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連載:絶滅危惧種にさせない、地味だけれどうまい"和食"の深遠

名店は"裏通り"にひっそり佇む。新宿で35年愛される、寿司もつまめる居酒屋「のだぴん」

いま世界が注目しているのが和食。いっぽう、日本では「和食離れ」が長年叫ばれ続け、中でも「しみじみ美味しい」「滋味溢れる」、そんな言葉があまり使われなくなったように思います。

だからこそ、いま「滋味溢れる和食の良さをみんなに知って欲しい」。そんな想いの詰まった"地味だけれどうまい和食の深遠"連載です。

ライター紹介

柏原光太郎
柏原光太郎
1963年東京生まれ。出版社でグルメガイドの取材、編集などをするうちに料理の魅力にはまり、フジテレビ「アイアンシェフ」評議員なども務める。「和の食と心を訪ね歩く会」主宰、「軽井沢男子美食倶楽部」会長。2017年12月よりRetty TOP USER PRO。

新宿って不思議な街だなあと思います。

いかがわしい場所もたくさんあり、夜間の一人歩きはいまでも恐い。表通りに華やかに展開している飲食店はチェーン店ばかりですが、実はちょっと裏に行くと美味しい店がひっそりと営業しているのです。

西武新宿駅近くの雑居ビル3階にある「魚と心の居酒屋のだぴん」もそのひとつ。新宿アルタの裏で創業して28年、こちらに移って7年だから、もう35年も新宿の食いしん坊に親しまれてきました。

「のだぴん」の名前は創業者の野田一彦さんの名前から。寿司職人を経験してから、寿司も出す居酒屋として独立したのです。

▲写真左が野田一彦さん、右が野田義彦さん

▲写真左が野田一彦さん、右が野田義彦さん

いまは息子さんの義彦さんが仕切りますが、いまも一彦さんは現役です。

出自が寿司職人ですから、なんといっても刺身が自慢。

カウンターには「大間」や「三厩」など、中卸が競り落とした本マグロの産地が書かれた紙がたくさん貼られています。

この日の盛り合わせ(一人前1250円)は、自慢の生本マグロ、ひらめ、サーモン、カンパチ。長年の付き合いの豊洲の中卸「舟藤」の新宿本店から買い付けたものです。

「刺身は鮮度が大切なんで、届いたら湿度が一定の冷蔵庫で管理し、味が落ちないように気をつけています」(義彦さん)

もちろん居酒屋メニューも豊富。

なかでも一番人気の「椎茸たたき」(530円)は、紫玉ねぎを敷いたところに素揚げした椎茸を載せ、ポン酢をかけた一品。

揚げることで椎茸の甘みが増し、ポン酢の酸味とうまく合います。

人気の出汁巻き玉子(450円)は、海老のすり身が入った寿司屋風。甘さがちょうどいいので酒に合う味付け。最初の一品に頼む人が多いとか。

店内はテーブル、カウンター、小上がり合わせて40席以上ありますが、ウワサを聞きつけて訪れるサラリーマンたちで、最近は事前予約をしないと入れないほどの人気。

それも刺身だけでなく、焼物、揚物など居酒屋メニューが豊富で、〆の寿司が充実していてリーズナブルなお値段だからでしょう。

実は「ほうとうウニパスタ」という隠れた逸品もあるのですが、この日の〆は定番の「のだぴん海鮮ロール」(1050円)で。

かんぴょう、玉子、マグロ、きゅうり、ひらめ、カンパチ、甘エビなど10種類程度のネタが入った太巻きにいくらとウニをたっぷりと乗せたもので、この豪華さなのに信じられないお値段。

「お寿司では海鮮ロールか、握り寿司が人気ですね。握りはお好みも承りますよ」というから、寿司屋顔負けの店。

実際、外国人観光客が「寿司を食べたい」と情報を聞いて訪れることもあるほどです。

もしかしたら、いまや外国人のほうが美味しいものを知っているのかもしれませんね。

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