺も自家製ですが、餃子の皮もお店で作っているそうです。
これまで復刻メニューをチェックしてくれていた山岸一雄さんですが、2015年(平成27年)に山岸一雄さんは鬼籍に入られました。
そして、なぜ今回、塩崎さんに来ていただいたかといえば、5月16日に「硬い焼きそば」が復刻するのです。
こちら!
塩崎「麺が太いですね」
田内川「ウチで使っている麺を高温でいっきに揚げています」
どうですか、塩崎さん。
塩崎「餡に甘さを感じます。おいしいですねぇ、独特の味に仕上がっています」
どれどれ、あー、確かに初めて食べる味ですが、どこか懐かしいですよね。しかも、大勝軒の硬い焼きそばってことがわかる味になっています。復刻メニューの中でも今回の「硬い焼きそば」が山岸さんのチェックを受けていない初めてのメニューなのですが、いちばん山岸さんを感じるような気がします。
ちなみにこの硬い焼きそばを含めて、復刻メニューは午後3時からの提供になります。また、硬い焼きそばは期間限定、1日10食限定となるそうです。
塩崎「硬い焼きそばおいしかったです。今度はぜひやわらかい焼きそばも復刻させてください」
田内川「はい。そのときはぜひ味見して、アドバイスをください」
次々と復刻される大勝軒のメニュー、目が離せませんね。
- お茶の水、大勝軒
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東京都 千代田区 神田小川町
つけ麺